ザイム真理教
ざいむしんりきょう
SNSを通じて経済学の議論は日々大なり小なり見られるところだが、特に日本経済の財政論については意見が大きく分かれている。
この理由として諸外国と比較した場合に
といった面が強く印象付けられる特徴がある。
その諸悪の根源を端的に財務省や緊縮財政論に囚われた政治家や経済学者も含めた国民と考える者がおり、彼らを揶揄するネットスラングとして「ザイム真理教」と呼ぶ。
注意点として、森永卓郎氏が同名著書を刊行したことで広まったと考えるのは良いが、発端は別の話である。
Twitter(現X)では遅くとも2011年11月頃にはこの単語が使われており、森永卓郎氏の同名著書(2023年3月刊行)で警鐘を鳴らす以前から、財務省や緊縮財政論に対して問題視していた人は少なくないことは明らかである。
森永卓郎氏の同著では、2021年10月に朝日新聞が衆院選を前に行なった世論調査において、「一時的にでも消費税を引き下げるほうがよい」と回答した人が35%に留まったことを踏まえ、単純計算で1億2300万人余りの日本の総人口のうち65%にあたる8000万人が信者と考えているようだ。
ザイム真理教と非難する内容は主に次の物である。
- 増税あるいは増税に近しい国民負担を強いる行為(2023年10月のインボイス制度導入なども含む)
- にもかかわらず法人税や所得税は減税
- 政治家やインフルエンサーによる自己責任論や財政均衡主義的発言
- 政府による諸外国に対する支援金
など
ザイム真理教という単語自体はネットスラングであり、蔑称であることに注意したい。
政治経済面の論者は特に皮肉や罵倒などの表現が多く、水掛け論であったとしてもそれを理解できない相手に対する誹謗中傷が後を絶たない面も見受けられる。
少なくともザイム真理教のつく発言は、受け取る相手にとって肯定的な意見はないことが殆どであるから、この単語がネットスラングであることを意識せずにSNSで発信すると、その発言内容が政治経済面で良いものであったとしても、その発言を見る相手が不快な印象を与えかねないに注意して用いる必要がある。