人物
初登場時の表稼業はからくり職人。
もともと渡辺小五郎とは知り合いで、殺された恋人・薫の仇討ちをきっかけとして裏稼業に手を染めた。
その後、『2009』では薫の一人息子・作太郎(演:前田航基)を引き取り、薫の小料理屋を継いで板前に転職している。転職後も裏稼業を続けつつ、作太郎と二人で暮らしていたが…。
義理人情を尊び、穏やかで純粋だが、言い換えれば裏の世界で生きる人間としては不向きな性格の持ち主で、仕事人になった経緯から悪人とはいえ人を殺す事に迷いを抱えており、小五郎からも度々忠告されていた。
小五郎の予感は的中し、第10話で迷いから仕留め損ねた標的の反撃に遭い、なんとか手近な石で殴り殺したものの逃げる所を小五郎の同僚たる伝七に見られるという、後の仕事人チーム壊滅の遠因となるミスを犯す。
その場は主水の機転と涼次の協力で切り抜けたものの、もはや仕事人としては限界なのは明らかだった。
そして次の第11話で、源太を油問屋・大津屋の財産を乗っ取る計画に利用するべく生き別れの母と称して近づいた女詐欺師・お富(演:浅野ゆう子)の言葉に迷いを見せた結果、罪を悔やむ態度に惑わされた所を刺されてしまう。致命傷を負いながらも最後の力を振り絞ってお富を仕留め、相打ちに持ち込む形で自らも最期を遂げることとなった。
亡骸は仲間たちの手で荼毘に伏されるが、その際はカッと目を見開きながら炎の中に沈んでいくという印象的な演出があった。
いわゆる渡辺小五郎シリーズにおける、仕事人の向き合う不条理や罪、宿命を象徴する悲運の存在であるが故に、いつかこの人のように子孫やそっくりさんの登場といった形での救いがある事を願う視聴者も少なくないのだとか。
殺し技
前振りとして相手にからくり人形を見せて、それに気を取られている隙に竹細工の蛇を飛ばし先端の針を相手の首に突き刺す。
『2009』では、蛇の玩具から紐を発射して相手を吊り上げ、窒息死させる殺し方に変更された。
BGMは『旅愁(ブラウン館バージョン)』(必殺剣劇人)
関連タグ
糸井貢…『暗闇仕留人』の主人公で仕留人三兄弟の末弟。裏稼業に疑問を持った末に標的と相討ちになる、殺しのテーマ曲が『旅愁』のアレンジ曲である等、共通点が多い。
仕立て屋の匳…源太に代わって登場した仕事人。
リュウ…匳に代わって登場した仕事人。恋人の仇討ちをきっかけに裏稼業の世界に投じ、裏の世界には相応しくない程に心優しい性格の持ち主など、源太と共通する点が多い為か、ファンからもいつか源太の二の舞になるのではないかと不安視されている。