「慄けッ崇めよ!─── 我輩こそ天聖ケセドであるッ!!フハハハハハッ」
概要
CV:千葉繁
モンストアニメノア編に登場する天聖の一人。
アプリ版では、超絶クエスト「芽生えし絆と「慈悲」の天聖」に登場している。
名前の由来は、セフィロトのうちの4番目のセフィラ「ケセド」で、「慈悲」という意味である。
小悪魔のような見た目と超小柄な姿,コメディー要素が非常に多いキャラ,担当声優が千葉氏と、初見で登場した際はどこぞの超戦士に出で来る自称大王を連想したモンストユーザーも多かったと言われている。
何故か頭部に巻いているターバンに触れられる事を拒んでいる。(後述記載)
モンストアニメでは
自称「最も賢い天聖」と称し、口調も上から目線、自身と関わりを持つ者達の行動を把握し愛用のノートに点数付けをする癖がある。
自他共に認める最弱の天聖で、天界の民(上記の癖が原因と思われる)や他の天聖達(特にケテル・コクマー・ティファレトの3名)から執拗に馬鹿にされ続けた結果、性格が歪み他の天聖への復讐のため神殺しに参加、異世界へと旅立つ。
戦闘能力は皆無だが、額のペンを使用しマーキングをすることで自在に空間移動することができる能力を持つ。
「ンフフゥ♪─── 我輩の吐き気を催すほどの邪悪な悩みを聞いても笑っていられるかなぁ?」
最初は自身の悩みを相談する目的でパンドラクリニックを訪問するが、パンドラ(モンスト)に宇宙へ無理矢理連れ出された挙句、運悪くノアの世界に不時着してしまう。
そしてそこは先の長く無い星であることをノア(モンスト)から伝えられ絶望するも、もし方舟を強奪し自分専用の兵器にしてしまえば、己の望みである天聖への見返しが出来ると気付き、仲間としてオーブを集める最後の旅に同伴しながらも、虎視眈々と裏切る機会を窺っていた。
「騙される方が悪いのだ!!!」
友達としての約束を交わしノアとの旅の道中で、念願のエネルギーを手にした彼は必死で戦うノア等を前に本性を表し平然と裏切ったうえ方舟を持ち去ろうとした。
しかし方舟内部にノアが送り続けていたビデオメッセージを偶然目にすると、そこにはケセドを最後まで本当の友達・仲間だと信じるノアたちの姿があった。その映像に心を動かされた彼はノアを見捨てることができなくなり、約束を果たすため涙ながらにノア達を救出する。
合流した彼が目にしたのは、片手片足を失い今にも壊れてしまいそうなノアの姿だった。
しかし彼らに安息の機会は訪れず、アダプターの親玉が方舟のエネルギー欲しさに攻撃を仕掛けてくる。
その際落ちそうになった動物移動用装置を守る為ノアは再び体を張り、ケセドも彼を助けようと奮闘するがその目の前でアダプターの攻撃によりノアは撃ち落とされてしまっった。
仲間を裏切ろうとした自分を最後まで仲間だと信じ、命を顧みず散っていったノアに対し後悔と責任を感じた彼はオペコとパンドラに対し箱舟を発射させるよう指示、自身はノア救出に向かうことを告げる。しかし、ケセドが目にした光景は無残に息絶えたノアの亡骸であった。
そして彼はある重大な決断を下す。
関連動画
紹介動画
感動の結末
「我輩生まれてすぐに死にかけてね…その時パパがこれで包んでくれたそうだ」
「我輩も見つけたよ…自分の命よりも大切なモノを」
ケセドの真の能力は負傷または死亡した者に頭部のターバンを巻きつけることで新たな力と命を吹き込むという慈悲の天聖の名に相応しい力を持っていた。
彼が手放そうとしなかったのも、幼い頃死にかけた自分に父がくれた生命維持装置の様な役割をターバンが果たしていたのが理由だった。但し、上記の理由により能力を使用すれば、自身の死は決定的となるのだが、彼はそれを顧みず友としてノア蘇生のためにこの力を使用する決断を下したのだった。そして、ノアは生身の肉体を取り戻しかつ天聖としての力を受け継ぎ復活を遂げ無事に星を脱出することに成功する。
この場面はリアル視点でもノア獣神化と言う一大サプライズであり、アニメ全体を通しても屈指の名シーンである。
代償としてケセドは自力でペンとノートを持てなくなる程までに衰弱しきっていた。
ケセドの最後
「ずっと自分が嫌いだった…マイナスだらけの人生だったのだ…」
星を脱出した後、彼の体からこぼれ落ちたノートから自分の行い全てにマイナス評価が書かれたページが開かれる。死の床にあるケセドは自身の行った「神殺し」・「友への裏切り」
の行為に対して後悔の念とマイナスだらけの人生であったことを振り返る。
そんな彼を見たノアは自分を蘇生させたお礼として自分の分、オペコの分、パンドラの分、動物達の分…と彼のマイナスをプラスに書き換えていき励ましの言葉を贈った。
「そうか…これが『仲間』か…」
その様子を見た彼は改心し、安らかな表情を浮かべ本当の意味での友達ができたことに満足しながら、ノアに自身の力を託し光の粒子となって消滅した。
悪しき天聖ではなく、仲間として、何よりノアの友として。
余談
生い立ちについて
ケセドの生い立ちに関してケセド本人が過去を語ろうとしないため詳細は不明だが、前述のセリフから幼い時点で命と引き換えに父親から天聖としての力を受け継いだことが読み取れる。事実だとすれば、幼さゆえに周りから馬鹿にされ続けた結果、純粋無垢な心が次第に歪んでいったのかもしれない。
その行動と評価
自分を馬鹿にした者を見返すために神殺しに参加した彼の行いは、天界の民への裏切りかつ自身の欲望を満たすための行為であり決して許されるものではない。しかし、最後には改心し仲間を見つけ、天聖としての役割を全うした点からモンストユーザーの彼に対する評価は仲間が傷つく姿に快楽を感じている救いようのない極悪非道なクズとは違い非常に高い。
以下、映画「ルシファー 絶望の夜明け」の核心に迫る重大なネタバレが一部含まれます。映画をまだ御覧になっていない方、ネタバレを避けたい方は今すぐブラウザバックをお願いします。
天界の欺瞞による犠牲者
ルシファーは堕天する前に「天界は欺瞞に満ちている。」と語っていたが、元は友達が欲しいと思う純粋な気持ちを他の天聖達によって踏み躙られ続けた結果、他人を信用できない歪んだ性格へと変貌させてしまったことは正に天界の欺瞞によるものであり彼もその犠牲者と言えよう。
そしてケセドの死後、同じく天界の欺瞞によってストライクワールドそのものに絶望したイェソド,そして劇場版でビナーまでもが全世界の破滅を願い取り返しのつかない暴挙に出でしまう。
これ以上彼らのような天界の欺瞞による犠牲者を出さないためにも、ストライク・ワールド全体の平和が続くことを祈るばかりである。
関連タグ(ネタバレ注意)
ビナー(モンスト)、ルシファー(モンスト)、イェソド(モンスト)・・・モンストアニメにて自らの信念の為に多くの人々を傷つけたキャラクター繋がり。いずれもラスボスやそれに近い立ち位置に存在し、悲しき過去を背負っている。天界の欺瞞に終始翻弄され最終的に全員が取り返しのつかない暴挙にでてしまっている。