キャラクター概要
フロムソフトウェア開発のARPG『ダークソウル』に登場するキャラクター。
かつて始まりの火から王のソウルを得、古竜を打倒し火の時代を到来させた「薪の王グウィン」の長女。
父から受け継いだ力の持ち主であり、「太陽の王女」という二つ名で呼ばれる。
不死人になった人間が捨てられる「北の不死院」に始まり、最下層や病み村、
小ロンド遺跡、センの古城…と、薄暗くてジメジメした廃墟や掃き溜めのような場所ばかり
冒険する事になる同作だが、中盤に訪れる事になる雰囲気を異にしたエリア、
「アノール・ロンド」の最奥部にある王女の間に居るNPC。
それまでの薄暗く退廃的な世界観に大して、非常に立派な建物が立ち並び、
敵もそれまでの異形の敵から立派な鎧を身に着けた騎士や巨人の兵士に変わる事、
難易度的にも中盤の山場であり、難ボス処刑者スモウと竜狩りオーンスタインを
倒して対面を果たす事と、その容姿から非常に印象に残るキャラクターである。
容姿
一言で言うなればめちゃくちゃデカい美女。
太陽・豊穣の女神という言葉から連想される通り、穏やかな顔つきと豊満な体の持ち主で、薄布のような衣装を纏っている。
あまりにデカいため、寝椅子のような物に寝そべった状態でプレイヤーと対面する事になるが、
背後の窓から非常に強い光が差し込んでおり、顔は逆光で確認しづらくなっている。
しかし、明るさを弄ったりプレイヤーが明かりになる物を使う、遠眼鏡を使う事でご尊顔を拝む事ができる。
本作に登場する女性NPCの中でも抜群に美しい容姿をしている事、そしてプレイヤーの目の前に
大胆にさらけ出されているものすごいサイズの胸などから、
世界中のプレイヤーが彼女の前に「絶景」「出血」「このさき、すごい宝箱あり」「両手持ちが有効」など、
興奮したメッセージを書き残すというセクハラ(?)を受けていたりする。
役割
フロムソフトウェア節全開で冒頭から姥捨て山のような場所に捨てられ、
「鐘を鳴らしてこい」と言われあちこちを歩き回りとんでもないところまで冒険する事になるが、
実はその冒険の本当の目的は消えかかっている「始まりの火」を継ぎ、再びその勢いを
取り戻す事ができる強靭な魂を持った不死人を探す為に流された伝説に基づいたものであった。
薪の王グウィンの部下の中でもきっての強者である「四騎士」すら凌ぐ力を持った不死人(=プレイヤー)に対して、
グウィンが去った後もアノール・ロンドを守っていた彼女は真実を告げ「王の器」を授ける。
この「王の器」は文字通り、グウィンら「始まりの火」の力を持つ者たちのソウルを収める為の
器であり、ストーリー上の重要アイテムであると同時に篝火間のファストトラベルを使用可能にする実用的なアイテムでもある。
また、誓約「王女の守り」を結ぶことも可能。この誓約を結んでいると
「白教」「太陽の戦士」「王女の守り」のいずれかを結んでいるプレイヤーの書いた白サインが
見えやすくなり、協力してもらえるチャンスが多くなる。加えて、結んでいる間専用の
奇跡を使用可能になり、オンラインでの協力プレイ中に味方を回復する事ができるようになる。
基本的に白霊(協力プレイ)であっても味方を回復できる手段が殆どない本作においては非常に貴重な方法だが、
非常に高い信仰の能力値を求められるため、有効に使えるプレイヤーは限られる。
装備品である「太陽の王女の指輪」、貴重な全回復アイテム「女神の祝福」なども貰える。
ネタバレ
実は同作の他NPCと同じく、彼女も攻撃すると殺害可能。
殺害した場合、アノール・ロンドの夕暮れ時のような日が完全に暮れ、夜が訪れる。
それと同時に、一部の敵を覗いたNPC達も居なくなり、グウィンドリンや暗月の女騎士と敵対する。
この状態のアノール・ロンドは、横槍を入れてくるNPCが
ほとんど居なくなるため、対人戦に適しているという事でPvPを楽しむユーザー達から一種の聖地として使われる。
陰鬱な世界観の本作にあるまじき女神様のような姿をしている時点でお察しな感もあるが、
実はアノール・ロンドで対面する彼女の姿は幻である。薪の王グウィンが自らが
薪となり「始まりの火」を燃やすためにアノール・ロンドを去った後、本物の
グウィネヴィアも同じく去っており、火の神フランと婚姻を結んだとされている。
そのままだとアノール・ロンドは誰も居ない空城となってしまうため、
グウィネヴィア(本物)の妹であるグウィンドリンは人々の信仰を集める
女神のような姉の姿を幻で再現し、アノール・ロンドの騎士達に守らせていた。
姉と比べるとグウィンドリンは「弱く醜い」とアイテム解説文などに書かれているが、
本当に弱くて醜い姿をしているわけではないため、「始まりの火」の力を持たなかったという事であると推測される。
しかも、「妹」と言及されているが本当は中性的な顔つきの男性である。
なぜそのような複雑な事情ができたのかと言うと、「ソウル」シリーズの世界観的には
太陽・雷の力=男性に発現しやすい物、月・魔力=女性に発現しやすい物という認識がある為。
グウィンの子は明らかになっているだけで3人存在しているが、追放された長子、
このグウィネヴィアと続けて太陽の力を持って生まれているのに対し、彼は太陽ではなく
月の力が発現した為に男の子ではなく女の子として育てられ、あまり人目に付かないようにされていたものと思われる。
こうした複雑な兄妹事情があった為なのか、アノール・ロンド内に見られる彫像では
立派なグウィンの像と(胸が)立派なグウィネヴィアの像はそこかしこに飾られているものの、
何かが取り去られたかのような台座(=長子の像があったと思われる)だけで、グウィンドリンの像は全く存在していない。
しかし、そんな日陰者の彼が姉の姿を模して作った幻を使い、父・兄・姉が皆居なくなった空城を守り続けていた…という事である。
考察
火の神と結婚したとされるグウィネヴィア(本物)の子孫達は「始まりの火」の力を受け継いでおり、
後のシリーズで言及されているロスリック王家の始祖であるとされる。
王家の始まりとされる先王オスロエスの妻であるロスリック王妃の容姿もまた、
豊穣と繁栄を司る女神を連想させると書かれており、グウィネヴィアとフランの間に
生まれた娘なのではないかと推測されている(本人であるとすると、重婚したかオスロエス=フランであるという事になってしまうため)。
また、「3」に登場する生まれ変わりの母・ロザリアに関しても本人は舌を抜かれていて話せないが、寝所でプレイヤーと対面する事、彼女を殺害して得たソウルを錬成すると
かつてグウィネヴィアが与えた奇跡「太陽の光の恵み」を入手できる事から、彼女か、彼女の娘である可能性が高い。
余談
本キャラクターにまつわる有名な逸話として、彼女は元々巨乳するつもりではなかったが、グラフィッカーの一人が余りにも楽しそうに彼女を制作した為、ボツにするのが忍びなく、そのまま採用されたという。