概要
流星のロックマン3のラスボス。裏切ったハートレスによってノイズの狭間に落とされた筈のミスター・キングが電波の体になって生存し、メテオGのコアを取り込んで変異した電波体。誕生後、自分の計画を妨害した星河大吾を取り込んだ。
さながらネビュラグレイがドラゴンのようになった姿をしている。名前の「クリムゾン」は作中で登場する「ノイズの塊を表す用語」の他に、トランプの色である「赤と黒」と「赤黒い赤色(紅色・紅蓮)=クリムゾン」を掛けた物であると思われる。なお、大吾を取り込んだ為か戦闘中には赤と黒に別れた双頭の竜となることもある。
ロックマンに一度倒され、キングが消滅したものの再び動き出すが、最期はファイナライズしたロックマンに再び倒され、取り込まれた大吾も無事に地球に帰還した。
ロックマンエグゼシリーズと合わせて、初にして唯一の『人間』のラスボスである。
能力
ノイズの塊『クリムゾン』そのものであるため、ノイズの嵐やノイズで作り出した属性ミサイルといったノイズに由来する能力の他、頭を分離させてミサイルとしたり、噛みつきや爪で攻撃するなどの強力な物理攻撃も備えている。ほとんどがブレイク性能や対インビジブル性能を持っている他、ガード可能だがガード仕切れない攻撃も使って来る為、基本は回避する事に専念しなければならない。
バトル開始直後にはダメージは入らず、頭に100ダメージを与えてコアをむき出しにさせなければならない。それでもワイドウェーブなどの非貫通の広範囲攻撃を通すためには双頭に分裂したHP120の頭部を全て破壊する必要性があり、全て破壊したとしても数秒で再び首が再生する厄介な特性を持つ。
なお、上記の通りロックマンとは2回戦うが、2回目の戦闘は所謂イベント戦闘である為、どれだけ攻撃を受けてもロックマンのHPは1で止まり、クリムゾン・ドラゴンのHPもロックマンが(3ターン目までには必ず現れる攻撃力表記の無い)ノイズフォースビックバンを決めるまでは1で残り続ける。
また、余談だがこの際に復活した彼のHPは(真面目に攻撃して倒す必要が無いためか)通常時より大幅に上がっており、クリムゾン・ドラゴンSPまで進化した場合の彼のHPはなんと8000にもなる。これは当然の事ながらエグゼ・流星両方のシリーズ含めても最高のHP数値となる(流ロク3のロックマンでも設定上で登録されているHP上限値は5300である為、余裕で上回っている)。
ミスター・キング
ディーラーのボス。
メテオGがノイズの塊であり、ノイズを結晶化させたクリムゾンで操作可能である事を知ると、メテオGを操って世界を支配しようと暗躍する。
ウィザードを暴走させるノイズドカードを作成してウィザード暴走事件を起こし、それによって発生したクリムゾンをクインティアとジャックに回収させていた。
また、ロックマンの戦闘データからウォーロックのコピーを生み出して使役していた。
表向きは優秀な科学者でありながら慈善家として恵まれない子供のために多額の寄付をしたり、孤児を保護したりしており、スバル達が通う小学校にも修学旅行にシーサーアイランドに行かせられる程の援助をしていた。
しかし、本性は自分以外を駒としか認識していない正真正銘の外道。慈善活動も優秀な子供を見つけ出し、洗脳してディーラーの工作員にするためである。更には、洗脳した子供達をさも当然と言わんばかりに、捨て駒の如く死地に赴かせていた。
その本性から暁シドウに見限られ、クインティアやジャックからは捨て駒にされた子供達の仇と見なされ、腹心だと思っていたハートレスすらもメテオGを止めようとしている星河大吾を救うために利用していたに過ぎなかったりと、歴代ロックマンシリーズでも数少ない人望のない黒幕である。
唯一自分に従うジョーカーに対しても、彼の居場所を提供する代わりに、彼の能力に着目し、彼のプログラムから自身を電波体に改造していた(前述、ハートレスにノイズの狭間に突き落とされても平気だったのはそのため)。更には、自分が逃げるためにあっさり自爆するように命令した。
世界征服を目論んだのも、事情があったケフェウスやドクター・オリヒメはおろか、理由があったり、復讐または使命のために暗躍した歴代ロックマンシリーズの黒幕と違い、優れた人間こそ愚かな人々の上に立つ存在であるという自分勝手な傲慢さからの行動である。
オリヒメの主張と似ているが、アチラは恋人を戦争で失ったことで「愚か者は大局的に物事を見れず、目先の利益や感情に振り回されて争いを止めることができない、にもかかわらず今の世界はそんな愚か者が権力を持って私腹を肥している。だから争いを自制できる優れたものが支配してやらなければ戦争はなくならない」という考えを持った為、さらに言えばそれも半分建前で、超文明を持っていたムーの技術なら恋人を甦らせることができるかもしれないという希望もあっての凶行であった。
が、キングのソレは要するに「私が一番すごいんだからお前達は私に従え!」でしかないため、中身がとてつもなく薄っぺらい。
そのため、当初はメテオGを操って全世界にノイズによる恐怖政治を行おうとしたが、ロックマン達の抵抗やハートレス達の裏切りを受けるや否や癇癪を起こし、「自分に従わない世界など滅びてしまえ」と言わんばかりにメテオGを地球に衝突させようとした。終盤の彼の行動は、小物のそれである。
しかし、上記の科学力もしかり、日本以外のWAXA壊滅、メテオGで世界征服にあと一歩まで迫っていた事もあり、優秀な人間を自称するだけの事はある。現に、大吾の妨害やハートレスの裏切りがなければ、スバル達にはどうしようもなかったのは事実である。
最期は、ロックマンによって一度クリムゾン・ドラゴンが倒された事でクリムゾン・ドラゴンから排出され、そのまま消滅して死亡した。
本編で度々ジャックからロックマンを排除した方がいいと意見され、「自分の計画は完璧だから必要ない」と突っぱねていたが、結局は見下していたロックマンの手で引導を渡されるという、皮肉な最期を遂げた。エグゼシリーズと合わせて、ゲーム版で最後まで改心しなかった唯一の悪役である。(漫画版やアニメ版には他にもいる。)
関連タグ
キング・クリムゾン…「キング」の変身した「クリムゾン」という名前被り。
クリムゾンドラゴン…こちらは中点の有無以外の一字一句が同じの名前被り。