概要
南海の孤島デルムリン島より北のラインリバー大陸にある王国であり、大陸唯一の国家。、物心ついた時から島で育ったダイが初めて訪れた国(ただし、原作漫画・1991年アニメ版と2020年アニメ版ではタイミングが大きく異なる)である。
周囲の山や森は深く、雄大な自然に恵まれており、国民の団結は固く、国王の人望も高いが、カール王国、パプニカ王国やベンガーナ王国のような外敵に応戦するための武力・戦力が高くないのが欠点。
本編開始の時点で覇者の冠と覇者の剣を所有しており、どちらも神々が人間に僅かに与えた作中最高クラスの硬度を誇る超金属オリハルコンで作られており、どういった経緯でこれらの重要な品を所持するに至ったかは謎に包まれている(原作者の三条氏はオフィシャルブック掲載にも掲載されている質問コーナーでの回答で「ロモス王の高い人徳によって献上されたものではないか」と述べている。実際、ロモス王はこれらの希少なアイテムを自身や国の所有物として執心している様子はまるでなく、むしろ己が認めた者には積極的に譲渡しようとしている。ロモス王としては「元々、自身が所有していたものではなく、相応しい者が現れるまで預かっただけ」という認識だったのかもしれない。只、あまりにも人が良過ぎるためか、どちらも劇中で譲渡しようとした際には、騙されてしまっていたのであるが…)
王国の近くの『魔の森』の東側にはネイル村があり、後述のマァムの故郷でもある。
海辺には港町ソフィアが存在し、物資の輸入・輸出や旅人達の出入り口としての役割を持っている。
ロモス王国に属する・関連する人物
王族
- シナナ
ロモス王国を治める王。
本名は作中で出ることは一切なく、『ロモス王』や『王様』と呼ばれる。
気さくかつ温厚な人柄から国民にも慕われており、その一方で戦時の際は「城の者達を見捨てて逃げるわけにはいかない」「王の逃亡は敗北と同じ」といった考えで己の無力を承知で戦場となった城に留まったり、兵士たちを鼓舞する等覚悟も持ち合わせる。
本編中盤にてダイが鬼岩城を大地斬で一刀両断する勇者に相応しい活躍を見せた際には、さながらヒーローの活躍を喜ぶ子供のようにはしゃいでみせる一面もあった。良くも悪くも善人であるため、あまり他者を疑うことをせず、そこを突かれて悪人や魔王軍に騙されてしまった事もあるが、一方で己の過失を即座に認め、訂正できる度量のある人物でもある。ダイとロモス王の関係は、ある意味、バランとアルキード王との対照と言えるものであった。
出身者
ニセ勇者一行に属する勇者。
かつては仲間達と共にデルムリン島に暮らすモンスター達を襲撃した挙句、ゴールデンメタルスライムを奪うなど悪徳勇者そのものな悪漢だったが、ダイによって悪事を暴かれた後は細々と活動するようになる。
本編終盤にて『魔王軍による脅威から世界を救うのに助力・貢献した』という意味で、本物の勇者達と同じく勇者になった。
ニセ勇者一行の一員である女僧侶。
紅一点にして実質的なリーダー格だったりする。でろりんとは腐れ縁らしい。
アバンの使徒
元々はデルムリン島に暮らしている勇者に憧れを抱く少年に過ぎなかったが、ロモス王国を襲撃した魔王軍の百獣魔団軍団長であるクロコダインを撃破してその軍勢を撤退させて国を救った事から正真正銘本物の勇者となった。
ダイの仲間である魔法使いと女僧侶戦士。
ロモス王国を救った英雄としてダイ共々国民に紹介するとともに、国を救った報酬として武具一式を授けた。特に「旅人の服」は何度も修復されながらも最終盤までポップが装備し続けることになった。
魔王軍
前述の通り、ロモス王国を襲撃した魔王軍の百獣魔団軍団長。
ダイ達によって倒された後は、パプニカ王国のバルジ島のレオナ救出戦にてダイ達の助っ人にはせ参じて、そのまま仲間となる。
魔王軍妖魔師団の幹部であり、その軍団長であるザボエラの息子。
人間の賢者に化けてシナナに接近。魔王軍に対抗する猛者を集めることを説き、自分が企画した武術大会を提案して開催し、超魔生物の実験材料となる強者な本戦出場者と覇者の剣の両方を奪おう(ついでにロモス王も暗殺しよう)と企むも、
これまたダイ達によって阻止され倒されるが、覇者の剣は既に偽物とすり替えて既に魔王軍に送り届けた後であった。
その他
デルムリン島に暮らすきめんどうしにして、ダイの育ての親(祖父)。
前述のザボエラによって攫われ、15年前の再現のように蘇った魔王の邪気に当てられて正気を失い、クロコダインの擁するダイ打倒のための切り札兼人質となるが、ポップのマホカトールによって正気を取り戻し、クロコダインが撃破された後はロモス王国の兵士を護衛に付けてデルムリン島に戻った。
- ネルソン
髭を蓄えた男性。勇者達をパプニカ王国へ送るための大型船の船長を務めた。その後、パプニカでのサミットのためにロモスから国王を乗せてきたが、魔王軍の移動基地である鬼岩城の襲撃にあい、応戦するも鬼岩城には船の大砲は利かず、逆に船を沈められてしまった。その後は登場していないため生死が不明であるが、撃沈されたのが外海でなく港内で、撃沈寸前に危険を察知し、総員退避を呼び掛けている状況であり、脱出できて助かっている可能性はある。