概要
1937年にロンドン海軍軍縮条約が失効したことにより、無条約時代に突入した。
アメリカ海軍はこれを受けて、ブルックリン級軽巡洋艦の改良型となる新型軽巡の建造を決定した。
驚くべきはその建造数であり、当初計画で52隻、うち9隻がインディペンデンス級航空母艦に変更され、3隻が建造中止、13隻が改良型のファーゴ級に変更されている。
それでも1万トン級大型軽巡27隻が実戦配備されており、機動部隊や水上砲戦部隊に配属され、その砲火力で任務を遂行した。
特徴
ブルックリン級が建造された時期よりも、航空機による脅威に対する警戒が強くなっており、全長・全幅はほぼそのままに、主砲の15.2cm砲は3連装5基15門から4基12門に減らす一方、12.7cm両用砲はブルックリン級後期型の連装4基8門から6基12門に増大している。
ファーゴ級
第二次大戦中の対空機銃や電子兵装増大によって、トップヘビーとなったクリーブランド級の改良型。
艦橋の縮小化や煙突の配置変更などで低重心化を図っている。
上記の通り13隻が建造予定であったが、建造中に終戦を迎えてしまい、2隻のみが竣工した。
プロビデンス級、ガルベストン級
第二次大戦後、航空機のジェット化などによりますます航空機の脅威が増していることを受けて、クリーブランド級をミサイル巡洋艦とした改修型。中型のテリア艦対空ミサイルを搭載したプロビデンス級、大型のタロス艦対空ミサイルを搭載したガルベストン級がある。
プロビデンス級はプロビデンス、スプリングフィールド、トピカの3隻、ガルベストン級はガルベストン、リトルロック、オクラホマ・シティの3隻が改装された。
後部にミサイルを搭載しても、なお前部に1基ないし2基の15.2cm3連装砲が残ったため、対空戦のみならず対地砲撃にも使用された。