概要
CV:稲田徹
『FAIRYTAIL』に登場する悪徳魔導士。バラム同盟三強が一角「六魔将軍」のギルドマスターである。筋骨隆々の大柄な男性で、流れるような銀髪を持つ。
本来は「ゼロ」の方が「素」で「ブレイン」の方が「上辺」であるが、あまりに凶暴なゼロを畏れたブレインが(ブレイン本人も含めた)六魔将軍の『祈り』という生体リンク魔法で封印していた。
ブレイン(表人格)
普段表に出ている人格。色黒で、顔中に六魔の祈りとリンクした黒い文様が張っているのが特徴。普段はインナーも着けずに白いロングコートを羽織っている。
「頭脳」のコードネームが示す通り知識・熟慮を好み、かつては魔法開発局に在籍しており、ジークレイン(ジェラールの分身)の先輩だった。数多くの魔法を生み出したようで、六魔将軍が復活を狙っていたニルヴァーナの存在やその解放手段などもこの時知り得たらしい。
善悪を反転させるニルヴァーナを復活させ、正規ギルド全てで潰し合いを行わせるべく暗躍し、地方ギルド同盟の策謀の裏をかいて入念にニルヴァーナ妨害計画を潰そうとした。ニルヴァーナ復活の鍵となるジェラールを楽園の塔跡地から拉致したのも六魔であり、ジェラールに恩義があるウェンディ・マーベル(実は誤解)を利用し、彼を蘇生させた。
「ミッドナイト」ことマクベスからは「父上」と呼ばれているが、血のつながりはなく、結婚もしていない(多分)。実は彼を除く5人の六魔は皆ブレインが楽園の塔崩壊に際し引き取った孤児である。
しかし、他の六魔に対してはゼロを封印するための重しくらいにしか思っておらず、ナツに呆気なく敗北したコブラに対しては口先だけで労いつつ本心では彼の敗北を「役立たずのクズめが」と愚弄していた。
最終的に聖十大魔導のジュラ・ネェキスとの一気打ちに破れ、更にミッドナイトがエルザに敗北したことで「ゼロ」が覚醒してしまった。
ゼロが評議院に捕縛され、刑務所で大人しくしていたかに思われたが、アニメオリジナルエピソード『星空の鍵編』にて元ミッドナイトことマクベス(二代目ブレインを襲名)との共謀で新生六魔将軍を密かに作らせていたことが判明した。
しかし傲慢な性格はこれっぽっちも悔い改めていなかったため、刑務所内で彼の「内心」を聞いていたコブラ(エリック)からは愛想を尽かされていた。竜王祭を経てコブラの口利きにて旧六魔全員が釈放に至るも、シャバに出た途端にコブラに闇討ちにされ、そのまま野晒しにされた。明確に息絶える描写は無いがこの際マクベスに「眠れ」と言われており、ゼロの幻影が出現した際もコブラから「生きていたのか!」と言われていた為死亡した可能性が高い。マクベスもコブラからブレインの冷淡さを聞かされていたようで(星空の鍵編時点ではまだファザコンのままだったらしいが)、この仕打ちを見ても咎めることは無かった。
マスターゼロ(裏人格)
六魔の祈りによって封印されていた人格。色白で筋肉は「ブレイン」状態を上回るマッチョ、目も白目と黒目が反転している。また、衣服も軍服じみたものに変わる。
ブレインが恐怖する程その性格は粗暴にして残虐であり、倒れた相手にも執拗に暴行を加えるなど、知恵よりも感情を優先する。表人格であるブレインの事も蔑ろにしており、せっかく六魔総出で作り上げた計画も「ガタガタ抜かすなクズが!! オレはこの世の全てを破壊し尽くさねえと気が済まねえんだよ!! 理由なんざいるか!!」と吐き捨て、ニルヴァーナをぶっ放そうと目論んだ。
勿論戦闘力はブレインは愚かミッドナイトをも凌駕するほど高く、聖十に匹敵するほどだったのだが、ジェラールの咎の炎を食べてドラゴンフォースに覚醒したナツにより魔水晶に叩き付けられ撃破された。その後、駆け付けたラハール率いる評議院により逮捕される。
なお、先述した通り六魔はコブラの口利きで釈放され、彼らが勝手気ままに悪事を振る舞うことを懸念したジェラールとの戦闘においてゼロも覚醒した…と読者の大半が騙されていたのだが、実は単なるマクベスの幻影であり、実際の所生死は不明。
使用する魔法
★はゼロのみ使用可
常闇回旋曲(ダークロンド)
常闇奇想曲(ダークカプリチオ)
クロドアからドリルのような貫通性魔法弾(ビーム?)を放つ。硬い岩盤でも容易に貫く。
ゼロが使用すると指先から撃てるようになり、ブレインの常闇奇想曲を防げる魔法でも貫通してしまうほど威力が上がる。
古文書(アーカイブ)
自立崩壊魔法陣
書き込むことで物体を崩落させる。ブレインがオリジナルで開発した魔法であり、ジェラールがニルヴァーナを破壊するために使おうとしたが、ブレインにより書き換えられ無効化される。
ダークグラビティ ★
両腕から重力場を放ち相手を叩き潰す。
ジェネシス・ゼロ ★
ゼロの最強魔法。両腕を回すような動作を経て放ち、鬼哭の門を開いて「虚無の旅人」なる怪物を解き放ち相手の全てを喰らい尽くす技。
星空の鍵編では二代目ブレイン=マクベスが使用しナツを食い尽くそうとしたが、ナツが虚無の旅人の腹(異空間?)内で消し飛ぶ前に無限時計と融合したルーシィにより阻止され、現実に引き戻されたため事なきを得た。
なお、同じくバラム同盟三強たる『冥府の門』マスターのマルド・ギール(人間ではなくゼレフ書の悪魔)も「メメント・モリ」というこれに酷似した呪法を使っていた。