概要
作中時間軸の五年前、シガンシナ区の巨人襲撃の際に登場した巨人の一個体。
公式の個体名がないモブ巨人の一種だが、主人公エレン・イェーガーの母親カルラ・イェーガーを喰い殺しており、エレンの憎き仇にして、彼が巨人への強い憎悪を抱く直接的な切っ掛けを作った元凶。
15m級クラスの大型巨人で非常に特徴的な顔付きをしており、タレ目に口が笑っているように大きく裂け剥き出しとなった歯茎が最大の特徴となっている。
海外ファンからはその顔から スマイリー・タイタン(Smiley titan) と呼ばれている。
余談
髪型が何となくだがアルミン・アルレルトに似ておりネットでは一時期アルミンの正体説が浮上していた。
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エレンとの顛末
以下、重大なネタバレ注意!
ここからネタバレ!
カルラを喰い殺した後はずっと姿を見せていなかったが、その後も放棄されたウォール・マリア内に潜んでいたらしく、エレンとユミルを拉致して逃亡を図るライナーらを追撃する戦いにおいて、戦いに引き寄せられた他のモブ巨人らに混じって再登場を果たしている。
追い詰められ孤立したエレンとミカサの前に姿を現したが、カルラを結果的に見捨ててしまったことを心中ずっと後悔していたハンネスが仇討ちを意気込み、二人を庇う形で果敢に挑みかかるも、鎧の巨人の妨害により仲間の援護を受けられず、孤軍奮闘空しく捕まり捕食されてしまう。
この巨人と再会したことによる過去の惨劇のフラッシュバック、そしてまた掛け替えのない人が目の前で無残にも喰い殺された光景を目の当たりにしたショックで半ば絶望し掛けたエレンだったが、ミカサの想いと強さに支えられて覚醒、人間の状態のままながら巨人への怒りを改めて露にしつつ、カルライーターがエレンらを捕えようと伸ばした手を殴り付けた。
すると、『座標』に関連すると思われる謎の能力が発現、周囲の巨人たちがそれまで襲い掛かっていた目の前の獲物には目もくれず、一斉にカルライーターへと襲い掛かり、バラバラに解体して喰い散らかしてしまったのであった。
こうして、多くの犠牲と引き換えにライナーらから解放されただけでなく、因縁の仇であったカルライーターを討ち果たすことにも成功している。
真相(原作87話以降中心のネタバレ)
実はカルラ捕食以前から、エレンとは浅からぬ関係性にあったことが判明している。
無知性巨人であるカルライーターだが、巨人に変じた人間は設定されており、グリシャ・イェーガーが壁外に居た頃の妻(グリシャにとっては前妻)にして壁外に残ったフリッツ王家の末裔だったダイナ・フリッツがその正体である。
「どんな姿になってもあなたを探し出すから」と笑顔で言い残し、グリシャの眼前で無知性巨人へと変じた彼女は、後に彼の後妻を殺めることとなった。
一連の経緯はグリシャ視点の記憶としてエレン自身も認識している。
エレンが『座標』の力を一時的に発揮できた理由については、カルライーターことダイナ巨人体との接触が関わっているとエレンは推測している。
フリッツ王家の血を引くダイナは『始祖の巨人』本来の力を発揮できると見られ、単身では『座標』の力を引き出す素質のないエレンが彼女を殴ったことで、様々な制約を無視して限定的な能力を発露できたものと考えられる。
登場当初「不気味な笑顔の怨敵」だったカルライーターであるものの、その背景は悲劇的なものであり、かつ物語上重要な存在だったのである。
また、ダイナとグリシャの子がフリッツ王家の血を継いでいることも判明し、その男児は最強の敵として登場していることから、討伐された後も物語に多大な影響を残していると言える。
更なる真相
ライナーの回想の中で壁を破壊後ベルトルトを捕食しなかったこと、そして破壊されたエレンの家に向かわせた真実が最終話にて語られた。
それは進撃の巨人の継承者であるエレンが未来において始祖の巨人の力を使い操作していたのだった。
(始祖の力は時間という概念がなく全てが同じに場所に存在する)
それによって自身の母親が喰われるという結果になろうとも全ては巨人を駆逐するために........