概要
聖闘士星矢の重要人物、射手座の黄金聖闘士アイオロスは、原作開始時点で既に死亡しており、戦闘シーンは無い。当然必殺技の使用シーンも無く、唯一の技がハーデス編終盤にて魂のみで駆けつけ、他の黄金聖闘士達と共に命を賭して嘆きの壁を破壊する際に、射手座の黄金聖衣の付属品である「黄金の矢」を使用しただけである。
そんなアイオロスであったが、アニメ版において幼いアテナ(城戸沙織)を連れて逃亡中に、山羊座のシュラの襲撃の際に使用したアニメオリジナル技がアトミックサンダーボルトである。
技としては小宇宙で作った雷の光弾を発射するという、ペガサス流星拳やスターダストレボリューションに近い技である。電撃系の技になったのは、弟であるアイオリアが電撃の技であるライトニングボルトを使用しているので、アニメ版のスタッフで決めたと思われる。
しかしこの技、放映当時から「取ってつけた様な技」とファンの間ではいまいち不評であった。
本編の以前の時代を描いたエピソードGでは、小宇宙で作った光の矢の嵐「インフィニティブレイク」という技が設定されており、アイオロスVSシュラの場面も含めて全く使われていない。ロストキャンバスの射手座の黄金聖闘士であるシジフォスも「ケイロンズライトインパルス」という技を持っているので、全く使われていない。旧アニメ版を見ていない人からした「ナニソレ?」同然の知名度の低い技だった。ネクストディメンションでは漸く射手座のゲシュタルトが現れたが、初登場の仕方も他の黄金同様個性が有りすぎである。
しかし近年になり、PS2のゲーム版にアイオロスが参戦した際に、アトミックサンダーボルトが必殺技として採用された(設定が旧アニメ版をベースにしていた為)。更にΩ放映中に発売されたPS3ゲーム「聖闘士星矢戦記」に参戦した際も、「黄金の矢」と共に採用され、かなり使い勝手の良い技になっていた。
何とΩにて!?
アニメ版最新作「聖闘士星矢Ω」にて、旧作で射手座の黄金聖衣を纏うことが多かったペガサス星矢が、正式に射手座の黄金聖闘士を継ぐことになり、ファンは喜んだ。しかし星矢が継ぐという時点でアトミックサンダーボルトの存在は、あまり重要視されていなかった。
むしろΩ一話において、せっかく射手座を継いだにもかかわらずマルスからペガサス星矢と呼ばれ、必殺技もペガサス流星拳のままだった事から、一部のファンから「射手座になってもペガサス扱いじゃアイオロスの立場がない」、「せめてサジタリアス流星拳に改名すべきだろ」という批判があったので、アトミックサンダーボルトやインフィニティブレイクの存在が話題になることもあったが、その後も星矢が封印中で出番が無いことも相まって、敵味方双方に「サジタリアス星矢」と呼ばれることはまるで無く、回想シーンも含めて一期終盤も使用した技はペガサス流星拳のみだった。
Ω二期が始まりパラスにも「黄金のペガサス」呼ばわりされ、一級パラサイトのタイタンにようやく、「サジタリアス星矢」と呼ばれたが、「どうせ必殺技はペガサス○○のまんまだろうな」という雰囲気であった。しかし玄武亡き後のパライストラ防衛に参戦した際に、 何と星矢がアトミックサンダーボルトを使用した のである!旧アニメ版のファンにとっては歓喜の瞬間であった。
ペガサスの後継者を光牙と認めたからなのか、その後本人もペガサスを名乗ってはいない。ペガサス流星拳は使うがどちらかと言うと牽制技扱いになっており、今後の扱いが注目される。
『黄金魂』では
アニメ作品としては久し振りにアイオロスの使う必殺技として登場。
ギャラクシアンエクスプロージョンと共にロキに対して放ったが、大したダメージは与えられなかった。