アルマ・ムーラ
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あるまむーら
中南米の民間伝承に登場する首無しラバ。
中南米の民間伝承に登場する首無しラバで、マロラ、ムーラ・アニマ、ムーラ・フライレラ、タタ・クナといった呼び名の他、ブラジルにおいてはポルトガル語で、そのまま「首無しラバ」という意味のムーラ・セン・カベッサ(Mula sem cabeça)という呼び方が有名である。
婚前交渉が目に余る女性や、禁忌である神父との間に肉体関係を持った女性が、神罰によって頭があるべきところから炎を噴き出し、鉄や銀の蹄鉄のある脚で大きな音を立てて走る、黒もしくは茶色のラバに変えられたものである。
すすり泣くような声で啼くといわれ、木曜日から金曜日にかけて野原を駆け回り、彼女の前方にいた者は跳ね飛ばされてしまうと恐れられた。
元の姿に戻す方法としては聖水で祝福されたナイフで鬣や耳を切る、雄鶏の3度目の鳴き声を聞かせる、恐怖や炎に耐えて頭絡を曳く、尖った杭などで突き刺して血を一滴でも抜くなどの方法も伝わる。
またミサの前に彼女を7回呪うはずであった、関係を持った神父によっても解くことができるといわれるが、残念なことにこの方法で元に戻ったという例は知られていない。
なお、この伝承の起源はスペインやポルトガルなどのイベリア半島の伝承であると言われ、キリスト教社会においては馬は騎士の乗り物、ラバは聖職者の乗り物であるとされたことも影響しているという。
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