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最高速

さいこうそく

最高速は、走り屋の一ジャンル。いかに速いスピードで走れるかを競う。
目次 [非表示]

概要

湾岸MIDNIGHT」の元ネタである、違法競争型暴走族の一形態。主要な活動域から「湾岸族」とも呼ばれる。

300km/hオーバーという超高速で公道(多くは高速道路)をサーキットのように駆け抜け、如何に速く走れるか、相手より先着できるかを競う。

1990年代に全盛期を迎えたが、その後は交通量の増加や取り締まりの強化で減少している。


主な出没域

首都高速道路

最も有名な出没地域。中でも湾岸線は道幅の広い高速規格で、かつ非常に長いストレート区間が連続しているため、最高速ステージの代名詞となった。都心環状線(C1)を根城とするルーレット族と兼業する者もいる。

アクアライン開通後はそちらも最高速スポットとして知られるようになる。


阪神高速道路

奇しくも東京と同じ湾岸線が主要なステージとして知られる。中でも全長1km弱の港大橋が最もスピードを出せる区間。


東名高速道路

かつては海老名SA~東京料金所までの30kmがメインステージだった。取り締まりの強化により、此処を走っていた走り屋達は首都高へと移動していった。


●谷田部高速周回路

日本自動車研究所が所有していたテストコース。茨城県つくば市に所在していた。

コーナーに45度のバンクがついた高速周回路であり、ストレート区間で最高速度を計測する。

かつてはOPTION企画で最高速テスト/0-400・0-1000mテスト/0-300km/hテストが行われ、多くのチューナーが挑んだ。

現在は一部を残して解体されている。

この他にも海外のテストコースや、速度制限が無く合法的に数百km/hで走行できる高速道路(アウトバーンなど)で速度記録を狙った例も存在する。


ベース車両

「一瞬でも300km/h出せる」ではなく、「300km/h近いスピードをキープしながら走り続けられる」ことが条件。そのため「高出力かつ耐久性のあるエンジンを搭載している」「高速域での安定性が高い」「空力に優れる」といった要件が非常に高いレベルで要求されるため、数ある走り屋ジャンルの中でもベースとなる車種が著しく限定される。

その厳しさは世界的に知られたスーパーカーであるフェラーリランボルギーニが「アウト・オブ・眼中」と門前払いされてしまうほど。


主な車種

日産・スカイラインGT-R

BNR34

いわゆる第二世代GT-Rが最もポピュラーな車種。Gr.Aを見越して開発されたリーサルウェポン・RB26DETTと901運動の結晶、アテーサE-TSは極限状況において非常に有利。

しかしBNR32は空力が悪い、BNR34は6速ながらギア比が合わないといった細かな問題点がある。そのため最高速においてはBCNR33の存在感が非常に強い。「湾岸~」の黒木が33R決め撃ちなのはご存知の通り。

第3世代ともいうべきR35もポテンシャルは高いが、あまり台数は多くない。


トヨタ・スープラ

センシティブな作品

7M-GTEU及び1JZ-GTEを積む70系、2JZ-GTEを積む80系共にパワーチューンへの適性が非常に高い。更にGT-Rと比べて空力に優れている点が強みであり、超高速域ではRより良いと評価されることも。


ポルシェ・911ターボ

PORSCHE-911turbo-930-1978-02

外国車で唯一、上記2車種と渡り合える存在。

「湾岸~」の島達也が乗る「ブラックバード」…のモデルとなった「Mid Night Racing Team」の930ターボが有名だが、この他にも谷田部高速周回路で340km/hを記録したプロモデットチューンの964ターボも知られる。


この他にもマツダ・RX-7(FC及びFD)、日産・フェアレディZ(ターボモデルが存在するZ31及びZ32)、トヨタ・アリスト(当然、2JZ-GTEを積むV300)等が少数ながら存在。

また上記車種が登場する前の80年代中盤は外車勢力が強かった(前述の谷田部で初めて300km/hオーバーを記録したのはLS7を積んだパンテーラだったりする)。また国産車では同じフェアレディZでもL28を積んだS130や、7M-GTEUを積んだ2代目ソアラが主流であった。


改造手法

駆動系

当然超高速域まで持っていくためのパワーチューンは必須だが、パワーと同等以上に要求されるのが耐久性と信頼性。高回転を維持したまま走り続けるため、ピストンスピードが落ちるストロークアップはあまり行われない。

強化パーツを組み込んだエンジンにビッグシングルないしツインターボで過給する。当然、冷却系や燃料系、制御系も念入りに強化される。また理論上の最高速度はエンジンの回転数×ギア比×タイヤ径で決まるため、ギア比のセッティングも重要。

足回りその他

足回りは安定性が重視され、バンプしても体勢が崩れないのが必要条件。超高速域になると路面のうねりによるギャップが出現するため、無駄に地上高を下げるシャコタンなんて論外である。またタイヤも半端な銘柄では剥離してしまうため、当然レース向けに開発された最上級モデルを履く。

高負荷に耐えられるボディーの補強も重要で、レースカーのように一度ドンガラにしてからスポット/ミグ溶接を施すことも。一方で軽量化はそこまで重視されない。

外装

このようにボディーを含め内部には尋常ではない改造を施すが、外観の変更は非常に少ない。中にはノーマルと変わらないストック状態を維持している車両もある。これは社外エアロパーツの殆どが超高速域では空気抵抗になる/風圧に耐えられず潰れてしまうため。自動車メーカーが風洞実験を重ねて作り上げたデザインと強度には敵わないのだ。

とはいえ最高速ステージに適合するエアロが全く無いわけでなく、「湾岸~」に登場する多くの車両が装備している大型丸フォグ付きのフロントバンパーにはちゃんとモデルがある。

他にも車体下部を流れる空気の整流のためにアンダーパネルやディフューザーを追加したり(なおBNR34 V-Specでは純正の時点で装備されている)、特にFRのスープラ系では安定性確保のためGTウィングをはじめとした大型のリアスポイラーに換装される事もある。

こうした巷の改造車と一線を画すスタイルは、本物とニワカを見分ける格好の指標となる。

・外観はどちらかと言うと地味(いかにも見かけ倒しなパーツは一切つけていない)

・飛び石によってフロントバンパー(時にはライトやボンネットといったフロントセクション全体)の塗装が剥げている

・ホイール周りがブレーキダストで煤けている

・アフターファイヤーによりマフラー周辺が焦げている

・走るとツイン/トリプルクラッチの「シャリシャリシャリシャリ…」という音がする

といった特徴を持つマシンは「本物」と言えるだろう。


こうした最高速仕様を手掛けるチューニングショップもある。

●イタリアはナルド高速周回路において、V12スープラで358km/hの速度記録を出したトップシークレット

●「ワイルドスピード」に客演し、エアロメーカーの一面も持つVeilside

●同じくエアロメーカーの一面も持ち、首都高バトル0にも登場したAbflug

●ロータリーチューナーとして世界的に知られるRE雨宮

はいずれも全盛期の湾岸最高速で鳴らしたショップである。


なお車両の全域に渡ってかなりの改造を施すことから、「1馬力1万円」と言われるほどに改造費がかさむ。

「湾岸~」における島の「全部つぎ込んでるからですヨ」という台詞は決して誇張ではない。


問題点

危険運転と事故

…と、ここまで書いてきたが、彼等が法律や一般常識を無視した危険走行を繰り返す迷惑極まりない暴走族であることは紛れもない事実である。

当然、重大事故に繋がるリスクは通常の運転よりもはるかに高く、事実これまでに何度も死亡事故が発生している。

事故に至らずともオービスや検問に引っかかれば罰金・減点を飛び越えて即免停・逮捕な事案なので、くれぐれも真似をしてはならない。


黒い噂

他の走り屋にも言えることだが、アンダーグラウンドな世界であるためドライバー・チューナー共に黒い噂が往々にして聞かれる。

「湾岸~」ではチューナーの1人が資金繰りが悪化して最終的に夜逃げしてしまうが、現実世界ではオーナーが夜逃げした挙句残されたメカニックが自殺に追い込まれるというより悲惨な事例がある。


最高速をモデルとした作品

湾岸MIDNIGHT

楠みちはるによる漫画作品。その知名度については今更語るまでも無いだろう。

本記事でも各箇所に引用している通り、原作漫画の解像度は高い(「悪魔のZ」がS30なのはご愛敬)。ゲームは知らん。


首都高バトルシリーズ

元気によるレースゲーム。2/0/01/PSPには首都高湾岸線(更に01は阪神湾岸線も)を収録しており、最高速ステージで戦うライバルも多数存在。

尤もこちらは最早痛車と化しているボスがいたり、フィクション味が強い。リアリティーは二の次であくまでゲームと割り切るべし。


関連イラスト

大黒PA2024龍年~スープラ

いちばん大事に乗ったクルマっっ!!^^NISSAN FAIRLADY Z


関連項目

走り屋 暴走族 改造車

湾岸MIDNIGHT

スカイラインGT-R スープラ ポルシェ911 悪魔のZ

首都高速道路 首都高速湾岸線 東京湾アクアライン 東名高速道路

ビデオオプション 首都高バトル

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