「新しいご友人!さあ楽しみましょう!」
「スロー スロー クイック クイック スロー」
新しい概要が訪ねてくる…素敵だ…
CV:安元洋貴/英:デイブ B. ミッチェル
元RaD所属、現在はRaDの商売敵であるドーザー集団「ジャンカー・コヨーテス」のリーダーであるACパイロット。
シンダー・カーラからの依頼「オーネスト・ブルートゥ排除」にのみ登場する。
ならず者だらけのドーザーにしては珍しい丁寧かつ優雅な振る舞いからシンダー・カーラに気に入られ、わざわざ専用AC「ミルクトゥース」を組んでもらった程。
通り名の「オーネスト」とは「正直者」「誠実な」という意味。
「素敵だ…」が口癖。
人物像はどこだ…手向けなければ
しかしその本性は重度の虚言癖にして人格破綻者。
部外者だろうとフレンドリーに接するカーラが「掛け値なしのクズ」と吐き捨て、改めて意思疎通が不可能と判断するや「…かける言葉もないよ」と諦観。
ほぼ罵倒の語彙がないエアですら「様子のおかしい人です」と表現するレベル。
カーラがRaDの情報と資金、様々な商品を彼に持ち逃げされていた事に気付いた頃には既にもぬけの殻で、ほどなくして敵対組織のコヨーテスにそれを持ち込んでリーダーにまでのし上がっているのだからカーラは怒り心頭。
コヨーテスは元々商売敵であったが、彼がリーダーに就任してからもRaD襲撃を繰り返しており、挙げ句の果てに惑星封鎖機構がルビコン制圧を開始した際は、真っ先に取り入って組織ごと封鎖機構の配下となっていた。
これらを踏まえると、このような性格でありながら組織運営はしっかりとやっていた模様。
彼に盗まれた(カーラ曰く「こっそり組んでいた秘密道具の」)「オーバードレールキャノン」を取り返すため、アジトのグリッド012へと殴り込むと、拾ってくれた組織に対して泥棒と産業スパイじみた事をやらかしたのに全くと言ってもいいほどそれを悪びれていない様子を見せる。
ただし「ミルクトゥースも…レールキャノンも啼いている…親元を離れカーラを恋しがっていたのでしょう 不憫だ…」と宣ったり、621を手にかけたら「ご友人…踊り疲れたのですね 花はどこだ…手向けなければ…」と非常に悲しげな声色で言い出したりするので、自分が何をやったのかの自覚は多少あるようだ。
当然ながら苛立つカーラにも『ご友人』と普通に言ってのけ、更には盗品と命の取り立てにやってきた621にも『新しいご友人』とにこやかに接して「もてなしたい」と口にしながら無数のMT(大半はRaDからの盗品)を差し向けてきたり、 挙句の果てには社交ダンスのステップを口ずさみながら「新しいご友人とのダンス」を楽しげに待ち望むという変態的な言動まで飛び出す。
戦闘開始時もいきなり死角から火炎放射しながら飛びつき、その後も楽しそうに電波&変態的フレーズで悦に浸りながら語ってくる為、エアから「私はなんだか混乱してきました」「静かにさせてもらえると助かります(=やかましいので早く殺せ)」と呆れられる始末。
逆にこちらから奇襲を仕掛けると「ご友人!サプライズをさせてくれないのですか?」といじらしげに狼狽えるが、すぐにいつもの調子に戻る。
最期の瞬間ですら「新しいご友人…贈り物をくれるのですね…素敵だ…」と語尾にハートでも付いてるのかと言わんばかりの嬉しそうな声音で散る為、最初から最後まで意味不明かつ濃すぎるキャラクター性で短い出番ながらプレイヤー達に強烈すぎる印象を残していった。
彼の発言は常に楽しそうであったり、そもそも話が通じているか怪しかったりするので、虚言癖というよりはむしろ倫理観が欠如した狂人の類、或いはその言行不一致は彼の中では一切矛盾していないのかもしれない。
彼にとって友人であることとそれを殺すこととその死を悼むこと、友人からモノを盗むことと盗まれたものが主人の所にないのを可哀想と感じるのとその上で返さないこと、その全てが矛盾なく成り立っているのだろう。
彼の正直者(オーネスト)の名の通りに。
友人ならば…もてなしたい…喜んでもらえたなら…素敵だ…
ミルクトゥースも喜んでいます
カーラが組んだという乗機「ミルクトゥース」(MILK TOOTH)は、RaD製の作業用フレーム「WRECKER」(レッカー=英語で「解体屋」)で固められたAC。
腕部には火炎放射器とチェーンソーを備え、肩部に分裂ミサイルと拡散バズーカを装備。
中量二脚としては高めの積載量と耐久力がウリだが、その反面腕の近接武器適正(威力に影響)と射撃武器適正(予測射撃の精度に影響)がどちらも壊滅的であり、内装もチョイスが微妙と総合的には難が目立つ構成。
こんな有様の機体ながら、アリーナのランクは8位でBランク帯では最上位と、カーラやV.Ⅳラスティを上回っているのは驚嘆に値する。
実際に戦ってみると、精度をさほど必要としない火炎放射器と肩の拡散バズーカが主力武器であるため機体の短所はキッチリ潰しており、真価を発揮できていないもののチェーンソーも素が高威力な為に決して一撃は軽くない。
近距離戦ではAPを瞬く間に削り取られる上、火炎放射が目くらましにもなり鬱陶しい為に距離を取りたくなるが、戦う舞台は狭い上にゴチャついた格納庫内なので迂闊に動くとなにかに引っかかり、その隙に追いつかれてしまう。
更にミッション道中は多数のMTを掻い潜りながら彼が待つ格納庫に向かうのだが、チェックポイントこそあれど補給は一切無い為、MTの処理に弾を使いすぎたり、元から弾数の少ない武器を持っていくと苦戦を強いられがち。幸いEN防御だけは同クラス帯では最底辺なので、攻略に困ったらレーザーライフルやレーザーショットガン等のEN武器を担いでいこう。
ちなみにミルクトゥースは「乳歯」の意味だが、エンブレムは乳歯の後ろから永久歯が生えているというもの。
解釈は様々だろうが、いずれにせよブルートゥの人間性を端的に表していると言えるだろう。
頭 | HC-3000 WRECKER | RaD製。あらゆる防御性能が全パーツ中最高のガチガチパーツ。一方で内装関連は悲惨で重量もかさむ。 |
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コア | CC-3000 WRECKER | RaD製。なかなかに硬めの中量コア。ブースタ効率補正を見てはいけない。 |
腕 | AC-3000 WRECKER | RaD製。射撃適性・近接適性共に最低だが反動制御だけはダントツ。 |
脚 | 2C-3000 WRECKER | RaD製。重量二脚に片脚突っ込んでる中量二脚。優れた積載量に二脚では最高の姿勢安定。しかし消費ENは最悪。 |
ブースター | BC-0400 MULE | RaD製。燃費だけはマシだが他の性能が満遍なく劣悪。兵器に使うべきものではない。 |
FCS | FCS-G1/P01 | ファーロン製。みんなお世話になる初期パーツ。 |
ジェネレータ | DF-GN-06 MING-TANG | 大豊製。EN兵器の扱いには弱いが、回復が速く小回りが利く。 |
コア拡張 | アサルトアーマー | 弾をかき消しつつ広範囲にダメージを与えることを目的としたアーマー。 |
右腕武器 | WB-0000 BAD COOK | RaD製。重量級の火炎放射器。衝撃力は無きに等しいが、DPSが飛び抜けており、高熱でスタッガーに陥りやすいデバフもかけてくる。性能保証距離がないので射程距離内なら表記通りの火力を与えられる(=威力減衰がない)と、装備負荷さえ呑めれば強力な武器。あと眩しい。 |
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左腕武器 | WB-0010 DOUBLE TROUBLE | RaD製。見た目通りに凶悪な威力のチェーンソー。本機の壊滅的な近接適性のおかげで威力は落ちているが、それでも当たれば洒落にならないくらい痛い。 |
右肩武器 | BML-G2/P19SPL-12 | ファーロン製の二連六分裂ミサイル。分裂したミサイル一つ一つの追尾性能も高く、フルヒットした時の威力も侮れない厄介なミサイル。 |
左肩武器 | SB-033M MORLEY | ベイラム製。拡散バズーカ。少しでも距離があれば大ダメージにはなりにくいが、デバフがかかった状態だと端っこに引っ掛けられるだけでもスタッガーに陥る。 |
素敵な余談です、ご友人!
- ミッション開始時の「メインシステム 戦闘モード起動」のボイスや、プレイヤーに残弾やリペアキット残数などを知らせるCOM音声は日英共に彼と同じ声である。
- 初期機体がRaD製という事も鑑みるに彼がRaD時代に声を収録していた可能性も…。
- 今作では、機体の頭部パーツを他社製に変更してもCOMの音声は変わらないため、COM自体は変更せずにそのまま使用しているようである。
- 作中でエアのことを「幻聴」扱いされる場面が存在するが、プレイヤー的には彼の「スロー スロー クイック クイック スロー」という台詞が頭の中で流れ続けるとか…。
- 当のエアを演じているファイルーズあい女史も「着メロとかで欲しい」との事。
- それに対し安元氏は「今度携帯に吹き込んであげるよ」と返信しているが、まさかの本人からの反応に、爆笑したような大量の「w」と共に「様子のおかしい人です」とエアの発言で返答している。
- 彼と戦うレールキャノンの保管場所をよく見るとキャノン本体だけでなく内壁の数字も上下逆転しており、建造していた施設ごと盗み出した後何らかの理由でひっくり返った状態で安置していたと思われる。「機密情報漏洩阻止」で戦闘中にカーラが言っていた「衛星軌道からインフラ丸ごと引っこ抜くぐらいの気概は見せて欲しいもんだ」ってそういう…
- 彼の属性を羅列すると「ACに登場するCV安元洋貴のレールキャノンを持ち逃げしている話が通じないセリフが印象的な狂人」なのだが、ここまで書いてももう一人該当する人物が存在する。救済だ!
- 12年前のロボット作品お祭りゲームにも同じくCV安元洋貴で名前的にも真逆の存在がいる(オーネスト(正直者)とライアー(嘘つき))、こちらは慇懃無礼な言葉遣いで息をするように嘘を吐く男、興奮して「スフィア」という機体の特殊機能が高まると嘘だの虚言だのを通り越した意味不明な単語の羅列のみが口を突いて出るぶっ飛んだ状態になってしまう。
- 「あなたの虚言と私の嘘……どちらが罪なのでしょうね?」
- 本作の主人公である621は劇中でエアやラスティなどの「友人」が増えてゆく、AC主人公としては珍しく交友関係に恵まれた状況なのだが、ブルートゥに関しては「何でもかんでも友人になればいいってものじゃない」と言わんばかりの問題児っぷりを見せてくる。もっとも、シナリオ終盤になると621には「このぐらい後腐れなく倒せる相手ならずっと楽だった」とも言える状況が起きるのだが…
- 2024年7月現在、Google検索に異変が発生。「お前にも」のワードを検索すると「お前にも友人ができた」等のサジェストが表示されるが、その中には「お前にもご友人ができた」という候補が。混ぜるな危険。
- 動画サイトでのAC6実況プレイでは、登場ミッションになると同時に野次や蘊蓄を飛ばしていた視聴者が一斉にブルートゥに変貌する。その様子を見た配信者があまりのキモさにドン引きするまでがお約束。
- 2024年8月27日にバンダイが展開しているプラモデルブランド30MM(30minutes missions)を含む新商品発表会が行われ、重ショことZIMMERMAN等が封入されたオプションパーツセットの発売が発表。しかし動画全体を締めくくるサプライズ映像で、こともあろうに「お待ちしていますよ ご友人」のメッセージと共にブルートゥのエンブレムが浮かび上がってきた後、チェーンソーの音まで流れてきた。これによってミルクトゥースの立体化、は同じく一式フレームのオープンフェイスやフルコース、アストヒクなどを差し置いてほぼ確定となった。
- 11月12日の新商品発表会では30MMミルクトゥースの試作品が公開され、2025年6月に発売されることが発表された。同時に各通販サイトで予約が開始されたが、ほとんどのサイトで早くも予約数に達して完売している。
- 30MMシリーズを初めて購入するユーザーの中には「私はミルクトゥースを上手に作れるでしょうか? 心配だ…けれどそれよりずっと楽しみです」と言った、複雑な心境を吐露した声も上がっている。