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曖昧さ回避編集

  1. ローマ神話に登場する農耕と時を司る神。ギリシャ神話に登場するクロノスと同一視される。→本項で解説。
  2. アニメ『ヘボット!』の登場人物の1人。Pixivではこちらの意味で投稿されている作品が多い。→サートゥルヌス(ヘボット!)

概要編集

英語読みの“サターン”の名で良く知られるローマ神話に登場する農耕神

長母音を省略してサトゥルヌスと表記される場合もある。ギリシャ神話に登場する時を司る神であるクロノスと同一視されており、大鎌を持ち物としている。

また、土星の守護神であり、妻はオプス(Opus)、あるいはルア(Lua)。ルアはオプスの別名で両者は同一神格ともされる。

クロノスとの同一視により、神話におけるエピソードと役割を引き継ぐ事になった。そしてクロノスの背景を引き継いだ上で、独自のエピソードをそこに加える形となる。

家族関係も引き継いでおり、例えば妻のオプスはクロノスの配偶神レアと同一視されている。そしてギリシャ側の神話に合わせクロノスの子ゼウスと同一視されたユピテルは息子となった。

ローマ神話における息子のピークスにはギリシャ側に対応する神格がいなかったが、そのままギリシャ側の神話に登場する魔女キルケーとのエピソードが編まれる、という形で繋がりを持つことになった。


なお、農耕神としての側面も持つクロノス同様に彼もまた文献によっては時を司る神とも、農耕と時の両方を司る神といわれているが、クロノスと違って伝承によるとユピテルオリンポスから追放された後は人間界へと降りてイタリア中央西部地方であるラティニウムを治めた最初の王である双面神ヤヌスから歓待を受けたあと協力して統治したといわれており、人々に農耕を教え文明を与えたばかりか、法を配布し太古の黄金時代を築き上げさせたといわれている。

ヤヌスが築き共に運営した町があったカピトリヌスの丘は、「ローマの七丘」の一つとして、ローマという文明の礎とみなされた。


ローマにおいて有力な神であり彼に捧げられる「サートゥルナーリア祭」はとりわけ盛大に祝われた。


図像表現としては農耕神として、農具である鎌を持った姿で描写される。古代ローマの中心部「フォルム・ロマヌム」にあるサートゥルヌス神殿にあった木像が代表例。

このほか四頭の馬に引かせたチャリオット(戦車)に乗る姿が紀元前104年発行のデナリウス硬貨に刻まれている。

ローマ帝国がキリスト教化され、ヨーロッパ全域にキリスト教が広まった後にも異教神、あるいは天体としての土星の擬人化としてサトゥルヌスの概念は引き継がれた。中世ヨーロッパにおいては彼が引くチャリオットを引くのは翼を持つ、あるいはドラゴンであった。


そのほかの詳しい詳細についてはこちらで。


関連項目編集

クロノス ローマ神話

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