概要
Dr.クエーサーに作られたとされるロボット。その出自から【A-Q】クオンタム(【A-Q】クオータ、【A-Q】クイーン、【A-Q】クワイエット)に付き従うが、彼自身は"QUANTUM"の名を頂いておらず、ゆえに「Aナンバーズ」でもない。
彼は元々【A-S】シグナルのコピーロボットとしてQUANTUMのメンバーの一人として製作されるはずだった。
しかし、シグナルは最新型であったため情報が少なく、またMIRAやSIRIUSなど発見開発者である音井教授でないと扱えない特殊な素材や超精密半導体を多数使っていた為、コピーが不可能と判断されたため製作途中で断念され、それなりの体裁を整えたプロジェクト外(私製)のHFRとして組み立てられる事となった。
そのため【A-Q】クオータ、【A-Q】クイーンからは「できそこない」と蔑まれており、その部分がコンプレックスとなっており、またそうした歪んだコンプレックスゆえ、殊更に無根拠な子どもっぽい虚勢を張り、事ある毎に他者に張り合い突っ掛かる(皮肉なことに自身の"オリジナル"であるシグナル同様の)傾向をもっている。
同じDr.クエーサーの元にいながら「できそこない」ゆえに認められないコンプレックスは、クイックの中にあまりにも肥大すぎる承認欲求を生じさせている。クオータなどはソレを承知でクイックに「Dr.のために働き、力を示す事ができたなら『できそこない』の君でも栄えある"QUANTUM"の名をDr.より頂けるかもしれないよ」と吹き込みクイックをいいように操っている。
ゆえに性格は、善悪の全くつかない子供のようなもので良くも悪くも無邪気であり、それゆえに時に残酷とも言える行為を行う。
関連イラスト
関連タグ
大清水さち ツインシグナル TWINSIGNAL TWIN_SIGNAL
※以下、ネタバレ |
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クオータ「クイック。君は"クオンタム"ではない。君はDr.クエーサーに創られたのではない」
実は開発断念と同時に組み上げられる事を断念され、さらにはDr.クエーサーの死と共に廃棄処分される予定だった。
しかしそれを哀れんだ【A-Q】クワイエットによって「なんとか見れるように体を組み上げられた上で、制作途中のプログラムコアに汎用ロボットプログラムを補足され、ボディーにインストールされた」事で完成された。
なので実はクイックは「HFRによって産み出されたHFR」という前代未聞のイレギュラーな存在だったのである。
「クイック」の名もクワイエットによって与えられたものであり、その名こそ残酷な迄にその出自を表していた。「クイック」──素早いこと、すばしっこいこと、そして……簡単に(簡易的に手早く)創られたこと。
だからこそ彼は正式にはAナンバーズでもなくQUANTUMでもないのであった。どれだけの成果を上げようとも憧れようともQUANTUMはおろかAナンバーズにすら、なれようもないロボット(もっと穿って言えばHFRを真似て作られた"ロボットもどき"のロボットですらないヒトガタなナニカ)だったのである。それこそAナンバーズのHFR、特に"QUANTUM"たち(クオータ、クイーン)から見ればクイックは類人猿にも等しい"似て非なる"存在だったのだ。
クイックが求めた「Dr.クエーサーに認められて"QUANTUM"に並ぶ」という夢と希望は、それ自体がクイックが求めるには道理に合わなかった無茶な願い……ロボットが「人間になりたい」と願うに等しい事だった。クオータはそれを隠してクイックをいいように操ったのである。
ソレをクオータからネタバラシされ、絶望に沈みかけるが、他ならぬ【A-S】シグナルから「どんな出自であろうと"君は君"だろう! あんなヤツの言うことに挫けたらホントにそうなるぞ!」と活を入れられて立ち直り、戦いを最後まで見守る覚悟を決めた。
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