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「カレーの味を知ってしまったからよっ!」


概要編集

過去に武内崇氏が手掛けた、『シエルさんインドです』という『月姫』のスピンオフ作品での登場キャラクター。


かつて、シエルに転生したロア(十七代目)の末端の配下であった死徒

“カリー・ド・マルシェ”という名は通称であり、本名はキルシュタイン。今では名乗っていないが、“空柩のキルシュタイン”という二つ名を持っている。


女性語を使用するが外見は褐色肌で筋骨隆々としたかなりの巨漢で、白髪の角刈りに同じ色のカイゼル髭、そしてタラコ唇と非常に濃い顔と外見をした男。

ちなみに、全体像は描かれていないが、回想シーン(登場時の三年前である1996年)では喋り方はごく普通の男性のもので体型も細身であったのだが、1999年には何故か現在の様相に変わっている。たった三年間で何があったのだろうか……。


そんな彼であるが、シエル先輩をカレーうどんをおかずにカレーライスを食べる程の筋金入りのカレージャンキーにさせた人物だったりする。(後述)


過去編集

1996年、埋葬機関の代行者となったシエルの討伐対象にされ、インドのカルカッタにて捕捉される。ところが、当時の彼は死徒でありながら吸血を行えない“出来損ない”であり、その有様はシエルにすら失望される程であった。彼曰く、この星の至高の宝と言える美味(カレー)を知ってしまい、その日から血液など不味くて吸えなくなってしまったため(肉体を維持するため最低限の血液は摂取しているらしいが)。


カリー・ド・マルシェさん


いずれにせよシエルの手により滅ぼされ掛けたのだが、自分が食べるはずであったカレーを放置・朽ちていくのを無念に思い、討伐される直前に代わりにシエルに食べて貰おうと懇願した事が、彼と彼女の運命を変えた。カレーを口にしたシエルはこれまでの全ての価値観が根底から崩壊する程の衝撃を受け、彼女もまたカレーの虜となってしまったのだった。


結局、この一件で埋葬機関からもキルシュタインは無害と見做され、末端とは言え元ロアの配下で死徒の中では幅が利くので、利用した方が効率的だろうと討伐対象から外され、現在に至っている。シエルとは気の合う友人のような関係となり、三年後に再会した際も早々に打ち解けていた。


現在編集

シエルと出会って三年後、1999年が本編。志貴と一緒に訪れたシエルと再会している。


前述の通り埋葬機関からの討伐対象から外れたものの、後述の超抜能力によって血液をカレー味に変えて大量摂取、かつての隆盛を取り戻して死徒二十七祖の座を狙うという野心を抱いている。未完成であるが現在の成果を見せようと、コーヒーをカレー味に変化させて二人に振舞っている。

……が、変性させた対象物は壊滅的に不味く、口にするのも躊躇う程の代物と化してしまうために、おかげで計画は半ば頓挫したような状況。その不味さは(一応は)カレー味にもかかわらずシエルでさえ口にした瞬間「まっずー」と吐き出してしまう程で、同じく口にした志貴曰く「翡翠の料理と同レベル」。……本当にカレー味なのかこれ?


無論、こんな状態でも本人は諦める気は毛頭無いらしく、シエルからは「何十年かかることやら」と呆れられているが、合縁からか内心では応援している模様。ちなみに、完成した暁には「真っ先にシエルのダーリン(志貴)をカレー味にしてあげる」との事。当然ながらこれには志貴は猛反発していたが、その背後には生唾を飲み込むシエル先輩が。……志貴逃げて。


能力編集

コウモリに変身するといった如何にも吸血鬼らしい能力を持つが、彼の真骨頂は「触れた物質の性質に干渉する」という、使い方次第では脅威となる超抜能力を持つ。

しかし、現在では弱体化した事によって干渉可能な対象が“味”に限定されている(作中のように、血液やコーヒーをカレー味にするといった程度が限界)。


カレーの虜となった現在では、一応は死徒としての肉体維持のために必要最低限の血液は摂取しているが、前述のように力を取り戻すべく血液を美味しいカレー味に変えるための研究を続けている。ただ、真祖をして“毒手の概念武装”と言わしめた翡翠ちゃんの料理並の壊滅的な不味さを克服するのは、相当困難な様子。


余談編集

彼にまつわる逸話として、彼の設定を聞いた武内氏が彼についてのスピンオフ作品の完成後にカリーの脳直について奈須きのこ氏に確認を取ったところ「そんな死徒いねえよ」と言われ、二人の間で大口論となり、危うく二人の友情が崩れ去りそうになった事がある。


それ以外では、『Fate/strangeFake』にてハンザ・セルバンテス曰く、「人間の料理に執着し、死徒の本能に抗いながらその料理を作り続ける者」がいると、カリーことキルシュタインと思しき人物に関する事が語られている。


リメイク版で刷新された死徒の設定によると、死徒になれば人間の味覚を失ってしまい、血の味しか味わえなくなると明かされた。

が、辛さというのは厳密には味覚ではなく痛覚に由来するものである。

辛さがあるカレーに執着するのも納得となる真実でもあった。



関連イラスト編集

うろ覚えで死徒カリー・ド・マルシェ型月カレーな人たち


関連タグ編集

月姫 キルシュタイン シエル先輩  ミハイル・ロア・バルダムヨォン  死徒  カレー だいたいこいつのせい

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