はざ掛け

はざがけ

稲穂を乾燥させる工程のひとつ。

概要

収穫した稲穂を杭に掛け、天日干しによって乾燥させる工程。

「はざ」は稲架と書くが、はさ掛けとか稲かけなど地域によって呼び名は多々。

干し方にも地域差が存在しており、主として以下の二つに分かれる。

• 長い杭を立てて下方に短い横棒を組み、稲穂（2束ワンセット）を互い違いに積んでみの虫のような形にするタイプ

※このみの虫型は「穂仁王（ほんにょ）」といい、基本的に大人の背丈くらいの高さになる

　

• 物干し竿のような長い棒に掛けて干すタイプ

※全国的にはこちらのタイプが多く、いらすとやにも存在する

　

みの虫型は1週間くらい干してから上下を入れ変えて下の稲穂を干し直す「藁返し」を行い、藁返しでは根元側を突き出すように干すので穂仁王がちょっと角ばった形になる。

　

手間と時間がかかるため、機械化の進んだ昨今ではなかなか見かけない工法だが、その分追熟や割れ米を防ぐ効果があるとされ、風味が増して美味しいという意見も。もし機会があれば食べ比べてみよう。