オレたちは、小細工や奇策には頼らない。
己の力と技だけで、どんな困難な戦であろうが勝ちにいく。
そのために必要なのは、鍛錬の積み重ねだけだ。
CV:田中理恵
概要
紅蓮のリベレーターで登場するNPC。
アジムステップに住むアウラの部族の一つ「ドタール族」の族長。27歳。
一人称は「オレ」。気が強く男勝りで、気に入らない相手は誰であれ戦いを挑む。
クラスは黒魔道士。武器は「砂に雫れ落ちた星」と命名された呪杖で、異名「炎天のサドゥ」にふさわしく炎の魔法を自在に操る。
「終節の合戦」が決着した直後に発生する帝国軍との戦いでは石板「流星のチョロー」を召喚した上で、メテオ級の破壊魔法「ナーマの流星」を発動。帝国軍を文字通り壊滅させた。
オロニル族族長マグナイとは犬猿の仲……なのだが、何となくケンカップルに見えなくもない。
かつてマグナイの「余輩のナーマ探し」において「気に食わない」のを理由に邪魔立てをしたのをきっかけに、三日三晩殺し合いに等しい戦いを繰り広げ、痛み分けに終わった過去を持つ。
作中ではヒエンとリセをオロニル族の人質に取られた形で、光の戦士とゴウセツがドタール族の偵察に出向く。
その先でモンスターに襲われていたドタール族を助けた縁でサドゥと知り合う事になる。
当初は彼らの死生観に戸惑いを覚えるゴウセツだったが、よくよく知ればドマの侍衆や忍衆と変わらぬ強い信念を持つ事に気づかされる。これはのちに、彼の行動に影響を与える事となった。
「終節の合戦」決着後は、シリナの言葉に従ってヒエンおよびドマ解放戦線に助力。
マグナイとお互い悪態を飛ばしながらも、巨鳥ヨルを駆使した空中戦では双方見事な戦ぶりで帝国軍の魔導兵器を破壊し、制空権を奪った。
紅蓮編メインクエスト終了後、ドマはガレマール帝国から東方へ派遣される航空艦隊を妨害する為のバリア「青竜壁」を展開。膨大なエネルギーを、アジムステップにある「楔石の虚」を利用する事で獲得しようとするが、そこは月神ナーマを奉じるドタール族の聖地だった。
光の戦士はサドゥと交渉し、一騎打ちで勝てば利用を許すという条件を取り付ける。マグナイが乱入するというアクシデントはあったものの久しぶりに大暴れできたサドゥは満足し、聖地の利用を快諾。
そして例のごとくヤ・シュトラをナーマ認定したマグナイが坊や呼ばわりで一蹴されたのをからかったおかげで、再び戦いが勃発。とりあえず目的を果たした光の戦士は早々に立ち去るのだった。
「暁月のフィナーレ」では、帝都ガレマルドの情勢調査および人道支援を目的とした「イルサバード派遣団」に、マグナイ、シリナと共にアジムステップの代表として参加。
寒冷地なので長袖に着替えたものの、術の冴えは前よりも増している。
案の定マグナイとは各所でケンツクやりあう一方、あれからシリナとは交流を深めて一緒に狩りを楽しむ仲になったという。シリナもサドゥを慕っており、一部ヒカセンはニヤニヤが止まらなかったとか何とか。
ID「魔導神門 バブイルの塔」では、突入メンバーの一人。マグナイとお互い悪態をつきながら抜群のコンビネーションを見せ、光の戦士一行を先に進ませる為に足止め役をかって出た。
ドタール族
アジムステップ南西の水源地「ドタール・カー」を縄張りとする部族。
身軽な装束が特徴で、寡兵ながらアジムステップでも屈指の戦闘力を誇る。
ドタール族は特異な死生観を有しており、「勇敢な戦士は死んでもすぐに生まれ変わり、戻ってくる」と信じている。
闘いの高揚が「魂の輝き」を生み、たとえ肉体が滅んでもおおよそ一年以内に新たな子として生まれてくるという。その為たとえ愛する者の死であっても平然と受け止め、悲しむ事はなく、再会を念じる。
生まれた子は、族長が誰の生まれ変わりかを見極める。そして同じ名前をつけて再会を祝福し、再び生まれ変われるように新たな戦士として戦い続ける。
当人に前世の記憶はないが、周囲がそれを教える為にすぐに理解する。また別の部族に転生した(と自ら信じる)アウラが、ドタール族に加わる事もある。とは言え生みの親と縁を切るわけではなく、この世に再び生まれる手助けをしてくれた事に感謝を忘れない。
この生まれ変わりに肉体の性別は関係ない。サドゥ自身も三代続けて男として生を受け、当代はたまたま女であるというだけで精神は見事に男のソレである。
死を恐れずに戦うドタール族は「死の獣」と呼ばれ畏れられるが、同時に死を避ける事がない。
その為、戦いにおいては多くを殺すが多くが死に、抜け殻となった肉体は土と同じであるとして砂漠に打ち捨てられ、獣の糧となる。
「魂の輝き」が足りずに戻ってこれないドタール族も少なくなく、それ故に現況では部族の人数は衰退の底にある。
それでも彼らは「死に場所を得る為」ではなく、「命を次につなげる為」に戦い、魂を奮わせるのである。
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