クシャトリラ・シャングリラ
くしゃとりらしゃんぐりら
レベル7モンスター×2体以上
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のスタンバイフェイズに発動できる。デッキから「クシャトリラ」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):相手のカードが裏側表示で除外される度に、使用していないメインモンスターゾーンまたは魔法&罠ゾーンを1ヵ所指定して発動できる。指定したゾーンはこのモンスターが表側表示で存在する間は使用できない。
(3):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。
(1)はお互いのスタンバイフェイズに「クシャトリラ」モンスターを特殊召喚する効果。
クシャトリラモンスターが持つ「場にモンスターがいると後続が続きにくい」という欠点を補いつつ、追加したモンスターによるエクシーズ召喚も狙える。
また、クシャトリラ・オーガ、クシャトリラ・フェンリル、クシャトリラ・ユニコーンは相手のモンスター効果をトリガーとした誘発効果を持つので相手ターンに特殊召喚することで相手へのプレッシャーにもなるなど使い勝手は良好。ただしデッキから特殊召喚する都合上灰流うららで無効化される為過信は禁物。
(2)は裏側除外をトリガーに相手の未使用ゾーンを使用不可にする効果。
【クシャトリラ】であれば裏側除外を能動的に行えるので積極的に狙っていける上、名称ターン1制限もないのでこのモンスターを複数体並べることでより早く相手のゾーンを封鎖できる。EXモンスターゾーンとフィールドゾーンは封鎖できないがうまく運用できればリンク1すら出させなくすることが可能で、ペンデュラム召喚を主軸とするデッキの場合は左右端の魔法・罠ゾーンを封鎖することでペンデュラム召喚自体を封殺できる。
尚、「このモンスターが表側表示で存在する間は使用できない」とあるがこの効果は残存効果であり、このモンスターがフィールドにいる限りこのモンスターの効果を無効にしても封鎖されたゾーンは使用できない。後述の破壊耐性もあって一見すると封鎖の解除は困難に見えるが月の書などで裏側表示にしたり、除外やバウンスなどの破壊以外の除去で対処は可能。
(3)は戦闘・効果破壊される場合の身代わり効果。
この効果により場持ちはかなり良いので上記の効果を安定して運用できる。
纏めると身代わり効果で自身を維持しつつ、ゾーン封鎖とリクルート効果を安定して発動することで【クシャトリラ】の展開と妨害を担うカードであり、同デッキの中核と言えるモンスターである。
ちなみに、このモンスターの効果の発動をトリガーにクシャトリラ・アライズハートを自分フィールドのモンスターと重ねてエクシーズ召喚できるようになる。あちらの効果は自分フィールドのシャングリラでなくとも反応するのでミラーマッチの際は注意しておこう。
カード名の「シャングリラ(Shangri-La)」とは、ジェームズ・ヒルトンが出版した小説『失われた地平線』に登場する架空の理想郷のこと。イラストから推測するに他の世壊を侵略して自分達のための理想郷を築き上げようとしているのだろうか。
ザ・ヴァリュアブル・ブックEX3によるとスケアクロー・トライヒハートがヴィサス=スタフロストに吸収されて不在のタイミングを見計らってクシャトリラの軍勢と共に肆世壊=ライフォビアを強襲。
ヴィサス及びスケアクローの抵抗もあったが、圧倒的な物量差とティアラメンツ・レイノハートを吸収したことで更なる力を得たクシャトリラ・ライズハートによってライフォビアの侵攻を完了させ、六世壊=パライゾスを顕現させた。
上記の描写を考慮するとこのモンスターはクシャトリラが他の世壊を侵攻して自分たちの世壊へ作り替える侵略兵器であり、ゾーン封鎖効果は相手の領土(未使用ゾーン)を侵略(封鎖)して自分たちのものにすることを意識したのだろう。