プロフィール
※「ファンティック」に併設する形で「ローブ」を設立し、2017年5月1日付でローブに移籍することがファンティック公式サイト内で報告された。ローブの代表は松田聖子氏の実兄。
人物
神田沙也加氏は、1986年10月1日に俳優の神田正輝氏と歌手の松田聖子氏の長女として生まれた。
2001年に芸能界デビューを果たし、翌2002年にthe brilliant greenのベーシストを務める奥田俊作氏が作曲した「ever since」で歌手としてもデビューした。
が、天才型だという母親と努力型である自分との違いに絶望したことなどから、2005年5月から芸能活動を一旦休止する。
その後は居酒屋でアルバイトとして働き、「2階建てのダイニングバーで、2階フロアを1人で回せるようになった(2014年6月27日放送の「バナナマンの決断までのカウントダウン」や2014年8月9日放送の「心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU」でも同じ証言をしている)」そうで、当時は芸能界に戻るつもりはなかったが、そこにデビュー当時から憧れていた大地真央氏との共演の話が舞い込み、「こんなチャンスを逃したら……」と考え直した末に復帰する。
その後はミュージカル女優として経験を積み重ねる傍ら、バンド「Silent Lily」(1stライブまでの期間限定ユニット)のボーカルを(SAYAKA名義で)務めた。またLily名義で「KERA」や「ゴシック&ロリータバイブル」等の読者モデルとしても活動していた。
2014年公開のディズニー映画「アナの雪の女王」の大ヒットに伴い、ANNA役を務めた神田氏も注目を浴び、第九回声優アワードの主演女優賞を受賞した。さらにこの頃には歌手としても積極的に行っており、2014年には猫騙のギタリスト・Billy氏と共に音楽ユニット「TRUSTRICK」を結成した(2016年末に活動休止、2019年に解散)。
2017年に俳優の村田充氏と結婚したことを発表したが、2019年12月に今後の家庭のあり方についての意見の相違から離婚している。しかし、その別れは円満なものであり、離婚後も仲良くしていたぐらいだという。
2021年からメディアミックス作品「IDOLY PRIDE」に長瀬麻奈役として出演し、同役でのライブ出演や、(本人が熱望していたという)ミュージカル「銀河鉄道999」のヒロイン・メーテル役での出演が2022年に予定されていた。
突然訪れた訃報
2021年12月18日の朝に舞台出演のため宿泊していた札幌市内のホテルにて、高層階の部屋から時間になっても出てこなかったため、見かねた関係者が警察に捜索願を出したところ、午後1時過ぎに同ホテルの屋外スペースに倒れたままの状態で意識不明の状態になっているところを発見された。すぐ病院に搬送されて手当てを受けたが、同日21時40分頃に死亡が確認された。享年35。
将来を有望視されていた最中での死去に、多くのファンや関係者から死を悼む声が相次いだ。
直接の死因は転落による外傷性ショックと診断されたが、その経緯については(神田氏の名誉の保護のため)非公表とされた。
その後、両親の神田正輝氏と松田聖子氏が札幌に駆けつけて葬儀を執り行った。
そして、神田氏が生前飼っていた愛犬は元夫の村田氏が引き取ったことを公表しており、Instagramで彼らの様子をうかがえる。
その内の1匹は2023年5月に17歳で死去している。
また、ALICesのパートナーを務めていた黒崎氏は神田の誕生星座であるてんびん座にある名も無き星に「sayaka」と命名している。
しかし、ALICesは2023年1月28日に活動停止を発表し、その1ヶ月後には黒崎氏も持病の悪化により(奇しくも神田氏と同じ)35歳で急逝した。
神田氏のファンからは「お別れ会を開いてほしい」という要望も少なくなかった。しかし、遺族の精神状態が懸念された事と、この時はオミクロン株の感染拡大時期だった事から、所属事務所は「(お別れ会を開催するのではなく)ファンからのメッセージを公式サイトのフォーム経由で預かって、両親に渡す」という形でファンとのお別れを行うと表明した。
また所属事務所は「沙也加の公式動画を可能な限りそのまま残し、運営する」という事も発表している。
2023年時点では松田氏の知的財産を管理する「株式会社ファンティック」が各社SNSの管理・運営を行っている。
2022年12月14日に、ポニーキャニオンから、神田がリリースしたポップスとボカロカバーの2種類のメモリアルアルバムが発売された。
2021年12月22日、以前出演していた番組で共演した前山剛久氏と交際していたことが、ワタナベエンターテイメント社を通じて明らかとなった。
しかし、お互いに多忙である故にすれ違う事が多くなり、最終的に交際2ヶ月で両者の仲は破綻してしまう。
神田氏本人はよりを戻したかったようだが前山氏にはその気が無かったため、週刊誌報道と前山氏のコメントとでは矛盾が生じてしまった。
とは言え、口論の際に前山氏が暴言を吐いたのは事実であり、(神田氏の訃報を知った後は)この事をひどく後悔していた。
逸話
- 両親は1997年に離婚しているが、親権に関しては聖子氏が持った為、名字が(母の旧姓である)「蒲池」になる可能性もあった。しかし、学業の途中で名字が変わることを憂慮した聖子があえて「神田」姓の戸籍を作った為、母娘ともに「神田」姓となった。
- 離婚した同年の4月23日に聖子氏(当時35歳)が発売したシングル「私だけの天使~Angel~」は娘の沙也加氏(当時10歳)を守っていきたいという、一人の母親としての視点から描かれた曲である。皮肉にも沙也加氏は聖子氏がこの曲を出した年齢で帰らぬ人となってしまった事で、真っ先にこの曲を連想した人も多い。
- ロリィタファッションが好みで、音楽活動でもゴスロリ風の衣装を着用していることが多かった。また重度のアニメ好きでもあり、ネットスラングも使いこなすほどの自他共に認めるオタクであった。ダンガンロンパシリーズのファンを公言してやまず、全舞台作品への江ノ島盾子役としての出演、『V3』の主人公・赤松楓役の声優、さらにはアニメOP・ED曲の担当など、同作品とは切っても切れないほど手広く関わっている。
- 大地真央氏は(芸能界においては)母と呼べる存在で、神田氏を芸能界に引き戻した人物でもある。また、神田氏が亡くなる直前に演じる予定だったマイ・フェア・レディのイライザ役に関しては大地氏も担当しており、幼少期の神田氏が何度も見に行っていたほどの憧れであった。
- ふなっしーの大ファンであり、ふなっしー関連のグッズを持っていた。バラエティー番組『笑神様は突然に…』(NTV系)で初めてふなっしーとロケで対面したときは大興奮。以降、同番組で何度かにわたって共演をするようになっていた。
- 2015年、ディズニーのミュージカル映画「イントゥ・ザ・ウッズ」の日本公開に伴って神田氏が宣伝ナビゲーターに就任したが、実は彼女が初めて出演したミュージカルこそ(宮本亜門氏演出の)「イントゥ・ザ・ウッズ」だった。このときがミュージカル初挑戦だった神田氏は、初めは右も左も分からなかった状態が続いていたが、宮本氏から「あなたはあなたのままで自信を持っていいんだよ」と言われ、「(言われたことで)気持ちが楽になった」と語っている。
- デビューと同時に始めて出演したCMがグリコ「アイスの実」であり、作詞を手がけた母の歌「bless you」も雪にまつわる歌で、初主演のドラマは「たった一度の雪〜SAPPORO・1972年〜」。そして、ブレイクのきっかけになったのが「アナと雪の女王」だった。…と、神田氏が節目を迎える時には「雪」がキーワードになることが多かった。
- 2010年頃からは(芸能活動と並行する形で)声優の専門学校に通っていたが、その時の講師が声優の速水奨で、2014年7月7日放送分の「しゃべくり007」(NTV系)で再会を果たしている。
- 声優の三森すずこ氏は中学時代のクラスメイトかつ友人で、「すず」「さーや」と呼び合う仲だった。互いに芸能界に進んでからは会う機会が無かったが、アニメロサマーライブ2015で神田がTRUSTRICK、三森がμ'sとして出演した際に再会を果たすことになる。因みに、アニサマでのリハーサル時にさいたまスーパーアリーナの廊下で出会った時に思い切りハグし合ったため、他のμ'sメンバーは(驚きのあまり)きょとんとしてしまったという。ちなみに、『ラブライブ!』の主人公・高坂穂乃果を演じた新田恵海氏は、後に「キューティブロンド」で神田氏と共演することになる。
- Instagramにて、村田充氏との結婚を父親とのスリーショット写真を掲載した(当該投稿は削除)。
- いわゆる「二世タレント」としてではなく、あくまでミュージカル女優として実績を積み、「アナと雪の女王」の公開によってその存在が広く一般に知れ渡った事から、彼女が「松田聖子の娘」だということを知らない人が多かったらしく、結婚発表の際、事実を知って驚く声がネット上で多数挙がっていた。これは聖子氏と沙也加氏双方のファンの世代が違うことに加え、「松田聖子の娘」として注目を集めていた時期とは芸名が違うこと、活動休止期間があったことなどが原因となっている。
出演
舞台
ポニー・デ・ブランボン@薔薇とサムライ |
漫画・ゲームなどの実写化(2.5次元)
※:2016年の再演版でも担当。2018年の「ダンガンロンパ3 THE STAGE」では映像出演。
特撮
ソラ@劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン
映画
ビーン・ケーキ(おはぎ)(1999年) - ヒロイン・三原およし 役
ドラゴンヘッド(2003年8月30日、東宝) - ヒロイン・瀬戸アコ 役
スクールウォーズ・HERO(2004年9月18日、松竹) - 和田道代 役
イマドキジャパニーズよ。愛と平和と理解を信じるかい?(2008年3月1日、ネイキッド) - 主演・キョウコ 役
アメイジング グレイス 儚き男たちへの詩(2011年8月13日、グアパ・グアポ) - 浅水シズク 役、主題歌「Amazing Grace」担当
3D彼女 リアルガール(2018年9月14日、ワーナー・ブラザース映画) - えぞみち 役(声の出演)
アニメ
艶光路撫子@貧乏神が! | 潮路@GAMBA~ガンバと仲間たち~ | ユナ(※1)@劇場版 ソードアート・オンライン-オーディナル・スケール- |
テレサ@宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち | えぞみち@3D彼女 リアルガール | 長瀬麻奈@IDOLY_PRIDE(※2) |
イラスト未確認
篠宮都@銃皇無尽のファフニール
真四季みはる@コンビニカレシ
ゲーム
イラスト未確認
リゼット@黒騎士と白の魔王
吹き替え
代役・後任
神田氏が出演する予定だった舞台・ミュージカルは、一部公演の中止や払い戻し対応の措置が取られた。
- マイ・フェア・レディ→朝夏まなと(死去当日および以降のツアー公演、元々はダブルキャストの予定だった)
- 銀河鉄道999 THE MUSICAL→花總まり
声優関連の仕事に関しては、現状では以下が発表されており、他は生前に収録済みのボイスを継続して使用している。
(※1)後任は松田利冴氏。生前に歌唱した楽曲に関しては、引き続き神田沙也加名義として使用される。
(※2)後任を立てず、生前の収録音声を継続使用する方針。
(※3)後任は清水理沙氏。ただし、東京ディズニーシーのように生前の収録音声を使用する媒体も。