「世界を滅ぼす元凶は…俺が倒す」
「ゴッドジャマト誕生は、そう！この時代…。ゴッド誕生は、何としてでも阻止する…！！」
演：簡秀吉
変身する仮面ライダー
概要
Vシネクスト『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』に登場するもう一人の浮世英寿。
外見は本編の45～47話、『最強ケミー★ガッチャ大作戦』に登場した髪が白英寿と瓜二つ。
ドゥームズギーツレイズバックルを使用し仮面ライダードゥームズギーツに変身する。
予告からはギーツⅨVSドゥームズギーツという異様の光景が映し出されており、公開されるまで視聴者の間で大きな困惑をもたらしていた。
前日譚である『ギーツエクストラ 仮面ライダーゲイザー』にも登場している。
正体
ネタバレ注意！
「この時代も随分懐かしいな…」
英寿「お前は…未来の俺か？」
「お前たちが世界を滅ぼす気なら、俺は容赦しない…！」
その正体はゴッドジャマトによる人類滅亡が起こってしまった1000年後の未来から来た英寿。
ややこしくなるため、以降の文章では現在の英寿をそのまま「英寿」、彼については「エース」と呼称する。
1000年後の未来の時代においても変わらず「創世の神様」として人類を見守っており、未来でも容姿は一貫して白髪に白い服を着た姿であった(『ガッチャ大作戦』などの他作品でも英寿は比較的自由に白い姿に容姿を変えられることが判明しているが、この時代においてはデフォルトでこの姿のまま生活していたようだ)。
しかし、現在の英寿と比較すると冷徹で強行的になっており（後述の通り「母親」というワードを聞いても特に反応すら見せていない）「独り善がりの神様」としての側面が強くなっている(この言動については演者の簡氏も「ずっと誰からも、何も言われない日々が続いていたんじゃないか」と推測している)。
1000年という長い年月の中で仲間達が寿命でこの世を去っていったことで「変えられない運命もある」とどこか諦観しており、自らを「裁定者」と称している。
人々の生命を守るために一切の情けを捨て、ゴッドジャマトの誕生阻止及びその根源となる存在の抹殺のためにニラムの協力の元、ヴィジョンドライバーの機能で時間を越え現代の世界へと降り立つ。
ただ、本作における彼の目的は一貫して『人類の救済』であり、劇中での行動もゴッドジャマトによる侵略で起きる被害を最小限に収めるための判断で悪意を持っての行動ではなく、根本は人類を守り抜くという変わらぬ意思による物である。
動向
夫を失い、憎悪により暴走したクイーンジャマトの鎮静に努める景和達の前に四次元ゲートから突如降臨。
冒頭の台詞を語った後、ドゥームズギーツレイズバックルを使って仮面ライダードゥームズギーツに変身し、タイクーン・ナーゴ・バッファの三人に突如襲いかかり、創世の力を駆使した、圧倒的な戦闘力で三人を圧倒する。
その後は、異様な空気を察知して駆けつけた1000年前の自分自身が変身したギーツⅨと一戦交えるが全く同質の力を持つ者同士故か実力が拮抗、一進一退の攻防を繰り広げる。
このままでは持久戦に陥るであろうことを見越したため、別次元へのゲートを開いて英寿を誘導。
別次元にて自身の正体と目的を語るも、小を捨てて大に就く思想に納得できない英寿に反論されたため、邪魔をさせないように、唯一の脅威になりうる過去の自分自身を嘗てのジットのように創世の鎖を用いて拘束する。
その後、春樹を母親の元へ送り届けようとした道長の前に出現。
春樹を殺害しようと試みるも、彼を守ろうとする道長が立ち塞がったため、ドゥームズギーツに変身しそのまま戦闘へ突入。
圧倒的な力量差でバッファを変身解除に追い込み、彼の行動理念を無慈悲に真っ向から否定する。
「人類を破滅へと導く元凶をなぜ庇う？」
道長「母親がいなくなれば…あの子が不幸になるからだ！」
「フッ…人類の大いなる未来よりも、一人の小さな未来を取るというのか？」
道長「…みんなが幸せになれる世界じゃなきゃ、意味がない！！」
するとそこに道長を究極のジャマトにさせてから心中を果たそうとするベロバの横槍に加え、英寿が道長の願いを聞き届けたことにより道長の内に眠るジャマトの力が変換され、プロージョンレイジバックルが誕生。プロージョンレイジに強化変身したバッファと再び激闘を繰り広げる。
近接戦闘が不利と判断し、創世の力でプロージョンレイジの力を抹消しようとしたが、その直前に鎖を引き千切った英寿が帰還。
足止めを引き受けた彼が変身したギーツⅨとの決闘に突入する。
「この世界を作り変えなければ、人類は守れない！」
英寿「人間を信じろ！」
「この1000年、ずっと人間を信じてきた。それでも変えられない運命は存在する。だからこの手で、審判を下すしかないんだ！」
同じ創世の力を持つ者同士のために戦闘は膠着状態に陥っていたが、ゴッドジャマトの覚醒を感知したのか両者は戦いを中断。
春樹たちの元へ駆けつけたエースは春樹こそがゴッドジャマトの起源であると確信し抹殺しようとするが英寿は「神様だからって驕るな」と制止、人間に信じられる神ではなく、人間を信じる神であることの重要性を説かれ、共に道長たちの動向を見守ることになる。
英寿の予想通り道長が身を呈して春樹の憎しみを受け止め、守ろうと向き合ったことでゴッドジャマトへの覚醒は阻止されることとなる。
過去の自分自身から「人間を信じる」ことを学ばされたことで初心に帰ったのか(あるいはかつての人間性を思い出したのか)、やられたとばかりに笑みを浮かべ、道長たちの命がけの行動のおかげで最悪の未来は回避されたと確信し、四次元ゲートを開いて元の世界へと去っていった。
「ハッ、過去の俺に教えられるとはな。人から信じられる神じゃなく…人を信じる神というものを……未来は救われた！」
かくして未来へ帰還したエースだが、ゴッドジャマトたる春樹の憎しみを変えた時点で崩壊しかけた未来がどうなったのかは不明。
未来の全ては、今後の春樹の人生にかかっているといえる。
余談
パンフレットには「1000年後のエース」という名称で紹介されている。
未来の姿が描かれている主人公の前例はあるが、エース、もとい浮世英寿の場合は1000年後という比較にならないほど遠い未来が描かれている。
関連タグ
もう一人の操真晴人: 平成二期第4作目の本編後の作品に登場する主役ライダーのもう一人の存在。色違いのネガライダーに変身する点が共通する。
白ウォズ：ifルートの未来から来た未来人繋がり。名称に「白」が付いている、目的のためなら手段を選ばない冷徹な性格、生命を軽視していた点が共通しているが、こちらにはエースが持っていた大義名分が存在しておらず、更に悪質。
？？？（ネタバレ注意）：こちらも荒廃した未来から来た主人公その人。多くを説明しない点は共通するが、こちらはあくまで選択肢を提示した上で最終的な決定は現代の面々に委ねるスタンスを貫いたという点で決定的に異なる。
