CV:田中敦子
人物像
宇宙エレベータ「キャピタル・タワー」の運行スケジュールを管理する運行長官。
ベルリ・ゼナムの養母であり、養子として引き取った彼を実の息子のように育てた。時として厳しい姿勢でベルリに接する事もあるが、実際には彼の事を溺愛しており、無茶をする彼を誰よりも心配する良き母である。ベリルも忙しい母に軽口で文句を言いつつも彼女に恥じない存在になるために学校で日々努力を重ねている。
敬虔なスコード教徒であり、その教えを尊重する真面目な性格の持ち主。運行長官としても有能で、現場の人間の苦労をよく理解している。
スコード教によって定められたタブーを公然と破るキャピタル・アーミィの存在をよく思っておらず、特にキャピタル・タワーのナットの軍事基地化を進め、施設内にモビルスーツやダベーを持ち込む事に対しては不快感を顕にしており、その為ケルベス・ヨーなどアーミィに対して不信感を抱くキャピタル・ガードの人間からは慕われている。
また、海賊部隊へ渡ったベルリを心配し、大気圏グライダーを用いて彼の居るメガファウナへ向かうなど、いざという時の行動力は周囲を驚かせる事もある。
アーミィの司令官であるジュガン・マインストロンとはそりが合わずお互いに陰口を叩き合うが、アーミィ側はスコードの教典を尊重する彼女の性格を考慮して組織の詳細を意図的にぼかしていた事が窺える。
また、アイーダが実の姉だと発覚した後のベルリが彼女を姉として慕い、「姉さん」呼びをしたのを聞いた時は困惑する一面を見せた。
それまでの富野由悠季作品における主人公の母親キャラクターはショウ・ザマの母しかりカミーユ・ビダンの母しかり、家庭不和と主人公への軋轢を呼ぶ存在であったのに対し、彼女はそれらとは対照的なほど主人公にとってよき母親である。
Gのレコンギスタという作品の、それまでのガンダムとの違いを端的に表したキャラクターの一人でもあると言えよう。
ちなみに劇中で彼女の落ち度はベリルの好物のおやつを持って行き忘れただけとの事。
これは本人が自分の非として認めている。そんな些細な事を気に病まなくても…