概要
約300年前の科学者エイハブ・バーラエナが開発した円形の相転移変換炉。
リアクター内の真空素子を相転移させて莫大なエネルギーを半永久的に生み出すことができるため、1基で施設や町全体の電力を賄ったり、スペースコロニーの動力源として使用することも可能である。また、小型化も可能であるため、モビルスーツやモビルアーマー、艦船にも搭載が可能である。
強度、耐久性が非常に高く、物理的な破壊が理論上不可能とされるほど頑丈で厄祭戦後でも問題なく稼働できるほど耐用年数が長い。
リアクター内の真空素子を相転移させると慣性制御効果を持つ重粒子『エイハブ粒子』が副次的に生成され、100万分の1秒に満たない速さで崩壊してニュートリノやミュー粒子などの素粒子に変化して超高速で飛散し、磁気嵐『エイハブ・ウェーブ』が発生する。正し、エイハブ・ウェーブはハーフメタルというレアメタルには干渉することはできない。
モビルスーツのコクピットブロックとリアクターを近くに取り付けることでエイハブ粒子の慣性制御効果を利用した耐G効果を発揮できるようになる。
リアクター稼働時に発生するエイハブ・ウェーブは広範囲にわたって電波障害を引き起こす作用があり、レーダーや無線通信機器などは使用できないため、有線やLCS、管制システム『アリアドネ』を構成する宇宙灯台『コクーン』を用いる必要がある。また、エイハブ・ウェーブは電磁的障害ももたらすため、ライフラインの停止に直結することから地球の都市部にリアクターを持ち込むことは厳禁である。電子機器の保護にはエイハブ・ウェーブの影響を抑える効果を持つ火星ハーフメタルが必須となっている。
リアクターは全てワンオフモデルであり、リアクターごとにエイハブ・ウェーブの波形が異なるため、ギャラルホルンのデータベースに照会することで識別が可能である。
300年後も稼働しているが故に、宇宙空間に放置されたリアクターによる擬似重力でデブリ帯が形成されたり、ハシュマルが再起動と同時に暴走するなどの事態を招くといった問題も存在する。
リアクターの生産は太陽の近くに建設されたプラントで行われているが、ギャラルホルンが独占しているため、他の勢力は厄祭戦に使用されていた兵器からリアクターを回収して使用している。
特殊装甲であるナノラミネートアーマーはリアクター稼働時に発せられるエイハブ・ウェーブへの反応を利用して防御力を強化することができる。
厄祭戦末期にギャラルホルンの前身組織が開発したガンダム・フレームはリアクターが2基搭載されており、並列同期稼働させることで機体の出力を大幅に強化することができるが、技術的に困難であるためか、製造数は72機にとどまっている。