概要
イルマ女子美術高校（いるまじょしびじゅつこうこう）とは、メディアミックスプロジェクト『アサルトリリィ』に登場するガーデンの一つで、東京・清澄白河に所在する。
「東京御三家」の一角として知られる有名なガーデンであり、東京地区の東から北にかけての守りを担う学校。略称はイルマ女子など。
同校のリリィを主役に据えた舞台『アサルトリリィ・イルマ女子美術高校』（イルマ女子舞台）が2023年4月に上演された。
時系列は岸本・マリア・未来が強化リリィである事、テンプルレギオンによって未来がヒュージとして討伐された事（未来の妹が討伐したことまでは追求されていない）が言及されており、ルドビコ女学院の『シュベスターの秘密』と『白きレジスタンス 約束の行方』の間に起きた話となっている。
なお、第二弾の公演も決定しているほか、ルド女、御台場共々『Lily's Project』で独自のキャストでの再演予定がある。
キャラクターデザインは、Aチャンネルで有名な漫画家の黒田bb氏と、イラストレーターの鶴崎貴大氏が担当する。
ガーデンの概略
校風
世界樹イルミンスールを崇める校風（アサルトリリィ世界のガーデンは、世界各地の神話や伝説に基づいた世界観を学校毎に持つことが多い）を持ち、「大樹の園」という異名を有する。
「芸術高校」という名のとおり、陶芸、服飾、絵画、彫刻といった学科のほかにも、映像や写真といったメディア系の学科や音楽系の学科も存在し、科目は学科を問わずに選択することができる。音楽以外の専攻であっても、楽器演奏が必須になっている。
また、世界最高の美術教育を施すガーデンとしても知られている。
美術、芸術教育の個性を大切にする観点から教育方針はヒュージとの1対1の戦い（デュエル）を重視している。そのため個人戦闘力に長けたリリィが多く、その面では一目置かれている。ルドビコ女学院とは良きライバル関係である。ノインヴェルト戦術を基本戦術にしている。
主要な戦い
以前、イルマ本校防衛戦と言う戦いが起こり、陥落寸前になるながらも辛うじてヒュージを撃退した。しかしそれにより大勢の死傷者が出た。
また、所属リリィの一部が御台場迎撃戦や幕張奪還作戦に参加している。
G.E.H.E.N.A.との関係
親G.E.H.E.N.A.のガーデンの一つでありイルミンリリアンラボと言うラボも存在するがこちらの所属者はG.E.H.E.N.A.の非道な研究に不満を抱く穏健派であり、負のマギの残滓の除去やリリィの汚染の回復などを研究している。
冠輝の誓い
ガーデン特有の制度として、「冠輝の誓い」がある。
高等部生は「冠輝の腕輪」と呼ばれる、クラウン・シャイネスの模様が入った腕輪を自作する。この腕輪をほかのリリィと交換し、戦場で生き死にをともにすることを誓う制度である。
百合ヶ丘女学院のシュッツエンゲル制度やライバル校であるルドビコ女学院のシュベスター制度と似ているように思うが、
・同級生とも交わすことが可能である。
・一度に複数人と交わすことも可能で（制度上は）人数制限がない。
という点が両校の制度と異なり特徴的である。
ただし、姉妹のような序列めいたものが存在するらしく、多くの場合は上級生と下級生の間で交わされる。
また、制度上の人数制限はないが、複数人と交わす場合でも、通常は多くても上級生、下級生、同級生の３人であり、あまり多くの相手と誓いを交わすと品位を疑われる（実例）。
レギオン制度・所属リリィ
LGイルミンシャイネス
イルマ女子のトップレギオン。
黒田bb氏がキャラクターデザインを担当する。
西川御巴留 （にしかわ・みはる） （演：佐藤遥）
誕生日：5月19日 / ポジション：TZ / レアスキル：レジスタ / CHARM：ミセリコルデ
2年生。LGイルミンシャイネスの主将。トレーニングが趣味の厳格な性格。
一之宮・ミカエラ・日葵とは仲が良かったがある事件で仲違いした。
手島恋町 （てじま・こまち） （演：熊沢世莉奈）
誕生日：‐ / ポジション：AZ / レアスキル：ゼノンパラドキサ / CHARM：リヒトブリンガー
2年生。「闘牛士（マタドール）」と言う異名を持つ。個性派の多いイルマのツッコミ役である常識人。
日比野羽来 （ひびの・わく） （演：髙橋彩音）
誕生日：9月22日 / ポジション：TZ / レアスキル：ファンタズム / CHARM：エクステルンシュタイネ
2年生。「大樹の至宝」と言う異名を持つイルミンシャイネスのエース。楽しい事だけをしたい子供っぽい性格。
日下部蓮月 （くさかべ・れんげつ） （演：坂口渚沙）
誕生日：‐ / ポジション：BZ / レアスキル：ヘリオスフィア / CHARM：ミノタウロマキア
1年生。「大樹の園の双頭蓮」と渾名される双子の姉。
快活で強気な自信家。運動神経が良い。妹と共に戦う。
日下部叢雨 （くさかべ・むらさめ） （演：結木ことは）
誕生日：‐ / ポジション：BZ / レアスキル：カリスマ / CHARM：ミノタウロマキア
1年生。「大樹の園の双頭蓮」と渾名される双子の妹。
姉と違って弱気な性格。
宮本煌椋 （みやもと・こむく） （演：松田彩希）
誕生日：‐ / ポジション：TZ / レアスキル：レジスタ / CHARM：カネスベナチシ
2年生。異常なスタミナを持っている為に「七つの肺を持つリリィ」と言う異名がついた。ストイックな性格であり、また戦術家の面も持っている。料理が得意。
比田井美夜受 （ひだい・みやず）（演：西田奈未）
誕生日：‐ / ポジション：TZ / レアスキル：テスタメント / CHARM：ウプサラ
2年生。決定的な仕事が出来るエース。可憐な容姿に反して毒舌家で黒い服装を好む事からついたあだ名が「黒い妖精」。幼少期に多額の借金を抱えた両親に売られて強化リリィにされた。
中林海七 （なかばやし・かいな） （演：鵜川もえか）
誕生日：‐ / ポジション：TZ / レアスキル：円環の御手 / CHARM：ヒャズニンガヴィーグ、シャルルマーニュ
2年生。生徒会副会長。温厚で我慢強く誰に対しても優しく接する。戦術理解に優れ、レギオンの穴を埋めることが得意な一方、デュエル能力も高い。「鉄人」と言う異名を持つ。
吉井霞子 （よしい・かすみこ） （演：遥りさ）
誕生日：‐ / ポジション：TZ/BZ / レアスキル：ヘリオスフィア / CHARM：トロヤン
3年生。異名は「シャイネスの真珠」。能力的に穴がなく、サポートやチーム戦に優れたリリィ。元々は単に美術教育を受けるためにイルマ女子に入学したに過ぎなかったがイルマ本校防衛戦に１年次で参加する。その戦いで民間人を含めた多くの犠牲者が出てしまい、リリィとして自らの研鑽が足りていなかったことを自覚し、死んでいった人々の為に戦う事を決意。
その後の幕張奪還戦にも参加している。
LGハコルベランド
同校初の自主結成レギオン。
日葵が目指した「自由で華麗に攻撃的に戦う」という理念に共感した生徒たちが結成した。
鶴崎貴大氏がキャラクターデザインを担当する。
上田伊万里 （うえだ・いまり） （演：北澤早紀）
誕生日：‐ / ポジション：TZ/AZ / レアスキル：円環の御手 / CHARM：クトネシリカ、専用シャルルマーニュ
イルマ女子舞台の主人公。1年生。ハコルベランドの中心人物で以前はイルミンシャイネスに所属していた。
ヒヒイロカネインターナショナル社長令嬢で、母親も著名なリリィと言うサラブレットだが両親からはリリィとして英才教育は受けていなかった。
イルマ防衛戦をきっかけにハコルベランド結成を決意した。
神郡鞠萠 （かみごおり・まりも） （演：佐々木優佳里）
誕生日：‐ / ポジション：TZ/AZ / レアスキル：レジスタ / CHARM：トリアイナ
2年生。ハコルベランドの隊長。異名は「ハコルベランドの女帝」
鞍馬山ラボで特別な強化を受けた13人の強化リリィ「鞍馬山の姉妹たち」の13人目。仲間たちの殆どが戦闘や実験によって次々に死亡していき、死んでいった仲間たちの遺志を全てその身に宿す事を決意。仲間を失った恨みから暴走してラボを脱走し、穏健派だったイルミンリリアンラボの手引きでイルマ女子に引き取られた。
清澄白河イルマ本校防衛戦の際には「ガーデン放棄」という意見に反対して、迫りくるヒュージに対して同じく強化リリィである姫翠と共にリジェネレーターを使用して盾となって増援であるテンプルレギオン到着までの時間を稼ぐという快挙を行った。
後に伊万里と共にハコルベランドを結成した。
乗馬が趣味。
諸井佐保 （もろい・さほ） （演：朝倉ふゆな）
誕生日：‐ / ポジション：TZ/BZ / レアスキル：レジスタ / CHARM：カムドノツルギ
2年生。初等科からイルマにいるリリィ。左サイド限定ながらAZTZBZの全適性を有する司令塔ポジションで変幻自在のCHARMテクニックを持つ。
日葵の思想に賛同してハコルベランドに入った。イルマ本校防衛戦での奮闘をはじめ、埼玉方面の大規模ネスト狭山湖底ネストとの戦いや霞ヶ浦防衛戦などで勇名をはせており、「イルマの太陽」と言う異名を有した。
東久世徳子 （ひがしくぜ・とくこ） （演：集貝はな）
誕生日：‐ / ポジション：AZ / レアスキル：ファンタズム / CHARM：アダマス
1年生。ハコルベランドの攻撃の中心。CHARMのデザインで多くの才能を輩出する東久世家の生まれ。音楽家、画家としての才能に恵まれており、神童とも謳われている。かなりフランクな性格。
イルマ本校防衛戦では、中等科のリリィ候補生ながらも戦いへ参加した。
續木姫翠 （つづき・ひすい） （演：矢新愛梨）
誕生日：‐ / ポジション：TZ/BZ / レアスキル：ヘリオスフィア / CHARM：ケーリュケイオン
2年生。「大樹の魔女」と呼ばれる強化リリィで優雅な立ち振舞いだが戦場では人が変わることで有名。
初等科時代に周と共にG.E.H.E.N.A.の施設から救出されたが、強く強化されていた影響でレアスキルの除去ができず、最終的にイルマ女子に入学している。後は強化の副作用やマギ需要量の調整を受けて生活を送れるようになるまで回復する。
鞠萠をかなり特別視しており、彼女と距離が近い同級生（特に諸井佐保や手島恋町、転校前の日葵）に対して嫉妬しがちなヤンデレである。
廣津夕星 （ひろつ・ゆうつづ） （演：陽高真白）
誕生日：‐ / ポジション：AZ / レアスキル：カリスマ / CHARM：ウコンバサラsp
1年生。努力家のリリィで異常な跳躍力と長い滞空時間を活かした対地攻撃、長身から「THE TOWER」と呼ばれているが本人は気に入ってない。
カリスマを用いることで戦場滞留マギをリリィ側に浄化できるためハコルベランドの十八番である「ノインヴェルト戦術5トップ波状攻撃」の成立には不可欠な存在。
伊万里の幼馴染でもある。
三輪田俐翔 （みわだ・りと） （演：小松穂葉）
誕生日：‐ / ポジション：AZ / レアスキル：縮地 / CHARM：スティンガー
1年生。アーセナルであるスピードスターで「新世代縮地構成の一つの回答」とまで言われる。「イルマの矢」と言うあだ名を持っている。
リリィとしての評価が高く、「戦うアーセナル」としての教育を受けたことで自らのCHARMの調整・修理などもできるので戦場ではかなり重宝される。レギオンメンバーのCHARMの調整なども行っている。とにかく早さにこだわるタイプ。
以前は「戦うアーセナル」のみで構成されたレギオンで戦うことをテーマに教育を施す幕張科学技術女子初等部に在籍していた事があり、中等部からイルマに入学している。
辻本勇渚 （つじもと・ゆうなぎ） （演：斎藤愛莉）
誕生日：‐ / ポジション：TZ/BZ / レアスキル：テスタメント / CHARM：グリフィンクロー
1年生。享楽主義者で、気になる子にすぐに手を出すことで有名。全てに奔放であり、戦闘でも自らの感性で戦う。だが陽気な性格で面倒見が良いことから、人間的には好かれている。
能力はほぼ完成の域に在るものの、自由奔放な彼女をうまく扱えるレギオンは存在せず、特にイルミンシャイネスは教科書通りと評される程のルールに縛られているので参加することはなかった。しかしながらそれもハコルベランドとの出会いで解消される。
田代歩結 （たしろ・あゆむ） （演：熊田茜音）
誕生日：‐ / ポジション：TZ / レアスキル：この世の理 / CHARM：ティソーナ
1年生。剛勇と評されるのみならず、この世の理の司令塔運用のひとつの回答になりうる優れたリリィ。司令塔タスク、フィニッシュショットワーク双方をこなすが、やや後ろ目で全体に目配りをする方に重きを置いた戦い方が本領である。
勇渚とはかつては仲が良かったパートナー同士だったがイルマ本校防衛戦でその関係がぎくしゃくしてしまい解消した。気丈に振舞っているもののメンタルは安定しておらず、リリィとしての戦い方にも迷いが見えるようになっている。
かつて在籍していたリリィ
一之宮日葵 （いちのみや・ひまり） （演：西本りみ）
2年生。詳細はリンク先の項目を参照のこと。引用したイラストは、イルマの制服を着用したもの。
かつては御巴留、恋町、羽来とともに「イルマ四天王」の一角と称されたが、ある事件をきっかけに御巴留と仲違いし、2年生進級とともにルドビコ女学院へ転校した。
教導官
篠田澪瑚 （しのだ・みおこ） （演：MoeMi）
誕生日：‐ / ポジション：‐ / レアスキル：縮地S級 / CHARM：‐
イルマ女子出身の教導官。現役時代の専攻楽器だったのか、ピアノが得意である。
現役時代は、縮地S級の固有技である「異界の門」により疑似的な飛行戦闘を行うスタイルで知られ、「レイヴン」の異名をとった。また、ヒュージを狂わせ、同士討ちを誘発させる異能「聖眼」を保有していた（異能は現在でも有効？）。
一方で、色事を好み、現役時代には冠輝の誓いを非常に多くのリリィと交わして問題となったが、その実績から最終的には不問とされている。現在でも、気に入った生徒にはとても丁寧に指導をすることで知られる一方、「彼女の指導室に入るときは絶対に扉を閉めてはいけない」、「閉めたら終わり」などと生徒たちの間で語り継がれている。
関連イラスト
関連項目
御台場女学校、私立ルドビコ女学院... 同じく東京御三家のガーデン。ルドビコはライバル。
