概要
毒性・病原性はペストに匹敵するとも言われ、感染症を引き起こすカビとしてはかなり危険なものである。
北米(アメリカ合衆国)や中南米の乾燥地帯(砂漠など)で発生している。
なおカビとしては唯一、感染症法で4類感染症に、バイオセーフティレベルはレベル3に指定されている。
感染経路
コクシジオイデスが含まれた埃(ほこり)が巻き上げられ、それを肺に吸い込むことによって感染する。激しく土埃が舞い上がる環境でうつりやすく、たとえば農業、採掘、荒れ地でのモータースポーツ、土木建設、地震や暴風などである。
症状
全く症状が現れないこともあるが、多くの場合、発熱、頭痛、筋肉痛、発疹、体重減少、乾いた咳などの症状がみられる。
合併症として肺炎や脳炎を起こすことがあり、最悪の場合は死亡することもある。特にAIDSなどで免疫機能が極端に弱っている人は重症化しやすい。
治療方法
自然に治ることも多いが、重症の場合はカビを殺す薬を服用する。
予防方法
流行地(アメリカ、中南米の乾燥地域)で土ほこりにさらされる活動をする場合には、顔にフィットした防塵マスク(0.4μm以上の粒子を通さないもの)を着用すること。
土を一旦濡らすこともよいと言われている。
免疫力に問題のある人は、土ほこりの生じるところに近づかないようにすること。