アメリカ、シカゴ出身。1925年2月22日(資料によっては同月25日生まれとも)生まれ、2000年4月15日没(享年75歳)。
繊細な線で執拗に描かれたモノクロームの質感を保つイラスト、そして(子供向けの絵本の体裁を取っていながら)道徳や倫理観を冷徹に押しやった、残酷で不条理に満ちたナンセンスな世界観、徹底して韻を踏んだ言語表現(なので翻訳はほぼ不可能)で醸し出される深い寓意性に定評がある。言語に固執し、果ては「完全に、適当なアルファベットを並べただけの表記しかついてない絵本」も出版している。
これらの特徴から導き出される高い芸術性から、現在では「大人の為の絵本」として認知、世界各国で熱心な称賛と支持を受けているが、ゴーリー本人は特に大人に向けて描いていた訳ではないと答えている。
図書館の絵本コーナーや、某ヴィ○ッジ・バンガードの書籍コーナーで見かけた方も大勢居るだろう。
勿論、上記の評価は現在だからこその扱いであり、彼が生存していた時分は良くても無視、悪いと店頭販売の拒否は当たり前だった(特に『ギャシュリークラムのちびっ子たち』や『おぞましき二人』が顕著だった)。
生涯独身を貫き、また大の猫好きでもあったと伝えられている。猫の名前は『源氏物語』を基本としていたそうである。
また、シニカルな作風とクラシカルな名前から、しばしばイギリス人と間違えられていたとされる(本人の述懐に基く)。
代表作
『うろんな客』(1957年)
『不幸な子供』 (1961年)
『ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで』(1963年)
『敬虔な幼な子』(1966年)
『優雅に叱責する自転車』(1969年)
『おぞましい二人』(1977年)
『華々しき鼻血』(1975年)
『雑多なアルファベット』(1983年)
……他多数。
類似タグ
pixivでは
Pixivに措いてはゴーリー氏の作品そのものを題材にとった作品のみならず、ゴーリー氏の作風をリスペクトした二次創作や、パロディ作品にも散見されるタグである。