概要
まや型護衛艦とは、海上自衛隊のミサイル護衛艦である。イージスシステムを搭載しており、所詮イージス艦と呼ばれる艦種の一種である。
本型は前級にあたるあたご型護衛艦の小改良版であり、はたかぜ型護衛艦の後継艦となった。本型が完成することで、はたかぜ型は2021年3月までに練習艦に種別変更された。
まや型はあたご型をベースに、機器や武装などの飛躍的な向上を果たしつつ、民生品の活用など主に取得コストの低減を企図して設計されている。
本型で大きく変更された点として、推進機関の方式をあたご型のCOGAGに代えてCOGLAG方式を採用している。COGLAGは同時期に建造されているあさひ型と同じ方式であり、低速時の燃費の向上と航続距離の延伸が図られている。推進方式変更に伴い4基あったガスタービンのうち2基を推進電動機に換えたため、前級では同じ大きさであった前後2基の煙突のうち、後部の第2煙突が小型化され、後方のSPYレーダーを阻害しづらいスリムな形になった。
イージスシステムについては、共同交戦能力(CEC)への対応があたご型からの大きな変更点になる。これによってリアルタイムに航空機などからの索敵情報を連携し、さらに素早く敵のミサイル攻撃に対処できるようになった。これによって艦体からは水平線の向こうにある目標や艦体のレーダーでは捉えがたい海面すれすれを超低空飛行するミサイルにも対処できる。この能力は中国やロシアが配備を進め「空母キラー」と恐れられる超音速巡行ミサイルへの対処が期待されている。
また目立たないが、船体各部や上部構造物に傾斜のついたブルワークやカバーが追加され、一層のステルス性向上も図られているようである。
艦名
1番艦:「まや」。2017年4月17日に起工、2018年7月30日に進水、2020年3月19日に竣工した。
2番艦:「はぐろ」。2018年1月23日に起工、2019年7月17日に進水、2021年3月19日に竣工した。