中村さんッ!
演者:山内としお
概要を言うんですッ!
「新必殺仕事人」中盤から登場した南町奉行所の筆頭同心。部下の主水とは親子程に歳が離れており、いわゆる若手エリートなのだが、言動が妙にオネエ口調である事から「おかまの田中様」としてシリーズでは親しまれた。
…が、実のところ最初はこうしたオネエキャラではなかった。(後述)
事勿れ主義で、権力者には一も二も無く平身低頭してしまう典型的な小役人タイプ。洞察力も主水に比べ高いとは言えず、それ故に事態を悪化させてしまったことも一度や二度ではない。とはいえ悪事の類には一切手を出しておらず、同心としての仕事は(出来はともかくとして)真面目にこなしている様子(主水の厄介払いも兼ねてのことではあろうが、被害者の葬式の時に遺族の手伝いをするよう指示したことがある)。
いわばシリーズにおけるコメディリリーフ的な存在であり、後のシリーズに登場する筆頭同心たちの元祖ともいえる。
本名は田中熊五郎。エンディングのキャストクレジットでは「筆頭同心・田中」と表記される。
おかまの田中様ですって!?
元から口やかましく、歳上の主水をアゴで使う若い上司…の設定なのだが、いつもハスキーな声でそれに輪をかけ「おかまの田中様」というイメージが定着しすっかりシリーズの名物キャラとなっている。
このキャラクター像が誕生したきっかけは、必殺仕事人が好評となり舞台版が製作されたこと。その際、田中様が何故かオカマキャラとして登場したのだが、これが大変ウケてしまい、のちの「必殺仕事人Ⅲ」あたりから本編にも採り入れられた事で完全にオネエ口調の筆頭同心になったのである。
ちなみに口調だけならばまだしも、必殺仕事人Ⅳ第35話「田中筆頭同心見合いする」内にて田中宅を主水が見舞いに訪れた際、自宅が(江戸時代的に)少女趣味全開である事も発覚している。
余談があるって言ったでしょう!
TVスペシャル「夢の初仕事」では山内としお氏が田中様の姿で役者・山内としお氏を演じるという場面がある。これは撮影現場で気絶による夢から目覚めた藤田まこと氏が開口一番に山内氏を「田中様!?」と呼びそれに山内氏が驚いたシーンでのことである。