「昔は人を化かすだけのただの古ダヌキだったが、現代の妖怪ムジナは妖怪マンガ界の『水木しげる』と呼ばれる漫画家だポンポコ!」
演/CV:佐藤正宏
概要
妖怪の1人で、人間態は古本屋の店主。
昔の「狢」は人間を化かすだけの狸の妖怪だったが、現代においては「妖怪マンガ界の水木しげる」と呼ばれる漫画家の妖怪となっている。
狸に画家の服を着せた様な外見をしており、武器は巨大な万年筆。パイプたばこを吹かしている。
原典通り人間の姿に化ける変化能力を持つ他、漫画家らしく相手を漫画の世界に閉じ込める事も出来る。
漫画の世界ではムジナが描いたシナリオ通りになり、漫画の世界に閉じ込められた者は変身不能に陥ってしまう。また、自身の描いた漫画のキャラクターを実体化させて戦わせることもできる。
彼の漫画は現実世界から干渉することができ、現実世界からの声援が漫画の世界へ届き、漫画の世界から放たれた攻撃が現実世界へ飛び出してくる(ムジナが飛ばしたインクや、サスケが投げつけた万年筆など)。
「妖怪界の『水木しげる』」と自称する。
活躍
漫画好きの少年である明に「カクレンジャーの最期」という漫画を売り、初詣中のサスケ達5人を漫画の世界に誘き出す(漫画ばかり読んでいて他人とあまり関わらない子供を狙っており、一年間も漫画家の主人に化けて待ち構えていたことを妖怪大魔王が語っている)。
漫画の世界では剣の鬼などに化けて5人を倒そうと目論むが、明とニンジャマン(留守番でクレープ屋の準備をしていたところを偶然通りかかった)の応援により、漫画世界の絡繰りに気付いたサスケに万年筆を奪われ、漫画の世界からまんまと脱出を許してしまう。変身できるようになったカクレンジャーと戦うが、一緒に具現化した漫画のキャラクター達も倒されてしまう(ニンジャマンはドロドロを相手にしていた)。
直後に妖怪エネルギーの落雷を浴びて巨大化。
巨大戦では隠大将軍とニンジャマン両名を相手取るも、ニンジャマンをうっかり「青二才」と呼んだ為にサムライマンへの変身を許してしまい、サムライ激怒ボンバーを叩き込まれた所へスーパー隠大将軍の鉄拳フライングフィニッシュを止めに喰らい爆散。「もっと漫画が描きたかった…ポン…ポコ…」という台詞と共に梵字となって昇天して逝った。
漫画の世界の刺客たち
剣の鬼
演:岡本美登
額に鉢金を巻いた侍。
最初の刺客。サイゾウの先祖である霧隠才蔵に化けてカクレンジャー達を驚かせると、すぐに正体を現して襲いかかった。
刀から斬撃を飛ばし、カクレンジャー達はすぐさま変身するも、サイゾウ1人だけ変身できず負傷させる。
ニンジャレッドの必殺技「隠流・満月斬り」を受け止め、返り討ちにする。この時、明はホットドッグを食べながら漫画を読んでいたため、ケチャップが溢れて漫画に付着し、何故かこれが攻撃になってカクレンジャーを変身解除し次の世界に飛ばした。
ムジナに呼び出されると二刀流を披露するようになる。
現実世界ではニンジャブルーと戦うが、瞬間移動で翻弄され、隠流・正方の陣を受けて倒された。
演じた岡本氏は秘密戦隊ゴレンジャーから数々の戦隊ヒーローや怪人のスーツアクターを担当している。先祖の霧隠才蔵も演じている。
上海のスパイ
演:西村陽一
サングラスをかけた、黒い武道着姿の男。
ニンジャブルーに化けてカクレンジャーたちの前に現れ、サイゾウだけ変身できないのは神社のおみくじで大凶を引いたからと言い、彼を怒らせる。サイゾウに狼手裏剣を投げつけられるがすぐに正体を現し、複数のスパイと共に襲いかかる。
中国語混じりの日本語で喋り、ジライヤと互角以上のカンフーの使い手である。
現実世界ではニンジャブラックと戦うが、スリーキックを喰らい敗れる。
槍の達人
水色の頭巾を被った僧兵の男性。
「天に代わってお仕置きじゃ」と言い、狭い廊下の中でサイゾウと鶴姫に襲いかかる。壁から槍を突き出してサイゾウにカンチョーしたり、石突きで金的したりして苦しめた。
槍を地面に突き刺し、衝撃波を走らせて攻撃する。
現実世界ではニンジャレッドと戦うが、分け身の術に翻弄され、満月斬りを受けて倒された。
演じた甲斐氏は太陽戦隊サンバルカンからスーパー戦隊シリーズにて俳優・スーツアクターを担当している。
アマゾネス
演:関誉枝恵
民族衣装姿の女戦士。
後楽園遊園地に似た空間で鶴姫とサイゾウに襲いかかる。石斧を武器としており、これでサイゾウの脳天を打ち付けて気絶させた。
口から煙を吐いたり、光の鞭を出して攻撃する。
現実世界ではニンジャホワイトと戦うが、隠流忍法・花吹雪を受けて倒される。
演じた関誉氏は、ビーファイターカブトにてビーファイターアゲハのスーツアクター、仮面ライダーJにてハチ女を演じている。衣装は恐竜戦隊ジュウレンジャーのタイガーレンジャー・ボーイのものの流用。
ロス市警
演:井上清和
白いヘルメットとサングラスを装備した警官。
手術室にてベッドから突然起き上がり、サイゾウに向かって発砲し追いかけ回した。
現実世界ではニンジャイエローと戦うが、拳銃をすべて弾かれた挙げ句、カクレイザーで返り討ちにあった。
演じた井上氏はジライヤの先祖である児雷也を演じている。
その他
上記の5人の他にも漫画のキャラクターが登場したが実体化しなかった。
明の母親も刺客として登場し、明も驚いていた。後に本物が登場して明から漫画を奪おうとしたが、噛みつかれて失敗する。
余談
妖怪モチーフは狢で、他に漫画家も含まれている。篠原氏によると、実在の漫画家がモデルなのだが、それが誰かは忘れたとのこと。
なお、正確には狢はアナグマのことであり、タヌキではない。
声を演じた佐藤氏は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となり、それ以前は『美少女仮面ポワトリン』や『有言実行三姉妹シュシュトリアン』と言ったフジテレビ系列の特撮に出演していた。翌年の『超力戦隊オーレンジャー』でもバラカッカ役で出演している。
関連タグ
忍者ムジナ:忍者スーパー戦隊第3作『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に登場するムジナ繋がりの後輩。こちらはちゃんとタヌキではないと指摘している。
マンガワルド:『機界戦隊ゼンカイジャー』に登場した怪人で人間を漫画に閉じ込めた悪事を行った漫画モチーフの後輩(ただしムジナはタヌキ(動物)を擬人化させた漫画家に対してこちらは漫画そのものを怪人化させている)。
タヌキツネギン:『地球戦隊ファイブマン』に登場した化け狸繋がりの先輩。