CV:飛田展男
概要
ギルドから未踏区画の探索を依頼されたカズマとアクアが訪れた洞窟、『キールダンジョン』に眠っていたリッチー(漫画版ではリアルな骸骨で、アニメ版ではギャグアニメチックな骸骨顔になっている)。
作中ではアクアの力によって、他のアンデッドと同様に目覚めた。本人曰く「このダンジョンを作り、貴族の令嬢を攫っていった悪い魔法使い」との事だが…
過去
生前はしがない魔法使いで、街で出会ったとある貴族の女性に好意を抱くも、身分違いな上にその女性が国王と政略結婚する事になったため、恋を諦めて魔法の研究に没頭。“大魔術師キール”と謡われるまでになり、その力で国の危機を救った。
王に褒美として「どんな望みでも一つ叶えよう」と言われ、彼が望んだ事とは…
かつて愛した貴族の女性。
彼女は王へのご機嫌取りの為に嫁がされたが、王には可愛がられず、城内でも他の妻達から虐げられていた。
「要らないのだったら自分にくれ!」と掻っ攫い王国相手にドンパチしながら逃避行を続け、この洞窟に辿り着いたという。リッチーになったのは道中負傷し、その女性を助けるため。
妻となった相手の女性も彼の事は愛しており、プロポーズにも二つ返事で了承した。
カズマ達が来る頃には既に洞窟内の彼の隣で白骨化していたが、アクアの鑑定で何の悔いもなく心穏やかに昇天しているとの事。
キール自身は「彼女がいないこの世にはもう未練は無い」とアクアに浄化を頼み、「不自然に胸が膨らんだ女神に会って願えば転生して生前の妻とまた会えるだろう」との言葉を受け、『セイクリッド・ターンアンデッド』で浄化してもらった。
自身を捨ててまで愛する人を守ろうとした彼を、カズマはカッコイイと思ってしまったと述べているが、依頼料と彼から譲渡された財産を持ち帰った際にふと、「それでも一緒になった女性は逃避行の人生で幸せだったのだろうか?」と疑問を抱き、話を聞いていたダクネスは「きっと幸せだろうさ」と呟くのだった。
貴族の女性を自分に重ねせていたダクネスの心情を、この時のカズマがまだ知る由もない。
キールダンジョン
キールが眠っていた洞窟。カズマ達が訪れる以前から数多くの冒険者が探検しており、既に宝の多くは取り尽くされていた。しかし最近になって未踏区画が発見されたので、カズマ達が探検する事になった。
冒険者の中にはこの中で命を落としてアンデッドになった者も多く、その他にはグレムリンやミミックの一種の『ダンジョンもどき』が巣食っている。
ちなみにこの洞窟でアクアが本人の意思に拘わらず、アンデッドを引き付ける厄介な性質を持っている事が判明した。
この洞窟は後に、丁度いい所にあったので自分のダンジョンにしようとバニルが目を付け、残っていたモンスターをバニル人形で撃破。その残りの人形がアクセルの街近隣に出没する事になる。
ゲーム『希望の迷宮と集いし冒険者たち』や、アプリゲーム『ファンタスティックデイズ』でも登場している。