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ジゴロ次五郎

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じごろじごろう

講談社『週刊少年マガジン』に2002年22号から2007年30号まで掲載されていた、加瀬あつし作の漫画作品である。

概要

カメレオン」や「くろアゲハ」を手がけた加瀬あつしによる漫画。石川次五郎と愛車のS13シルビアを中心に、ヤンキー達の日常を描いている。頭文字D湾岸MIDNIGHTといった走り屋漫画というよりも、下ネタとギャグ満載のヤンキー漫画といったところ。

講談社『週刊少年マガジン』で2002年22号から2007年30号まで掲載されていた。

劇中に登場した車はプラモデル化されている。

あらすじ

車好きの高校生、石川次五郎のアルバイト先である洗車場に、VIPカーチーム「加麻呂」のリーダー・岡田が洗車にやってきた。ところが彼から因縁をつけられ、仲裁に入った次五郎は岡田とパーキングエリアでのナンパ勝負をすることになった。車ナンパ勝負前に兄・九州男のキャデラックを無断で持ち出した挙句ぶつけてしまい、修理代として貯金のうち45万円を没収され、残金5万円となってしまう。

途方に暮れた次五郎は、九州男に紹介された中古車屋(解体屋といった方が正しい)に行き、そこで見つけたスクラップ寸前のS13シルビアに運命的なものを感じて購入した。実はそれは「妖車」と呼ばれた伝説の車で、時に意思を持つかのように振る舞い、数々の奇跡を起こす。次五郎はその力に翻弄されながらも「妖車使い」として成り上がっていく。

登場人物

本作の特徴として、それぞれの登場人物が個性豊かな改造車に乗っている事が挙げられる。湾岸MIDNIGHTなら最高速仕様、頭文字Dなら峠仕様、シャコタン☆ブギなら街道レーサーと、登場する改造車のジャンルが偏りがちだが、本作はVIPカードリ車ローライダー、モブキャラを含めればバニングやデコトラと様々なジャンルの改造車が登場している。

日本において改造車文化が爛熟した90-00年代が舞台であることが大きいだろう。

石川次五郎

本作の主人公。高校3年生で、GSでアルバイトしている。エキゾーストを聞いただけで車種を当てられるほどの車好き。

デブでスケベなため当初は周囲から軽んじられることが多かったが、シルビアと共に様々な出来事を経験する中で次第に成長していく。中盤でチーム「エンドレス」のリーダーとなった。

愛車は日産・S13シルビア。これは不思議な力を持つ「妖車」であり、持ち主の恋愛運が大幅にアップするという代物。純白のボディカラーとシザースドアが特徴的。当初は派手なエアロを付けていたが、途中からBNR34風バンパー+オーバーフェンダー+GTウィングという硬派な出で立ちに変わる。

終盤では高速バスが制御不能に陥り窮地に陥った恋人を助けるために捨て身の特攻をする。それによりシルビアは大破してしまうが、仲間の協力を得て修復された。

最終話では恋人と結婚し、シルビアの「妖車」としての力も復活した。

石川九州男

次五郎の兄。戦闘力は作中最強クラス。

イケメンな風貌と裏腹に弟の次五郎をサンドバッグにする、女子を手当たり次第に性欲のはけ口にしようととするなどかなりのDQNだが、ケジメはきちんとつける主義。次五郎にドリフトの稽古をつけるなど何気に面倒見も良い。中盤で市長選に立候補する。当初は下心を出して落選するが、最終話では当選して市長になっていた。

愛車はキャデラックローライダー

岡田秀樹

VIPカーチーム「加麻呂」のリーダー。

絵にかいたようなヤンキーだが、パチンコ店の店長をやっている事もあり登場人物の中では常識人枠。当初は次五郎と対立していたが、何度も顔を合わせているうちに親しくなる。

愛車はVIPカー全盛期仕様のモスグリーンのプレジデント。実在した車両をモデルとしている。改造費を含めかなり金をかけている設定だが、劇中では2度も事故に巻き込まれてしまっている。

レディースのリーダーでダルマセリカを駆る妹がいる。

松木浩美

通称マイキー。「加麻呂」のメンバーで、岡田とは2輪の暴走族時代からのマブダチ。

大阪弁でしゃべるスケコマシ。当初は次五郎のシルビアを狙っていたが、彼を認めてから親しくなる。ドラテクもかなりのもので、峠ではFDをカモり、ガードレールに車体は接触させないままバンパーに貼り付けた鉛筆だけを擦って折る芸当を披露。中盤から「エンドレス」にも参加。

愛車はVIPカー風のドレスアップを施しファイヤーパターンにペイントした初代エスティマ。実はMTに換装してありドリフト可能(ちなみに現実世界でもエスティマをベースとしたドリフト仕様は存在する)。

一条希世人

VIPカーチーム「赫愚夜姫」のメンバー。

次五郎を狙い、ヒルクライムがメインの峠であえてダウンヒルで勝負をしかける。彼を認めて「エンドレス」にも参加。また中盤からチームリーダー・藤田の妹と付き合うようになる。

愛車はチューニングにより600馬力を発揮する赤いアリスト

神谷誠

16歳の天才ドリフター。非常に若いがドラテクはかなりのもの。兄貴分である浅本のシルビアを乗り回す次五郎をよく思っておらずドリフト勝負をしかけるが、「妖車」を前に圧倒される。その後は次五郎を認め、「エンドレス」にも参加。一時無免許なのをつけ込まれカラーギャングから脅迫されるが、仲間の助太刀で事なきを得た。

愛車は180sxドリ車

日野愛子

レディース「堕天使」総長。次五郎とは喧嘩友達だが、次第に親密になっていき、中盤でプロポーズを受ける。

終盤で一度は彼を振るが、乗っていた高速バスが飲酒運転で制御不能になり絶体絶命のところを次五郎とシルビアの捨て身の特攻で救われた。最終話で彼と結婚する。

沢田拳児

シルビアの小規模なチームをやっている。次五郎をライバル視しているが、イマイチ決まらない。

愛車は黒いS13シルビア。中盤で550馬力までチューニングされる(なお改造費はフルローン)。

松田翔子

チューニングショップ「WONDER」の女性オーナー。次五郎をはじめ、登場人物達の愛車の面倒を見ている。

浅本俊一郎

故人。次五郎が乗るシルビアの前のオーナーであり、翔子の元恋人であり、誠の師匠だった。

ドラテクは超一流だったが後輩を庇って事故死してしまった。

なお、シルビアがターボのK'sではなくNAのQ'sなのは彼のこだわり。

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