概要
グリフィンドール生とスリザリン生のカップリングは古来から二次界隈で人気があるが、そもそもの寮創設者同士も然り。
ゴドリック・グリフィンドールとサラザール・スリザリンは親友同士だったが、やがて決裂し戦いに発展。同じく仲間であった二人の魔女もグリフィンドール側に付き、三人に思想を否定されたスリザリンはホグワーツを去ったという。
彼らが決別した原因にはマグル(非魔法族)の人々に対する意識の違いにあった。グリフィンドールがマグルに対する偏見を無くし、マグル生まれの魔法使い達にも教育の門戸を開こうとしたのに対し、スリザリンはマグルそのものは勿論、彼らを親に持つ魔法使い達にも強い憎悪と差別意識を持ち、学内にそうした者達を入れることを頑なに拒んだ。更に家系にマグルが一人もいない(とされる)魔法使いを優遇し、彼らが魔法界の頂点に立つべきとも唱えた。結局落とし所を見つけられず別たれた二人だが、その後の二人の動向は明らかにはされていない。
公式では以上の情報しかなく、二人の関係は読者の想像に委ねられている。しかしそれが幸いしてか、様々な妄想に思いを巡らすファンもいる。
リベラルで正義感が強く、勇敢な人物であったグリフィンドールと保守的で自己保存の意識が強く、狡猾な人物であったスリザリンでは正反対の人格ながら、同時に
- 断固たる決意と強い信念の元に行動し、時に愛する者のためなら全てを擲つ自己犠牲と勇気、
- 集団の中で育まれた常識より自己の理念に忠実で、我こそが正義と信じる独善性、目的のためなら時に掟破りな行為も辞さない奔放さ
等々、方向性が違うだけで良くも悪くも似通った一面も多々あった。
可愛さ余って憎さ百倍とも言うべきか、寄り添えば断琴の交わりを結ぶ深い仲になっても、亀裂が入れば不倶戴天の敵と化す両極端な二者。千年に亘る彼らの愛憎は、やがて後世、一人の魔法使いの少年とスリザリンの後裔を巡る出来事に深い影響を及ぼすと共に、彼らに纏わる物語全ての発端となった。
なお、創設者の中でゴドリックのみ子孫が登場しなかったため、彼をアルバス・ダンブルドアのような同性愛者/両性愛者だった故、子孫を残さなかったと解釈する説もある。