「お姉さんに逆らおうなんて10年早いんだぞ。わかったか?」
概要
オベロン社のフィッツガルド方面部長を務めている女性。現在は首都ノイシュタットで活動している。24歳。
シャイン・レンブラントは彼の父である。
美しい容姿と深い慈悲の心を持つ。街に広がっている貧富の差を嘆いており、争いのないみんなが笑いあえる場所を作りたいという信念のもとに動いている。
なおPS版とPS2版ではかなり性格や境遇が違っている(胸の露出も違っている)。
PS版ではスタンとデートするイベントがある。
PS2版では彼女の慈善活動がノイシュタットの住民からは煙たがられており、コングマンやルーティには純粋な信念を貫こうとする姿勢が「所詮金持ちの道楽」と罵られる場面があるなど、不遇な扱いを受けている(コングマンに至っては「とっとと出ていけ」とまで口にしている)。実際、この二人にも幼少期から貧富の差に耐えてきたという謂れがあるのがまた悲しいところである。
そして第二部では……。
他作品への出演
シャンバールとティンシアの街におり、話しかけるとレンズを渡す代わりにアイテムと交換してくれる。
フェアリーズレクイエム編終章で、デスティニー及びデスティニー2の世界を具現化したアスガルド帝国の領地「ファンダリア領」の領主の従騎士に据えられ、リビングドールβにされて意思を奪われている事が判明。
関連タグ
理想の行く末と末路(ネタバレ注意!)
「ここまで来てしまったのね……。できれば、あなたとは戦いたくなかったわ、スタン君」
第二部では叶うことのない理想に疲れ果て、ヒューゴ・ジルクリストの「世界を創り変える」という思想に賛同しスタンたちと敵対する。
「あなたたちは世界が今のままでいいと思っているの?」
「大切なのは国じゃないわ」
「一番大切なのは人の心なの」
「あなたたちは見てきたはずよ」
「疑いの心や憎悪の念、民衆差別や打算だけの親切」
「もうたくさんよ!こんな世界、もう何も無い状態からやり直すしかないのよ」
スタンたちに敗れたイレーヌは、人に対する失望と世界に対する絶望を吐露する。それでもスタンは「みんなで一緒に世界を変えていけばいい」と口にする。
一度は否定したイレーヌだが、どこまでもまっすぐなスタンの言葉に折れ、ついに認める。しかしそれは、人々がスタンのような純粋さを持っていればとも言う。そうでなければそれは叶わぬ理想に過ぎない、と。
そしてイレーヌは、イクティノスを復活させる可能性があることを伝え……
「……あなたは前に会った時と、全然変わらないのね」
「清々しいくらいまっすぐね。そこがスタン君の魅力なのかな……」
「スタン君……いつまでも、今のあなたらしさを失わないでね」
「あなたたちならヒューゴ様とは違った形で新しい世界を創っていける、そんな気がするの……」
「こんな形では逢いたくなかったわ」
「さよなら、スタン君」
こうしてイレーヌは空中都市から身を投げ、空の中へと消えていった。
しかし彼女の死後、第2次天地戦争終結後にノイシュタットは貧富の格差がない町に生まれ変わっていったため想いは無駄ではなかった。
続編のテイルズオブデスティニー2では、イレーヌの屋敷を買い取った悪徳商人がフィッツガルドに残されていたオベロン社廃坑で彼女が残したメッセージの石碑が存在している。
人となりを知らないカイルたちも、その言葉に曇りがなかったことを深く知った
※もう一つの関連タグ
アナスタシア・ルン・ヴァレリア:ワイルドアームズセカンドイグニッションの登場人物。こちらも似たような性格のお姉さんで主人公と関りがある。大切な人たちを守りたい、生きたいという想いが強かったために、世界のために犠牲になる道を選んでしまった。イレーヌとは違った意味で悲劇的な結末を辿っている。