概要
世界有数の恐竜化石の産地であるカナダ・アルバータ州にあるドライアイランド・バッファロージャンプ州立公園で見つかったカスモサウルス亜科の角竜で、2007年にエオトリケラトプス・クセリンスラリスと命名された。化石自体は1910年にバーナム・ブラウンによって発見されていたが、発掘が行われたのは91年後の2001年である。
属名は「夜明けのトリケラトプス」を意味し、種小名は発掘地に因んで「乾いた島」を意味する。
属名の通り、近縁種であるトリケラトプスの祖先系(トロサウルスも含む)とされており、一部の研究者にはトリケラトプスのシノニムと主張する者もいるが、上顎骨などのつくりに違いがある事や、棲息した時代がやや離れていることから別種とされている(本種はレガリケラトプスやアルバートサウルスなどと共存していた)。
体格はかなり大柄で、推定7~9mとトリケラトプスの大型個体に匹敵する巨体を誇ったが、見つかっている個体は亜成体であることから、成体はさらに大きくなったかもしれない。頭骨は発見当初は3mと推測されたが、近年の研究では2.5~2.7mほどとされている。フリルはよくトリケラトプスと同じく、大抵のケラトプス科で見られる一対の穴のない復元がされているが、肝心の部分は欠けているので詳細は不明である。
関連項目
アリノケラトプス…本種の祖先とされている。