概要
1951年4月7日に公開された「トムとジェリー」の短編映画。
ジェリーのいとこであるマッスルが初登場した話でもある。
あらすじ
ホーガンズ・アレイでたくさんの野良猫を一方的にボコボコにしていたマッスルは、ジェリーからの手紙で「トムから酷い仕打ちを受けている。どうか助けて欲しい」ということを知り、早速彼はジェリーの家へ向かった(その際にマッスルを見た野良猫は一目散に逃げだしている)。
そこにはトムがダイナマイトで爆弾攻めをしていた。マッスルはそのトムの口の中にダイナマイトを放り込んで爆破させた後、花瓶に放り込んで撃退した(余談だが、マッスルがその花瓶に唾を吐きつけて割った際には花瓶と同じ形になったトムが出てきた)。
その後もメイン画像のように肉体改造をしてマッスルに攻撃したり、ボウリング玉による奇襲を仕掛けたりするも、圧倒的な力を持っているマッスルにどうしても及ばない。トムは最終手段として、「DIRTY WORK Inc.(悪巧み商事)」の猫達へダイヤルを回し、用心棒を使ってマッスルを撃退しようとするが、それもマッスルに撃退されてしまい、ついに降参。
トムを敗北に追いやったマッスルは、ジェリーに自分とお揃いの帽子と服を渡し帰っていった。その服を着たジェリーは早速巣穴を出て口笛を吹く。すると、トムはマッスルと同じ衣装を着ているジェリーに再び平伏し始める。どうやら、トムはジェリーを襲えなくなったみたいで、ジェリーは安心したかのような表情になった。
余談
前述したように、ジェリーのいとこであるマッスルの初登場は無しということもあって、知名度が何気に高い話であるが、実は意外にも、1950年アカデミー短編アニメ賞ノミネート作品になっている。ちなみに、1950年アカデミー短編アニメ賞をノミネートされていたのは3本の短編アニメがノミネートされていたが、本作を除くと、 実はユナイテッド・プロダクションズ・オブ・アメリカ制作のアニメしかノミネートされていない状況になっていた(ちなみにその内の1作品は1949年に誕生したばかりの『近眼のマグー』の作品であった)。ちなみに、1950年アカデミー短編アニメ賞を受賞したのは、本作でも『近眼のマグー』の作品でもなく、「Gerald McBoing-Boing」であった。
マッスルを見て一目散に逃げだそうとしていた野良猫の中にブッチと思われる猫が存在している。