「俺とマッドスタンプに 勝てるもんかよ」
概要
CV:佐々木拓真
ルビコン3で活動するならず者、ドーザーの一派にして技術者集団Radの構成員。
『インビンシブル(無敵)』という異名を持ち、その異名に違わぬ絶対の自信を持つ。他のドーザーたちと同様にテンションが高いものの、自分が追いつめられると素直に実力を認めるなど以外に冷静。
Radにおいては頭目のカーラから侵入者の迎撃を任されており、Radのアジトであるグリッド086の最下層で待ち構えている。実際にRadの縄張りを荒らしにくるジャンカー・コヨーテスを度々迎撃しているようで、カーラからはアジトの番犬として認識されているようだ。
ラミーの方もカーラを慕っており、初登場時には彼女に良い所を見せようと621を迎え撃つのだが…。
エア「アリーナ登録情報から 機体名 「マッドスタンプ」 と識別」
エア「ランキング最下位です」
人物
彼は他のドーザーと同様にコーラルドラッグの中毒者であり、乱用によるコーラルの過剰摂取は「自分は無敵である」という誇大妄想と重篤な記憶障害を引き起こしている。
そのため何度撃破されようとも撃破されたこと自体を翌日には忘れてしまうので、彼は死ぬまで無敵でいられるというのが「無敵」の真相。
平易な言い方をすれば、薬物でハイになったドラッグ中毒者の妄言である。
ACパイロットとしての実力もお世辞にも高いとはいえず、アリーナにおけるランクは堂々の最下位。
同じFランク帯でも平面的な動きしか出来ないインデックス・ダナムや攻撃の度に一々動きを止めるリトル・ツィイーよりも下である。
Rad内に限定してもカーラやブルートゥは勿論のこと人間ですらないチャティの方が遥かに強い。
そのため商売敵のジャンカー・コヨーテスの構成員からは「間抜けのラミー」と馬鹿にされ、登録情報を閲覧したエアからは遠回しに621の相手ではないと評され、ボスであるカーラからも「あんなでも番犬の代わりにはなった」とあっさり言われるなど周囲からの評価も散々。
ここまでである程度察したかもしれないが、要するに本作におけるいつもの枠である。
乗機「マッドスタンプ」
大豊製パーツとRad製のパーツで構成された重量二脚型AC。エンブレムは黄色と青色の混じった足紋(足の裏の指紋)。
カボチャの様なずんぐりとした大柄な体形に鈍い動きで如何にも弱そうな雰囲気が漂い、事実最下位ランカーらしく屈指のネタアセン。
実弾・爆発属性に対する防御が高めで姿勢安定もそれなりに高いが、マッドスタンプを最弱たらしめているのはそのあまりにもチグハグなアセンブルにある。
武装
右腕武器 | WR-0777 SWEET SIXTEEN | RaD製の特殊ショットガン。手持ちの実弾系射撃武器の中ではトップクラスの火力と衝撃力を持つが、射程が極めて短くリロード時間も長いため取り回しは悪い。 |
---|---|---|
左腕武器 | WB-0010 DOUBLE TROUBLE | RaD製のチェーンソー。当てるのは難しいが最高の直撃補正を誇る近接武器で、スタッガー中にチャージ攻撃が直撃すれば大半のACがバラバラになる。しかし近接補正の低い腕部パーツのせいでさほど脅威ではない。 |
右肩武器 | なし | まさかの未搭載。 |
左肩武器 | なし | 同上。せめてRadで余ったミサイルなりを積んでいればまだマシなものを…。 |
武装は特殊ショットガンとチェーンソーの短射程武装を両腕に持っているのみで、両肩には武装を一切搭載していない。
このため距離を離されてしまえば有効打がなく、距離を詰めようにも鈍重な機体と後述するブースターのせいで機動力すら低いという有様。
フレーム
頭 | DF-HD-08 TIAN-QIANG | 大豊製頭部パーツ。非常に負荷が軽いが、それ以外のあらゆるステータスが最低レベル。 |
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コア | DF-BD-08 TIAN-QIANG | 大豊製重量コア。EN防御とブースタ補正が低いものの、姿勢安定性を含め非常に高い耐久性を誇る。 |
腕 | AC-3000 WRECKER | Rad製重量腕部。最高の反動制御を誇るがEN防御及び射撃・近接適性が最低クラスで、特別な理由が無ければ素直に別の腕部を使用した方が良い。この腕部のせいで折角のチェーンソーが全く痛くないオマケつき。 |
脚 | 2C-3000 WRECKER | Rad製重量二脚。高いAPと姿勢安定がウリなのだが、重量二脚としては対EN属性を中心に全体的な防御が低めでEN負荷が劣悪と非常に極端。 |
フレームはコアと脚部の選択はそこまで悪くはないのだが、対爆防御とEN負荷以外のあらゆるステータスが最低ランクの頭部パーツ『DF-HD-08 TIAN-QUIANG』、反動制御こそ最高値だが射撃・近接適性が悲惨な腕部パーツ『AC-3000 WRECKER』が足を引っ張る。
特に腕部パーツのせいで射撃・近接適性が低いため、手持ちのハンドガンは動き回る相手には当てることさえ厳しく、折角のチェーンソーも近接適性の低い腕部パーツのせいで当たっても大して痛くない。
内装
ブースター | BC-0600 12345 | RaD製のQB特化型ブースタ。最長のQB持続時間を誇り、EN負荷や上昇以外でのEN消費も少ない。だが、近接推力が劣悪なので近接武器との相性は悪い。 |
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FCS | FCS-G1/P01 | ファーロン製の初期FCS。EN負荷が最低だが性能も最低クラスで、余程腕に自信がない限りは真っ先に交換を推奨されるパーツ。 |
ジェネレータ | AG-J-098 JOSO | BAWS製の内燃型ジェネレータ。こちらも初期機体に同様のものが搭載されており、あらゆる性能が最低レベルなのでこちらも交換推奨。 |
コア拡張 | なし |
内装も壊滅的でジェネレータとFCSは初期機体と同じ。
容量も出力も低いジェネレータによって非常に息切れしやすく、FCSはEN負荷以外のあらゆるステータスが低いので前述の腕部パーツも相まって射撃戦も満足にできない。低燃費ブースターのお陰でそれなりに滞空やQBをこなせるがそれだけであり、他にこれといった強みもない。
まとめると接近戦しかできないのに機動力が低く、よしんば接近できたとしても折角の武装を有効に当てる戦術も技量もないという致命的な弱機体。本編までに死ななかったことが奇跡とすら言える。
本編での活躍
『なんだあ 見ねえツラだな ここが誰のシマだか分かってんのか?』
『ボス 見ててくださいよお この「無敵」のラミーが 客人をもてなしてやりますんで』
『俺とマッドスタンプに 勝てるもんかよ』
初登場はチャプター2のミッション「グリッド086侵入」。
カーラに良い所を見せようとRad流の「もてなし」として意気揚々と621に襲いかかってくる。
絶妙に間延びした喋り方は如何にもオーバードーズで意識が朦朧としている薬物中毒者らしい。
戦闘ではAC名を意識してるのか無駄に上下移動を繰り返すが、特殊ショットガンは射程が短すぎてほぼ密着しないとダメージを稼げず、チェーンソーもチャージ攻撃のタイミングが分かりやすい上に避けられると大きな隙を晒してしまうのでハッキリ言えば大した脅威ではない。
『ヒャーッ! インビンシブルだあ!』
『やりましたぜ ボス 報酬には色を付けといてくださいよ』
わざとやらない限りまず起こりえないが彼に敗北すると脳ミソが幸せそうな高笑いと共に自分の無敵っぷりを喜ぶ。
彼にとっては(恐らく)初めてとなるAC相手の勝利のはずだが、こうなることは始めから分っていたと言わんばかりの態度である。
『おっ 俺のマッドスタンプがあーっ!?』
尤もここまで来れた時点でジャガーノートやスッラ、バルテウスと数々の強敵を撃破しているためまず負けることは無く、案の定あっさりと撃破されてマッドスタンプは大破。これで彼の無敵伝説にも終止符が打たれることとなった。
なお彼に関しては直後のカーラの放送でも一切触れられることはなく、以降もミッション中の通信で軽く触れられる程度で一切登場しない。恐らく621に撃破された後はそのまま死亡したものと思われる。
余談
- 序盤のチュートリアルによれば彼のレベルにすら到達していないアリーナ圏外の傭兵も多数存在しているようで、そういう意味では最下位とは言えランカーであるラミーはルビコン3の独立傭兵の中でも上澄みの方と言える…かもしれない。
- とあるミッションで手に入る収集要素「画像データ:STVの画稿(2)」ではRadの構成員と見られる人物たちが描かれており、その手前で大の字になって倒れている肥満体の巨漢がラミーと考察されている。近くにはカーラやRad時代のブルートゥと思わしき人物もおり、生身で彼女に会える程度には信頼されていたのかもしれない。
- Steamのポイントショップでは、なぜかマッドスタンプの絵文字が販売されている。フロムとしては彼を本作のマスコット枠として売り出すつもりだったのかもしれないが、実際にはチャティやミールワーム、ヘリアンサス型が人気になっている。加えて企業のマスコットをでっちあげるネットミームも流行、本編の扱いもあって存在感は薄い。不憫だ…。