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概要
英語表記では「Ixtab」。「イシュタブ」とも。
13世紀から14世紀に記されたと推測されるユカテク・マヤ(ユカタン半島で栄えたマヤ文明)の文書「ドレスデン絵文書(Dresden Codex)」には、「空の帯」に繋げられたロープを首に巻き付けてぶら下がった姿で描かれている。
両目を閉じ、顔面は腐敗しかけている。
ユカテク・マヤにおいては、死後に巨大樹「ヤシュチェ」を中心とする楽園に行くことができるのは
- 聖職者
- 生贄
- 戦死者
- 産褥で死んだ女性
自ら首を吊って死ぬ事は名誉であるとみなされ、イシュタムはそうした自殺者の魂を楽園に導き、あらゆる苦しみや欠乏から解放し自由にするという。
その反面、道で男性を誘い、誘惑した男を殺す邪悪な面も併せ持っているとされた。
旅中の不幸はこの神の仕業とも見られており、善良と邪悪の二面性があるのはメソアメリカ伝承の神に多い例の一つである。
イシュタムの絵姿が描かれたページには日食および月食について記載がある為、月の女神である老女神「イシュチェル」の別相としてイシュタムが存在するという説も唱えられている。
フィクションでの扱い
遊戯王OCG
イシュタムをモチーフとした闇属性・天使族のモンスターカード。 →堕天使イシュタム
宇宙のイシュタム
機動戦士ガンダム第08MS小隊の前の時間軸を描いた外伝漫画。作者は監督の飯田馬之介。
ロードオブヴァーミリオン
種族不死(LoV)の使い魔。→イシュタム(LoV)
女神転生シリーズ
初出はデビルサマナーで隠し種族の”死神”として登場。金子一馬の線画には首吊り姿の案もあったが、自主規制により長髪で顔を隠し、手に首吊りのロープを持った女性の姿になった。真・女神転生Ⅳでは砂漠の東京のイベントボスとして重要な役割を果たす。ペルソナ2では頭が首つりロープの輪になった天使のような姿で登場した。
牙狼-GARO-
「イシュターブ」として登場。第2話に登場した鉄の処女のような姿をしたホラー(牙狼)。デザイン担当の韮沢靖はこの他オリジナル造形作品と、ゲーム倫敦精霊探偵団の精霊、計3種類のイシュタムを考案している。
※男体化アレンジ
ばるはらばるきりーず
ガーディアンクルス