概要
マヤの一部族(キチェ・マヤ族)の聖書『ポポル・ヴフ』に記述される巨人。
長母音を省略して「シパクナ」とも表記される事もあり、その名は「大地を積み上げる者」を意味する。
ヴクブ・カキシュの長男で、蟹が大好物。また怪力を誇り、何時も山を背もたれにして眠っていたほどの巨体であったとされ、一晩で山を作り上げてはその山を相手に球技をして遊んでいたとされる。
父同様に邪悪な存在であり、弟のカブラカンと共に父子3人で人間を支配しようと目論んでいた為、戦士たちは隙を見て討伐しようと試みたが、その事を見抜いていたシパクナは、死んだふりをして戦士たちの油断を誘い、戦士たちがシパクナが死んだと思い、宴会を開き酔い潰れた所へ家を投げつけ全滅させてしまう。
そこでヴクブ・カキシュを打倒した双子の英雄フンアフプーとイシュバランケーは、彼の好物である蟹の偽物を使って脆い谷底へと誘い出し、山崩れを引きこしてシパクナを滅ぼしたという。
尚、死後シパクナは巨大な岩と化したといわれている。
関連タグ
ダイダラボッチ:シパクナーの名前の意味と、ダイダラボッチの伝承の一部には類似性がある。