概要
CV|藤田将利 (吹)、ジム・ミラー (シーズン3)、アルビン・サンダース (シーズン9)
S3E1/E2に登場するヴィラン。種族はユニコーン。
1000年前にクリスタル・エンパイアを乗っ取った邪悪な心を持つ王であり、過去にセレスティアとルナに追放され影として氷の中に封印されたが、封印される直前、クリスタル・エンパイアに呪いをかけ、これを消してしまっていた。
白目の部分が緑色なのは、彼の使ってる影の魔法の影響かと思われる(実際にトワイライトとセレスティアが使った際は白目部分が緑色に変色し、魔法のエフェクトの色も黒くなっている)。
外観
本当の姿では灰色のコート、赤い目、流れる黒い立髪と尾、赤い湾曲した角と鋭い歯を持つ悪魔のような姿をしている。金属製の鎧、赤い王室のマント、両側に2つの湾曲したスパイクが付いた灰色の兜、2つの赤いスパイクと3つの黒い部分の間にある小さなシリンダーがあり、銃口と顔の側面を覆っている。シーズン9ではヘルムの銃口部分の灰色の線は消えている。
S3の序盤では影の形で目だけが見える影の塊として現れた。口、2つの牙と角が確認できる。
人物
初期のころはいかんぜん人物像がつかみ辛かったが、S9で復活した際にはピンキーもかくやと言わんばかりにおしゃべりになり、あまりに長く笑うあまり、無理やりエクエストリアに強制出撃させられるほどであった。自身の能力に絶対の自信を持っている節があり、それゆえにその場に集まったヴィランらの事も見下すような態度を取っていた。この尊大な態度が後に自らの足を引っ張ることになる。
活躍
シーズン3
トワイライトがセレスティアに課せられた試練の一環としてクリスタルエンパイアに赴いた一同と対峙する。
だが最終的にスパイクとケイデンスにクリスタルハートを奪還されて元の場所に戻された為、クリスタルエンパイアは元の姿に戻り、クリスタルから発せられる光の中で粉々に砕け、消滅した。
...と、ここまで書けばかなり壮大な設定のヴィランなのだが、いかんぜん後年まで影が薄かった。というのも、
・ナイトメアムーン、ディスコード、クリサリスといった他のヴィランと比べて背景描写・セリフが少ない
・↑そのまともなセリフも笑い声、もしくは「やめろ...!やめるんだ!」といった2、3セリフ
・上述した様に影としての姿で現れることの方が多い為、ポニーとしての実態を見せるのは終盤になってから
・そもそもS3/E1,E2がトワイライトの心情に尺を割いているため、作中の描写ではセレスティアが課した試験の踏み台とされている節がある
といった数々の要因が積み重なり、あまりファンからは注目されていなかった、という悲しい実情がある。
無論序盤で登場した際にはシャイニングアーマーの角を魔法で半石化させて魔法を封じたり、一帝国を乗っ取ってクリスタルエンパイアの住民たちをまとめて支配したりと決して無能ではなく、寧ろ能力面で言えば屈指の強さを誇るのだが、いかんぜん作中の描写がイマイチだったが故(そもそもS3事態が特殊なエピソードであることも大きい)に不遇とみなされてしまった節がある。
後述のアメコミにて活躍そのものは補完されはしたものの、TV本編においてはこのままファンの記憶から消え去ってしまうかと思われたが...?
シーズン5
スターライトグリマーによる歴史改変の影響で生じた未来で、まさかの再登場を果たす。そこではソンブラがクリスタルエンパイアを取り戻した後にエクエストリアを乗っ取ろうとし、セレスティアとの戦争を仕掛けていた。
また、この影響でエクエストリアの住民たちは軍事産業に駆り出されたり、徴兵により戦地に赴かなければならなくなるなど、苦しい状況に置かれる羽目になり、アップルジャックも自身の農場のこだわりを捨てかつてのフリム・フラム兄弟のような機械産業に着手し、ラリティもセンスの欠片もないような量産的な服を作らざるを得なくなり、フラタシャイもかわいがっていた羊の毛をそるなど、皆切羽詰まった状況下に置かれていた。なお、前述した軍事産業や戦争の描写は女児向けとは思えないほどリアルなものであり、こうした惨状は、トワイライト(及び視聴者)になんとしてもスターライトを止めなければ、という危機感を持たせるには十分な代物であった(なお、グリマー本人は歴史改変において生じる影響を知らなかった模様)。なお、クリスタルエンパイアの住民に彼の魔法を模した洗脳ヘルメットを着けさせ、自らの私兵としている描写も描かれた。
上述の通り、ちゃんとした状況下であれば無敗の強さを誇ることが証明され、
一応はTV本編における汚名返上を果たした。また、住民を否応なしに戦地に駆り出させるという非人道的な一面も描かれたことにより、よりヴィランとしての威厳が増した。
なお、シーズン6では直接の登場はないものの、スパイクが彼の存在について言及している。
後にトワイライトはソンブラがクリスタルハートを壊すのではなく、単に隠した理由は凍った北の国の天候が帝国を脅かすのを防ぐためだったのでは、と推測している。
つまり、乗っ取った先の王国を単に支配するだけでなく、天候といった不可逆的な事柄から守ろうとしていたことも明かされ、単に暴虐なだけではない、理知的な一面も語られている。
シーズン9
なんとまさかの再々登場。謎のヴィラン、グロガーによって復活させられ、ヴィラン三人組であるクイーンクリサリス、ロード・ティレック、コージィ・グロウとの同盟に加わるように命令されるも、元から悪役仲間との同盟に興味がなかったために自分でクリスタルエンパイアを奪還しようと動く。片手間のうちに街を襲撃し、市民を奴隷にし、フルーリーハートを人質にとることでケイデンス、シャイニングアーマー夫妻に手を出させないようにし、クリスタルエンパイアをあっさりと乗っ取ることに成功したが、メーンシックスが素早くエレメントオブハーモニーを回収したことであっさりと打ち負かされてしまう。
だが、それは一同を油断させるための見せかけの演技であり一同がエレメントをハーモニーの木に戻した隙を見計らってエレメント共々破壊し、Mane6を閉じ込めることに成功してしまう。その後ポニービルを攻撃し、市民を洗脳してキャンタロット城を包囲することに成功し、ハーモニーの木が無くなったことにより不滅の森からあふれ出したツタの効力でルナ、セレスティア、スタースワールらを足止めすることにも成功している。
しかし友人を行動に駆り立てるべく、ディスコードがソンブラの魔法によって負傷したふりをする演技によりMane6が再び奮起。一同はエレメントに頼らずにエレメントの精神を体現していることに気づき、魔法を合わせて再びソンブラを撃破することに成功した。
水晶玉を介して一部始終を見ていたグロガーはヴィラン三人組にソンブラの死を伝え、ヴィラン三人組が一同に対して力を合わせなかった場合、同じ様な末路を辿ることになるぞ、と警告する、反面教師的な存在としての幕引きとなってしまった。だが、Mane6はエレメントを破壊されたことによりこの後に起こる事象に対処できず、彼の存在は最後までMane6の足を引っ張ることになった。
上述の通り、S3での不遇さが嘘のように解消され、かつてないほどに一同を苦しめる強敵として、ヴィランとしての名誉挽回を果たした。また、Mane6を油断させて彼女らの主武装であるエレメントを破壊し、それによってツタと洗脳された住民の対処による二度手間を増やすなどの狡猾な一面も描かれた。だが、「エレメントがないお前らなんて無力」と侮ったばかりに一同の勝利を許してしまうという、最後の最後まで詰めの甘い一面も見られた。
尤も、グロガーの真の目的を考えると彼自身、単なる捨て駒に過ぎなかったわけだが...
アメコミでの活躍
Reflections
鏡の反転世界に行ったメーンシックスたちはよく似た人物に出会う。
善悪反転世界の良き王様として登場した。
(初めての登場シーンのポーズは、Siege of the Crystal Empireのキングソンブラと対比になっている。)とてもハンサムで親切なため、ラリティやフラッターシャイにちょっと惚れられていた。
プリンセスセレスティアとは、スタースワールが生きてきた時代に出会い、昔から恋仲で何度も出会い交流を重ねていた。
しかし世界を守るために最後はお互いを想いつつも悲しいお別れになってしまう。
Fiendship is Magic
ヴィランに焦点を当てたアメコミ版「Fiendship is Magic」#1にて過去の彼が登場した。
帝国の玉座の間の地下の扉を訪れたケイデンスとトワイライトは、扉の先に彼の書斎と日記を見つける。
そこには彼の唯一の親友のレディアント・ホープとの思い出と、彼がクリスタル・エンパイアの支配者になるまでの過程が彼自身によって書かれていた。
ソンブラは実は、「アンブラム」という種族だということが明かされた。
Siege of the Crystal Empire(クリスタル エンパイアの包囲戦)
Fiendship is Magic#1の続編。時系列はシーズン3の後。
とある理由で歳をとらず今も生存していたレディアント・ホープが、シーズン3までに登場したヴィランを帝国に集結させ、その混乱に乗じてソンブラを自分の治療の魔法で復活させる。
ホープはケイデンスと、ブリージーのようなかわいらしい見た目の種族「アンブラム」の住処に行く。そこで見た彼らの正体は骨張った恐ろしい顔の邪悪な影の種族だった。ソンブラは幼い頃に、封印を通過するためユニコーンに見せかけるように身体を作り替えられていたのだった。
戦いはアンブラムたちの勝利目前までいくが、ホープとの会話で考えを改めた彼が自ら台座にクリスタルハートを返すことでアンブラムたちを倒すことができた。
ソンブラも消滅するはずだったが親友のホープとプリンセスたちの力で命を繋ぎ、普通のユニコーンとしての新たな生を得ることができた。二人は、ソンブラ自身が1000年前に石化して粉々にしたプリンセス・アモーレを元に戻すための旅に出た。
…これを正史とするとTV本編S9での復活と辻褄が合わなくなってしまう為、ファンからは概ねこの回はパラレル扱いされる事が殆どである(もっともこの話に限らず当時はG4におけるアメコミのストーリーが概ね公式主導の二次創作的な扱いを受けていた時期があり、S8.S9も制作会社が交代したという事情もあるのだろう)
どうしても正史に組み込むのであればグロガーがソンブラの残っていた魔力などの残滓を使って復活させたもの(要は本物に限りなく近いコピー)という見方も可能ではあるが…
Greetings From Equestria(#FiM62.63)
The Movie(プリンセスの大冒険)の後日談にて、
クリスタル・エンパイアに訪れたテンペスト・シャドウとかつての親友のグリッタードロップの会話で、ドロップがソンブラについて言及するシーンがある。一コマだけ登場。
Transformers: The Magic of Cybertron
トランスフォーマーとのコラボコミックの第二弾にヴィランとして登場。
ノリノリで姿を現し、トワイライトに「私たちは貴方を倒したはずよ」と驚愕される。MLP側からトワイライト・スパークル、ピンキーパイ、フラッターシャイ、
TF側からメガトロン、アシッド・ストーム、リフレクター、フレンジーを洗脳して使役する。
スコルポノックに憑依し「KINGSOMBRANOK」と名乗った。
おもちゃについて
キング・ソンブラは、登場してから何年もの間公式からフィギュアのトイが出ていなかった。(トレカ、食玩のおまけのシールや黒いスライムなどはあった)
2024年現在、「My little pony × Funko series2」からついに公式おもちゃが登場した。
しかしこれはブラインド商品かつデジタル収集品のNFTで、物理的なものが欲しければ引き換えトークンを得る必要があり、そのまま購入サイト等で簡単に購入できるものではない。
なお日本とロシアでは購入できない。