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概要編集

赤い毛に覆われた丸っこい身体に、4本爪のある足が生え、尾の部分にはもう一つの顔がある双頭妖怪。


2010年にウェブサイト『百鬼夜行絵巻の赤い妖怪だっちょのページ』に掲載された、絵画作品の上での赤い妖怪の特徴別の類似タイプ表示のひとつ二顔之相にがんのそう)が、2018年にアニメ番組で「妖怪名」と勘違いされ、読みも誤られて用いられた例である。元来、呼び名も存在していなかったことから、転じて「にかおのそう」が愛称のようにもなった。


もともとの妖怪には、特に名称はなく、大英博物館に所蔵される幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師・河鍋暁斎の肉筆作品に見らる。その絵では背中に小鬼のような妖怪が跨がっており、さらに前方を遮る形で着物の獣妖怪が居るため、実は正確な足の本数を含めた全身像は不明である。


この妖怪は室町時代の絵師・土佐光信筆と伝わる真珠庵蔵系統の『百鬼夜行絵巻』に描かれている、赤くて丸い一つ目の名無しの化け物を起源として、後世の絵師によって絵巻などで描かれ続け、大化ちからここ野箆坊赤へるなどの名で知られるものの系譜であると考えられている。上記サイトでは『百鬼夜行絵巻』の例は「光信之相」、「光貞之相」、「昌川之相」など、『暁斎百鬼画談』で描かれた毛の生えた「暁斎之相」、ちからここは「古々之相」、おもちゃ絵(豆絵)に見られる派生型は「豆絵之相」など、それぞれ外見の特徴や彩色の違いなどを基準とした系統上の類似タイプ表示が、妖怪名とは別個に画家名や作品での名称、媒体の名などを用いて「漢字二字+之相」の形式でラベルづけされている。


赤い妖怪国際よくわかる百鬼夜行絵巻の赤い妖怪の系統と呼び名


端緒編集

第4話「不思議の森の禁忌」内において、茶碗風呂に入った目玉おやじのセリフに「赤い顔の妖怪」の例として猩々赤がしらとともに、「にかおのそう」という妖怪がいると言及された。特に画面で妖怪のすがたはどれも表示されておらず、耳にしていた視聴者も何に拠っているものなのか不明な存在だった。


実は・・・編集

この妖怪はpixivユーザーでもある、現代の妖怪絵師氷厘亭氷泉氏が、上記サイトでの分類系統の上で「……之相」と、名称とは別にそれぞれ付記していたもので、元々このような名は付いていなかったのであった。


「にかおのそう」が、「二顔之相」を妖怪名として用いたものだという点に気付いたTwitterの妖怪好きたちは、この珍事を「二顔之相事件」と呼んだのである。


なお元絵を描いた河鍋暁斎は反骨の人として知られ、戯画や風刺画の一環として妖怪をキャラクター化した作品を多数残しており、特定の妖怪に限らず面白いと思う奇想の化け物を次々と考案し描いていたといわれる。


ちなみに水木しげる荒俣宏らを含めた妖怪関連の創作者たちも、名無しや分かりにくいものに対して、新たな名付けを行っていたという現状がある。


関連タグ編集

妖怪 赤い 双頭

大化 ちからここ 野箆坊 赤へる だっちょ


空亡 尻目 豆獣


【画像妖怪お題絵】

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