「エミー・ローズ、華麗に見参ってカンジぃ〜♪」
CV:川田妙子(ソニックシャッフルのみ本井えみ〈産休による代役〉)
プロフィール
本名 | エミー・ローズ(一部旧作では「ロージー・ザ・ラスカル」) |
---|---|
英名 | Amy Rose |
通称 | エミー |
種別 | ハリネズミ |
性別 | 女 |
年齢 | 12歳(旧シリーズでは8歳) |
身長 | 90cm |
体重 | ヒ・ミ・ツ! |
好きなもの | ソニック・ソフトクリーム |
嫌いなもの | 退屈 |
特技 | カード占い・ダウジング・歌やジャグリングなど(アニメ『ソニックトゥーン』) |
能力 | 巨大ピコピコハンマーによる攻撃 |
概要
ハリネズミを擬人化したキャラクターで、ソニックシリーズのメインヒロイン。
ゲーム作品としては1993年の『ソニックCD』で初登場。当時は設定がかなり異なっていて、緑色の服や黄色(オレンジ)のスカート、ソニックのような髪型、大人しく丁寧な口調で喋り、ソニックを様付けで呼んでいた。
なお寺田憲史氏が手がけた漫画や小説では『ソニックCD』に先行して登場している。
登場時点ではキャラ名が「ロージー・ザ・ラスカル(Rosy the Rascal)」で、この時点で本名が「エミー・ローズ」と設定されてはいたが、Rascalがあまり良い意味ではなかった上に「名前・ザ・動物」の法則から外れるためか、本名の「エミー・ローズ」をキャラ名として提示する方針に変わっていった。
現在の容姿や設定になったのは『ソニックアドベンチャー』から。勝気な性格で思い込みが激しく少しわがままなところもあるが、根は優しく純粋な心の持ち主で、『新ソニ』以降では後者の性格が前面に押し出されている。
「ソニックのガールフレンド」と称し、いつもソニックを追い掛け回していて、基本的にエミーの一方的な片思いだが、ソニック自身は彼女に苦手意識はあるものの、彼も彼女の気持ちはある程度理解している様子。
ソニックに対する好意の度合いは各媒体で微妙に異なり、一人称は「あたし」だが、『ソニックライダーズ』など一部作品では「わたし」と呼ぶ事も。
武器
どこに隠しているのかは不明だが、自分の体ほどの大きさのピコピコハンマーを護身用に携帯しており、場合によっては取り出して攻撃する。
ちなみにハンマーは1つだけでなくいくつも所持していて、瞬時に出せるらしく(アニメ『ソニックX』より)、アメコミ版は魔法のようなものと描写された。しかしアニメ『ソニックトゥーン』では1つしか所有しておらず、ハンマーを奪われてピンチに陥った回もある。
彼女の感情に合わせて大きさも変わる事もあるようで、『ソニックと暗黒の騎士』のラストではソニックが「ハンマーデカっ!」と驚いて追いかけられてしまう。
ピコピコハンマーと冠してはいるが、その威力はナックルズの拳を上回り、暴走してしまったエミーはソニックですらも止められないという。
ゲームでの活躍
『アドベンチャー』から設定・容姿が変更されてからは、勝気な性格が前面に押され、時折コギャルの様な口調になることも多かったが、先述の通り『新ソニ』以降の作品では相手を思いやれる優しい性格が強調され、コギャル口調も次第に無くなっていった。
エッグマンに対しては初登場時から人質としてさらわれる事が少なくなく、日頃の悪事のせいもあって快く思っていない。また『アドベンチャー』シリーズではソニックに似たハリネズミ(シャドウやシルバー)に間違って抱きつくのがお決まりになっている。
ソニックに対する好意はかなり積極的で、『アドベンチャー』シリーズや『ヒーローズ』では結婚宣言までしていた。
『ソニックアドバンス2』から登場したクリームとは友人であり、共に行動することも多く、女性同士ということもあって、『新ソニ』では人間のエリスとも打ち解けていた。
アニメ『ソニックX』
「この番組の主人公、世界のヒーローであるアンタの活躍が、これからの『ソニックX』を支えていくのよ?」
ゲームと性格は同じだがコギャル口調は極力抑えられ、ソニックや人間世界のサムなど、男性キャラクターに振り回されることが多いものの、正義感が強く、勝気な性格のヒロインとして描かれていた。当初はクリスの家に住んでいたが、「アドベンチャー編」からはステーションスクエアのアパートを借り、一人暮らしをしている。
ソニックへの好意はゲームに比べると少し抑えめで、1期最終回ではソニックが1人だけ元の世界に帰ってこないため、日々悩みに悩んだ末に「たとえおばあちゃんになっても、ソニックをずっと待ち続ける」と決断したエミーの行動は、まさに王道のヒロインだった。
なお20話ではキャラ崩壊したソニックに対して、メタ発言のオンパレードを繰り広げている。
アニメ『ソニックトゥーン』
「ソニック、かっかしないで……」
性格も見た目も大人びて優しいお姉さんのような印象になり、歌・ジャグリング・戯曲執筆・絵描き・ボードゲームと多彩な特技と趣味を持つ。
基本的に敵味方問わず好意的に接し、エッグマンに対しても敵対して戦うものの、彼自体は嫌うどころか共通のボードゲーム趣味で意気投合して仲良くなっていたほどのぐう聖だが、スティックスの家を勝手に掃除してガラクタをガレッジセールとして売りに出したり、メイバーガーの接客の悪さに辟易し、対抗して店を開いて大人気ない客取り合戦勝負を挑むなど、時折ソニックの手に負えないほどのお節介や暴走をすることも。
自宅はソニック達の溜まり場になることも多いが、大方家を荒らされるのでロクな目に遭わない。
ソニックの好意はかなり奥手で、テイルスが発明したUTに「ソニックが好き」という真意を読まれた時ははぐらかしたり、友人のスティックスと一緒に火山へ行く準備をしていた時に、うっかり外出用のバッグからソニックの写真を取り出してしまい、慌てながら隠しているほど。
しかしエッグマンの行動に怒りかけるソニックをなだめたり、テイルスをライトニングボルトクラブから救い出す際に繰り広げたソニックとのやりとりは夫婦そのもの。
WEBアニメ『ソニックマニアアドベンチャー』
ゲーム本編での登場はなかった(ただしエミー型のロボットは登場している)が、WEBアニメの6話(ホリデースペシャル)でついに登場。
エッグマンに見放されて雪に埋もれたメタルソニックに最初は驚くものの、エッグマンの元に送り届けようと必死に運び、メタルソニックに花をもたせてリボンをつけてあげる健気な姿が描かれている。
その一部始終を見て唖然とするソニックに余裕のある振る舞いを見せるなど、『ソニックCD』の頃と比べて精神的に成長していることを感じさせ、『アドベンチャー』以降のモダンエミーにも通じる部分が見られた。
アメコミでのエミー
25巻で初登場。
当初はソニックのファンとして登場しテイルスと共にエッグマンにさらわれるが、ソニックがメタルソニックとのレースに勝利し、エッグマンの悪事を食い止めたおかげで無事救出される。
それ以降からソニック達が住んでいる「ノットホール村」に移住するが、その当時は脇役扱いだったため(当作のヒロインがオリジナルキャラクターの「サリー姫』だったため)、余り登場しなくなった。しかし40巻でソニックがロボット化した事で刑務所に送られた時、彼は無実と抗議しながらデモを行っている所で再登場し、出番は少ないものの、ソニック達のサポートを行った。
ソニックアドベンチャー発売が発売された後は同様にキャラクターデザインの変更を71巻から開始され、古の都(ステーションスクエア)に向かうソニック達の前にエミーも同行したいと申し出るも、当時まだ幼かった(旧デザイン)だったため、同行は拒否されてしまう。
しかし、彼女がエーコーン家の家宝である魔法のリングを触れた事で、一気に成長(現在のデザイン)した。
「メルシア」という村の出身で弓矢使いの「ロブ・オ・ザ・ヘッジ」といういとこがいるなど、オリジナル設定が多いアメコミ版だが、性格や設定は原作ゲームからほぼ忠実に再現されている。
IDW版にも第2話から登場。エッグマンの残党とされているメカに襲われる村でソニックと再会。ソニックフォースにおける戦争後も各地で暴れまわるメカに手を焼いておりソニックにレジスタンスに戻るよう説得するが、メカの撃退後ソニックの自由な気持ちを尊重し引き下がる。しかし、ナックルズの南の街の調査から戻らない事を伝え彼に協力するよう頼む。
お馴染みピコピコハンマーはもちろん健在。ソニックがとどめを刺し損ねたデスクラブを凹ませるほど(効果音は、ピコッという軽快な音にもかかわらず)の威力を持ち、ソニックをボールのように飛ばすことも出来る。また、司令官としては大隊長であるはずのナックルズより優秀で、村のレジスタンスに的確な指示を出してロボットたちを一網打尽にした。本人曰く、ナックルズは司令官としてまあまあだが、レジスタンスをまとめ上げていたのは自分らしい。
英国版コミックでのエミー
第21話で初登場。
Dr.ロボトニック(Dr.エッグマン)の手によって拉致されてしまい、Dr.ロボトニックの手下によってロボットに改造されそうな所で、ソニックらが率いるフリーダムファイターズによって助けられ、ソニックの推薦でフリーダムファイターズに入隊する。
ソニックの不在時には彼女がフリーダムファイターズのリーダーとなる事が多い。
脇役扱いだったアメコミ版とは違い早々とメインヒロインの座を獲得し、ヒロインキャラクターとしての人気は高く、イギリス版コミックではエミーシリーズという彼女を主役にしたスピンオフコミックまで連載されていた。そのため、女性同士ではテクノ・ザ・キャナリーというオリジナルキャラクターと一緒に行動している。
ソニックに対しての好意も健在で、第30話ではメタモルフィアが化けていたイントロダクションになつかれるソニックに嫉妬している場面もある。
性格に関しては勝気な部分は同じだが、原作ゲームやアメコミ版と大幅に異なりボーイッシュな面が強調され、使用している武器はピコピコハンマーではなく、ボウガンや弓矢を使用している。
経歴に関しても、元々は過去のソニックと同様茶色いハリネズミだった事実が明かされ、Dr.ロボトニックによって機械の反応炉に放り込まれた事もあり、現在のピンク色のハリネズミとなった。
衣装は当初『ソニックCD』のものと同じ緑の服とオレンジのスカートを身に着けていたが、中盤以降は別の服や別のスカートを着用していたりズボンを穿いているなど、ゲームと異なる衣装を着ることも多くなった。
クラシックスタイルのエミーは当時、英国のコミック作家たちがソニックと区別が付き難い事もあり、エミーの顔が若干ソニックに近くなったり足の部分が黒く描かれたりと、描写に差異があった。しかし『アドベンチャー』が発売された後は第175話~第184話(最終話)でも同じ展開に入り、ソニック達のキャラクターデザインも『アドベンチャー』に準じたものに変化したため、こちらの準拠を取っている。
ソニックのガールフレンド?
デビュー作である「ソニックCD」以降、作品に出るたびにソニックに対して猛アプローチをかけていた彼女だったが「ソニックロストワールド」以降、ゲーム作品ではまったくアプローチしなくなってしまった。
二人のまともな絡みが見られるのが「ジェネレーションズ」ぐらいでロストワールド、トゥーンシリーズを含めて積極的に動くことがなくなってしまったのが要因でこの影響からか近年の作品から始めたファンからは『自称ソニックのガールフレンド⇒×』『ソニックの頼れる仲間の一人⇒〇』という見解が多く、公式サイトを見ない限りソニックが大好きだったということすらわからないほどになっている。
これに関しては「既に相思相愛になったからそこまでアプローチしなくなった」とか「脚本家のせいでキャラ崩壊した」とか「トゥーンの性格を逆輸入した影響で大人びたから」言われているが元々シリーズが国内よりも海外向けに作られていることから近年の社風に押されたという解釈も存在する。
果たして、彼女がかつてのようにソニックにアタックする日は訪れるのだろうか?