概要
マヤ族の神官チラム・バラムの語ったことを元に記述されたと伝わる書物『チラム・バラムの予言』で言及される竜で、日本ではカンヘル竜と和訳されることもある。
姿は蝙蝠もしくは鳥の翼を持つ竜人として描写されることが多い。
天地創造の際、天の神々である13の神オシュラフンティクが、冥界の神々である9の神ボロンティクに痛めつけられ「カンヘルの標章」というものを奪われたとされる。
また神が星を創造した際に生み出された四方の風の竜ともされ、赤い・白い・黒い・黄色いパワフトゥン(Pauahtun)と呼ばれる4柱がいるとされた(パウアトゥン、パウアフトゥンとも)。
神は降臨の際、カンヘルの杖を持って4柱の竜を伴い現れるともいわれ、セルピヌス(Cerpinus)と呼ばれるカンヘルは、天地が創造される前に手のひらの上で天使に洗礼を行ったといわれる。
ゲーム文化中興期において、古今東西のドラゴンを紹介した名著『幻獣ドラゴン』の著者である苑崎透氏は、カンヘルとはキリスト教をアステカの人々にわかりやすく布教するために、四大天使を、現地の方角を表す蛇神と読み替えたものであるという説を紹介している。
創作での扱い
らんだむダンジョン
裏ダンジョンのラヴァーズの宮殿に登場する、両手に竜の爪を持つゆえに、だぼだぼのエプロンを身に着けた合成獣。
pixivではこのキャラクターの投稿がもっとも多い。
ロストクルセイド
神獄のヴァルハラゲート
サンサーラ・ナーガ2
「カンヘルりゅう」名義で空中世界である第5階層に出現する飛竜として登場。
PVではドラゴンマスターに使役され、空を埋め尽くすほど飛来している姿を見せる。
デビルチルドレン
「カンケル」名義で登場。ゲーム内では「世界の始まりから生きている風を操る伝説の蛇」と原典に忠実な説明がなされている。