クイーン(ふたりはプリキュア)
くいーん
CV/松谷彼哉
奥ゆかしい物腰をしており、慈愛に満ち溢れた温かい眼差しで、常に生きとし生ける者たち全て見守っている女性である。
巨大な黄金に光り輝く巨人の姿をしている。
闇の世界『ドツクゾーン』の支配者「ジャアクキング」とは表裏一体の存在とされる。
宇宙が誕生した時から存在する光と闇の二大要素が、時を経る中でそれぞれに個別に意思が生まれ、具現化したものが「闇のジャアクキング」と「光のクイーン」なのである。
光がなければ影が生まれないように、闇のジャアクキングと光のクイーンは切り離すことができない絆で結びついた存在とされ、どちらかが完全に滅び去るともう片方も完全に滅び去るという。
このため、基本的にこの2人が直接対決することはタブーとなっている。
なので、ジャアクキングは自分の代わりに戦う分身として闇の化身達を生み出し、クイーンも宇宙の命の中から「伝説の戦士プリキュア」を選抜してそれに対抗しているのである。
そんな事情から、普段は『光の園』の城の玉座から立つことはない。
しかし、ふたりはプリキュアの最終回では、自ら立ち上がり、プリキュアの2人に加勢し、戦った。自分の滅びを何より恐れるジャアクキングにとっては共倒れになりかねない戦いをクイーンが仕掛けてくるのは考えられないことであり、憤慨していた。
この戦いでジャアクキングは最終的に敗れて肉体を保てない状態に陥ることになるが（完全に滅んではいない）、やられる寸前に放った攻撃によってクイーンは大ダメージを受け、彼女もまた肉体を保てない状態に陥った。
次回作である『MH』においては肉体を失ったクイーンの存在は「心」、「生命」、「12のハーティエル(意思)」の三要素へと分かれ、その内の「命」は「九条ひかり」へと化身し、「虹の園」にて一人の人間の少女として暮らしていくことになる。
『MH』最終回において、「ひかり」がクイーンとして覚醒することを決心し、12のハーティエルが『チェアレクト』に集結した事で完全復活。
この時もあえてタブーを破ってプリキュアたちと共に直接ジャアクキングと戦い、この宇宙をジャアクキングの支配下に置かれることを防いだ。
その後は再び『光の園』へと戻り、彼女とは独立した存在へと生まれ変わった「ひかり」と「ジャアクキング」の「命」の化身だった“洋館の少年”こと「九条ひかる」、そしてプリキュアたちや『虹の園』を温かく見守っているようだ。
彼女は当時としては斬新なフルCGで表現された人物で、初登場時はその巨大な姿と共に、驚かされた人たちが多かったらしい。
ちなみに当時は映画規模ならともかくTVアニメでのフルCGの活用はまだ黎明期であり、トゥーンレンダリングもされておらず、表情変化をさせることができなかった。
そのため、どんな緊迫した状況だろうが常に微笑みを絶やさない大物（？）となってしまった。もっとも、セリフは普通に悲壮感が篭ったものがあったりしたので、違和感は強かったのだが……
