CV:佐藤拓也
人物像
ベルリ・ゼナムと同じくキャピタル・ガード養成学校に通うパイロット候補生。ベルリの同期生ではあるが、飛び級生のベルリにとっては二つ年上にあたる。
キャピタル・ガード養成学校では主席を務める程の成績優秀者であり、年下であるベルリにとっては兄貴分であると共に良き友人。また、マニィ・アンバサダのボーイフレンドでもある。
大人びた性格を持ち、面倒見が良く他者に気を配れる一方で、自身がクンタラと呼ばれる被差別民(宇宙世紀末期に於いて食糧危機から人喰いが起きた際に被捕食者側となった人間の末裔)である事から周囲から白い目で見られる事もあり、本人もその事に対して強いコンプレックスを持つ(ただし、それは逆に説けば、差別されていようともその能力は正当に評価されるという事でもある)。
自らがクンタラである事を指摘されると逆上する事も少なくはなく、そういった事情もあり不意の攻撃に対しての対応に長けており、攻撃を回避する際には次の攻撃に対応するべく防御を怠らない。
キャピタルと敵対する海賊部隊との戦闘が頻発する中で、養成学校の教官であるデレンセン・サマターによってキャピタル・アーミィに推薦され、大尉の階級を得る。
その際、ベッカー・シャダムによるパンチを防御した事から「守りの姿勢」を反省し、自らの姿勢を切り替える為に仮面を着用し、「マスク」となった。
マスクとしてアーミィの一員となった後は、クンタラ出身者を集めた「マスク部隊」を率いる指揮官に任命され、新鋭機であるエルフ・ブルックやマックナイフを駆り海賊部隊と対立。かつての後輩であるベルリに対してもその恵まれた血筋とG-セルフを動かせる特権への劣等感を顕にして躊躇いもなく銃爪を引く。
アーミィ内に於いてはリギルド・センチュリーの社会に於ける「クンタラは要職には就けない」という前例を覆しマスク部隊の戦果をもってクンタラの地位向上を目指す。その姿勢は同じクンタラ出身者で構成された部隊内での信望を高め、部隊の高い結束と仲間意識を育む。しかし同時にクンタラによるキャピタルの支配という野心も抱くようになった。
その執念は凄まじく、オールドタイプでありながらG-フェネクスに搭載されたNT-Dを起動させる程。
マスクとしての彼はその仮面の機能と自らに課した精神的な誓約により、高いパイロット能力を発揮するが、アーミィ入隊以前と違い立ち居振る舞いがオーバーアクション気味になっておりそれ故に他者を驚かせるような言動も見られた。しかし、その一方で自分の部隊が実質的な実験部隊である事に対して強い反感を抱いており、部下の戦死を軽んじられた事に対して激昂するなど、元来の優しさを仮面で隠せずにいる。
主戦場が宇宙へと上がってからはクンパ・ルシータからの信頼を勝ち得る一方で、キャピタル・タワー頂上部「ザンクト・ポルト」での戦闘でトワサンガから来襲したドレット艦隊を迎え撃つべくクリム・ニックらと共闘し、その後自らの座乗艦であるガランデンとマスク部隊を伴いトワサンガへと向かう事になる。そしてトワサンガの中心となるコロニー「シラノ-5」にてドレット軍の軍門に下ったと思わせながらもドレット軍の戦力をアーミィの物にせんと暗躍。ドレット軍から出されたG-セルフ奪還の指示を受けながらも戦うが、それが結果として戦火を広げる事となり、またG-セルフを擁するメガファウナが金星のビーナス・グロゥブへ旅だった事もあり失敗。更にマニィとも離れ離れになってしまう。
その後、ドレット軍の総司令官ノウトゥ・ドレットがゲル・トリメデストス・ナグを人質にカシーバ・ミコシを占拠した事で共闘関係は破断。この際、ゲル法王とカシーバ・ミコシを開放する活躍を見せた。
その後、地球へのレコンギスタ(回帰)を目的に来訪したジット団のフルムーン・シップに対して共闘を求める。地球から見捨てられたというジット団の孤立意識と被差別民であるクンタラという立場の類似性から信頼関係の形成に成功し、合流してその新兵器を利用できるようになる。それと前後して再会を果たしたマニィからベルリの出生の秘密を聞いて和解を求められるが、選ばれた血筋の彼に対する劣等感と将来独裁者になりうるのではないかという危惧をより強める結果となる。
そして、併合したジット団の戦力を以ってドレット軍、アメリア軍双方に壊滅的打撃を与えるが、最後の決戦に於いてベルリの駆るG-セルフとの決戦に於いて敗北。
戦後はルインとしてマニィと共に旅に出た模様。ベルリが野心家ではないことを理解したのか、彼らの乗ったクレッセントシップの世界一周飛行を穏やかな顔で見送る。
関連イラスト
関連項目
ベルリ・ゼナム マニィ・アンバサダ デレンセン・サマター バララ・ペオール クンパ・ルシータ
エルフ・ブルック マックナイフ G-フェネクス カバカーリー
ユウキ・タツヤ…中の人が同じガンダムシリーズの登場人物。