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概要編集

ウミアメンボとは、アメンボ科 ウミアメンボ亜科 ウミアメンボ属のアメンボの総称。

またはその一種 Halobates japonicus の和名。

その名の通り、昆虫では珍しくに生息する。

世界に46種が見られ、日本には5種が分布する。

普通のアメンボとは異なる楕円形の体型が特徴で、海面に生息する為か、体色は灰色~青白く、翅はもたない。

海面を目にも留まらぬ速さで滑走し、水面に浮いている死んだ、動物プランクトンなどを食べると考えられている。

飼育下では死んだ虫や魚の刺身を食べた例がある。

水面に浮いた流木や流れ藻、ゴミなどに産卵する。

主に岸に近い沿岸域に生息するが、数種は他の昆虫が一切生息しない外洋に進出している。

台風などの強い風が吹いた後に海岸に打ち上げられる事がある。


和名:ウミアメンボ編集

学名:Halobates japonicus

体長は4.3~5.5mm。

本州、四国、九州、南西諸島の沿岸域に分布する。

入り江や河口、漁港、マングローブ林などに群れをなして生息する。

体色は灰色~灰黒色。

海面に浮かぶ植物に産卵する。



種類編集

ウミアメンボ属編集

  • ウミアメンボ

和名:ウミアメンボを参照。


灰白色の体色が特徴。沿岸域に生息し、岩の窪みに産卵する。

日本では本州、九州、対馬の一部に分布する。


遠洋性で世界中の外洋に生息する。

体長は3.5~4.6cmで、日本産のウミアメンボでは最大。

触角と脚に青い金属光沢をもつ。


遠洋性で太平洋、東シナ海、日本海で見られる

低温に対する耐性が高い。


遠洋性で太平洋~インド洋に分布する。

背面は灰黒色で触角は黒。


番外:ウミアメンボ以外の海に住むアメンボ編集

アメンボ科 ウミアメンボ亜科 シオアメンボ属に分類される。

灰色の体に赤い目を持ち、入り江や塩田の水路で見られる。

山口県、九州北西部、対馬、南西諸島、朝鮮半島の一部に分布する。


アメンボ科 アメンボ亜科 アメンボ属に分類される。

見た目ではナミアメンボと区別出来ないが、河川の河口~入り江で見られる。

海にいるアメンボでは珍しく翅がある。

長崎県の固有種。


カタビロアメンボ科 ケシウミアメンボ属に分類される小型のアメンボ。

体色は黒く、翅は無い。

岩礁や珊瑚礁近くの沿岸域で見られる。

体長は1.5~2.4mm。

関東地方以西の本州、四国、九州、南西諸島、台湾に分布する。


サンゴアメンボ科 サンゴアメンボ属に分類される。

体長は3.4~4mm。

体型は楕円形で前足が太く、体は細かい毛で覆われる。

南西諸島に分布する。

珊瑚礁の沿岸域で見られ、潮が引いた際に岸辺や潮だまりの水面を高速で泳ぎ回り水面に落ちた虫などを前足で捕獲して食べる。

潮が満ちている間は海中の珊瑚や岩の隙間で過ごす。


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