概要
新生代第四紀(更新世終盤~完新世初期)のキューバに生息していたフクロウの仲間。名前は「大きな爪を持つ鳥」という意味。
俗にいう旧石器時代とか氷河期が更新世、それが終わって現代に至るまでの時代(日本でいえば縄文時代以降)が完新世で、その縄文時代の終盤にあたる4400年ほど前に絶滅した。
かつて生息していたキューバでは切手の絵柄になったことがある他、テレビや書籍などにおいて「絶滅動物」という話題で取り上げられる機会も多く、比較的知名度は高い模様。
特徴
現在確認されているフクロウの仲間の中では最大種で、背丈は1mほど、体重は9~15kgほどにもなる。
一応飛ぶ事はできたものの、飛ぶのに必要な筋肉がつく竜骨突起は小さく、そもそもが結構重たいので長距離を飛ぶのは苦手だったようだ。
そんな彼だが、何より目立つのはやけに長い足。
フクロウの体格そのままにダチョウを思わせる強靭で長い足を持っており、1メートルもある背丈の1/3くらいはこの足が稼いでいるのだ。
生態
飛ぶのが苦手なので樹上ではなく地上で暮らしており、化石の状況から草原の洞窟を根城にしていた模様。
当然狩りでもこの脚力がものを言い、待ち伏せして体力を温存しつつ、見つけたら走って獲物を追いかけ、猛禽類特有の鋭い爪で仕留めるという方法であった。現代のフクロウの多くは夜の闇に紛れてこっそり襲いかかるスタイルであり、こんなパワープレイを彼らが聞いたらさぞぶったまげるだろう。
主な獲物はネズミなどの小動物だが、時にはナマケモノをも捕食していたようだ。
なお現代のフクロウでコイツに近い暮らしぶりをするのはアナホリフクロウで、日中に狩りをする昼行性。だがオルニメガロニクスがどうだったのかは不明。
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ワライフクロウ→同じフクロウ類の絶滅種
アナホリフクロウ:大きさ24cmくらいの小柄なフクロウ。暮らしぶりは似ているが系統的には遠縁で、昆虫を主食にしている。