概要
茅田砂胡によるファンタジー小説『デルフィニア戦記』の登場人物。
大国デルフィニアの先代国王・ドゥルーワと 厩番の娘との間に生まれた庶子。辺境の地・スーシャでフェルナン伯爵の子息として育てられたが、先王が死に、直系の王子王女が次々と不慮の死を遂げたため王位に就いた。しかし『庶子の王』を快く思わない貴族たちのクーデターにより、王位を追われることとなる。
人情に篤く、おおらかで多くの人に好まれる人柄だが、計算の上か素で言っているのか判断しづらい発言も多い。「大陸随一の剣士」と言われるほどに剣の腕が立つ。
物欲や権威に対する執着も微妙で、時には(事情が事情とはいえ)一部の身内に王位を躊躇なく渡そうとしたこともある。ただ、為政者としての自覚がないわけではなく、必要に応じて清濁織り交ざった采配や施策をとることも求められる立ち位置にいる人物として、侮れない意見などを述べる一面も見受けられる。
また、強大だがその分、安易に勧めることや頼ってしまうことを覚えると危うい技術や、素状の読みづらい人物などに対し、過剰警戒するでもなく迂闊に接するでもなく見つめる、中立的な視点も持ち合わせている。