概要
「天の北極」があるこぐま座と対をなす「天の南極」がある星座。ただしこぐま座と違って「南極星」になるような星はなく、天の南極を探す場合はしばしば「南十字星を5倍した先」という目安が用いられるようだ。
しかし天の北極だの天の南極だのというのは地球の軸を基準にした便宜的なものであり、宇宙そのものにこれらの地点があるわけではない。ましてや星とて永久不変ではない以上、「南極星」がないのも仕方ないのだ。
なお「はちぶんぎ(八分儀)」とは18世紀前半に発明された測量器具で、天体や目標物の高さ・角度を測るのに使う。本体は45度(360度の8分の1)だがその中に90度分の目盛りが書き込まれており、はちぶんぎという名前はそこから来ている。
後に実質上位互換の六分儀というものができ、こちらはろくぶんぎ座としてうみへび座の上に乗っている。
探しかた
ケンタウルス座とエリダヌス座の間というアバウトな目安はあるものの、いずれも4~5等星程度とかなり暗く探すだけでも一苦労。天の南極にもっとも近い恒星もほぼ見えない。