概要
ベトナム戦争において、参戦した韓国軍兵士に強姦されたり、一緒にやってきた韓国人売春業者によって強制的に売春婦にされたベトナム人女性の中に、妊娠して韓国兵の子供を産んだ者が多数おり、その生まれた混血児の名称で、統一後のベトナムでは「敵軍の子」として迫害の対象になり、社会問題になっている。
詳細
ライダイハンの人数には諸説あるが、『釜山日報』によれば最少5000人、最大3万人と推計されており、韓国兵に強姦されたベトナム人女性の数は少なくともライダイハンの人数より遙かに多いとされる。
韓国兵の間ではベトナム人女性を強姦した後は殺すことが推奨されていて、元韓国海兵隊員の金栄萬は
「越南(ベトナム)に到着して私が聞いた話は『強姦をしたら必ず殺せ、殺さなかったら面倒が起きる、子供もベトコンだからみな殺さねばならない』といったものでした。」
と証言している。
なお、大韓民国とベトナム社会主義共和国との国交回復後に生まれた子供は「新ライダイハン」と呼ばれることがある。
この問題が表面化した後も、韓国政府による積極的な援護策は取られていないどころか、韓国軍が引き起こしたこれらの問題に対しベトナム政府の賠償と謝罪の要求にも一切応じておらず、韓国政府はベトナムでの虐殺・強姦の蛮行について正式に謝罪・賠償をしたことはなく認めようともしない。
それどころか、戦争終結の当時から、韓国はアメリカの陰に隠れて責任逃れをしており、ベトナム戦争当時の韓国軍総司令官だった蔡命新は、アメリカ誌『ニューズウィーク』2000年4月21日号の取材に対し、「誰に対しても償う必要はないあれは戦争だった」と答えている。
その際に韓国軍の退役軍人たちは、
「お前たちはベトコンと同じ共産主義者だ、戦場で会っていれば殺すぞ」
「国のために戦い、三万人以上、枯れ葉剤による後遺症に苦しむ退役者がいる。 孫の世代に『良民を殺した』と疑われるのは耐えられない。二度と新聞にベトナム人虐殺の記事を載せるな」
などという脅迫めいた圧力をかけていた。
それでも2001年に金大中大統領は、ベトナムを訪問した際に「不本意ながらベトナム国民に苦痛を与えたことを申し訳なく思う」と謝罪の意を表明したことがあったが、野党や軍が反発すると謝罪発言を撤回してしまい、この時野党ハンナラ党の副総裁であった朴槿恵現大統領は、「(謝罪は)韓国軍兵士の名誉を傷つけるものだ」と激しく批判した。
韓国の国定教科書には、日本軍が慰安婦を強制連行したというデタラメが大々的に書かれているが、ベトナム戦争のことは殆ど書かれておらず、当時の指揮官である全斗煥や盧泰愚はなんと大統領にまで上り詰めた。
さらにあろうことか、ベトナム戦争を「正義の戦争」 「自由の十字軍」だと公言して賛美し、4万坪の広大な施設を作り見学コースとして公開しており、ベトナムへの大量虐殺行為に対する国家国民ぐるみの総括も反省もなく、ましてや謝罪などしていない。
メディアも人権活動家も目を向けようとせず、その根底には韓国人のベトナム人に対する 人種差別意識が原因との見方もある。
同様に韓国政府が賠償や謝罪に応じいない重大な国際法違反事件として李承晩ラインがある。
こういった韓国政府の外交的対応については、あまり知られていない。
生存者訪韓時の騒動
2015年4月には、ベトナム戦争終結から40年にあたって、韓国軍による虐殺の生存者であるグエン・タン・ラン氏(63)とグエン・ティ・タン氏(54)の2人が、生き証人として初めて訪韓した際に、迷彩服を着こんだベトナム戦争の退役軍人団体「枯葉剤戦友会(大韓民国枯葉剤後遺症戦友会)」が、数十人で韓国・大邱の慶北大キャンパスに集い、韓国軍による民間人への暴行・虐殺の被害を受けたベトナム人の講演会に向け怒声をあげていた。
現地紙記者は
「講演会の主催者側に対して『放っておいていいのか。殺してしまえ!』という罵声や開催を許可した大学当局に向けて『学長は辞任しろ!』といった怒号が飛び交って、辺りは騒然としていました」
と語っている。
また、次に大統領となった盧武鉉は「何らかの証明ができるならば国籍を付与する」ことを検討したが、2009年にベトナム戦争の解釈をめってベトナム政府と衝突するという事件があり、その一連の外交交渉で、ベトナム政府は「侵略者は未来志向といった言葉を使いたがり、過去を忘れようとする」と批判した。
韓国人売春業者
韓国軍による虐殺を免れたベトナム人女性たちの運命も悲惨なものであり、韓国軍と共にやってきた韓国人の売春業者がベトナム人女性を捕まえて強制的に売春婦にし、性奴隷化していた。
『週刊新潮』で紹介された朝日新聞サイゴン支局の井川一久元支局長の証言によれば、
「当時、軍と共にベトナムに入ったのが約1万5000人の民間の韓国人です。彼らが何をしたかというと軍が村を襲ったあと、命からがら逃げてきた少女らを捕まえて今度は売春婦にしたのです。今も覚えていますが、彼女たちは15分5ドルで兵士の相手をさせられていた。彼女たちの手元に残るのはそのうちせいぜい3ドルぐらい。」
と話している。
トルコ風呂
TBSワシントン支局の山口敬之元支局長は、米国立公文書記録管理局のベトナム戦争に関する膨大な文書を1年かけて調査したところ、韓国軍はサイゴン(現:ホーチミン)に、『トルコ風呂(The Turkish Bath)』という慰安所を作って、ベトナム人女性に韓国兵相手の売春をさせていたことが解り、2015年3月の『週刊文春』にて発表している。
見つかった米軍からベトナム駐留韓国軍最高司令官蔡命新将軍に宛てた1969年頃の書簡は、韓国陸軍幹部らによる米紙幣や軍票の不正操作事件に関する報告であり、これには
「トルコ風呂は、韓国軍による韓国兵専用の慰安所(=福祉センター Welfare Center)」
「売春婦は一晩をともにできる。料金4500ピアストル(38ドル)。サウナとマッサージ室はあいびき部屋として利用できる」
と書かれており、ベトナム人ホステスが働いていたという。
強姦行為の一覧
- 女性を強姦してから殺害。強姦しながら拷問。妊産婦の腹を、胎児が破れ出るまで軍靴で踏み潰す。
- 数千におよぶ農家と古寺院を炎上させ、若い女性や年老いた女性を集団強姦する。
- 裸で両手ないしは両足を縛られた19人の遺体が川から引揚げられ、これらは、いずれも陵辱された少女たちの遺骸であった。
- 共同作戦中の米軍と韓国軍が、昼日中に結婚の行列を襲い、 花嫁を含め7人の女性を強姦し、結婚式に呼ばれた客の宝石を残らず奪ったうえ、3人の女性を川の中へ投げ込む。
余談
アメリカとの関係
ちなみにアメリカは、戦争終結後に大国として全ての責任を引き受け、ソンミ事件の首謀者であるウィリアム・L・カリー中尉は裁判にかけられ有罪判決を受け、総括してとるべき責任を取っている。
そもそもアメリカは、韓国にベトナム戦争参戦の要請は出しておらず、韓国側の執拗な申請で参戦することになった。
また、アメリカは当時の指揮官を除いて、一般の兵士やアメリカ市民はこの韓国の大量虐殺事件について知らず、ベトナム戦争の戦争犯罪は全てアメリカ軍がやったと思い込んでいる人が多いとされる。
しかし、韓国軍のベトナム戦争における虐殺・強姦事件の調査の赴いた、北岡正敏教授が率いた日本の調査チームによる、ベトナムでの現地調査や住民の証言によれば、アメリカ軍は基本的には残虐ではなかったという。
日本との関係
上述した通り、韓国では日本軍が慰安婦を強制連行したというデタラメを国内外で大々的に宣伝しているが、ベトナム戦争において韓国軍の起こした多くの強姦事件のせいで、本記事で解説した混血児であるライダイハンが、ベトナムで社会問題になるくらい産まれてしまっているのに、なぜ韓国には日本人と韓国人の混血児が、全くと言って良いほど産まれていないのか?
韓国側の言ういわゆる従軍慰安婦問題が本当なら、日本人と韓国人の混血児が大量に産まれ、韓国で社会問題になっているはずだが、日本にいわゆる慰安婦問題の関連で謝罪や賠償を求めてくる人物は、自称元慰安婦ばかりで日韓の混血児は一人も名乗り出ていない。
関連動画
イギリスの民間団体『ライダイハンのための正義』の活動により、ロンドンのウエストミンスター地区にある公園・セントジェームズスクエアに、イギリス人の彫刻家であるレベッカ・ホーキンス氏によって製作された「ライダイハン像」が建てられ、一般公開された。