概要
リボルバーと言う物には元来欠点があった。
それはダブルアクションで撃つ時に引き金が重く、弾道がブレてしまうこと。シングルアクションでは撃鉄をいちいち起こす手間があること。
そこでどこかの奇天烈な銃器開発者はこう考えた「じゃあ、リボルバーの上部を反動で撃鉄を勝手に後退させてシングルアクションで撃てる機構を作ろう。」と。
ちなみに、この設計案自体は1841年から存在しており、1841年と言うのは自動拳銃という概念が産まれる40~50年前の事でまだ薬莢も実用化され始めた時代である。それに自動拳銃が実用化されたのは1890年代の話であるため、部分的にではあるがかなり先進的な機構と言える。
どれもこれも採用には至らなかったが1900年代になってからようやくウェブリー=フォスベリー・オートマチック・リボルバーが登場した。
こちらは民間で初めて発売された銃でターゲットシューティング等ではかなり好成績が残せる銃として人気があったが、軍用としてはハッキリ言ってアレであり、その理由としては「重量が拳銃としては重め」、「雨や泥が隙間に入って動作しづらくなる」等が挙げられる。
そのような理由もあって歴史から姿を消してしまうが、そもそも根本的にリボルバーのシンプルな構造で頑強、という強みが死んでおりこれを使うなら普通にオートマチックを使えばいい話である。
だが、1996年に変態リボルバーで有名なマテバ社がドイツからの出資を受けて開発された。マテバ6ユニカが発表された。
もっともこっちは軍用用途というよりはターゲットシューティング用ではあるが。
こちらもイマイチパッとせずそのままマテバ社が倒産してしまったためコレクターの間で高値に取引される銃になっている。(後に再販されたが)
その後、市場に目立ったオートリボルバーは発売されるわけもなかったがハンドメイドの排莢するオートリボルバーが発掘されていたりもする。